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町田康、深刻な小説にも「笑いが入る」理由とは?

町田康、深刻な小説にも「笑いが入る」理由とは?
J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。4月23日(月)のオンエアでは、作家・ミュージシャンの町田 康さんが登場。最新刊『湖畔の愛』など、話を訊きました。

■音楽は“カッコつけない感じ”を目指して

ミュージシャンとしても知られる町田さん。音楽活動は、高校時代のバンドでスタートしたそう。

町田:16歳くらいのとき、1970年代の中頃にパンク・ロックというのを知って「カッコイイな」と思ってやり始めて。同時に歌詞を書いたりしますから、言葉の表現のほうにも興味を持った感じですね。ローリング・ストーンズとか真似してましたけど、わりと最初からオリジナルソングを書いてましたね。けっこう自分たちの日常的な言葉で、今でもそんな感じですけど、あまりカッコつけない感じでやりたいなというのはありました。
クリス:かなりガツンとストレートですもんね。
町田:そうですね。普通の言葉でしゃべりたいと思って。

■音楽と小説、それぞれで得た経験を作品に活かす

その後、小説を書き始めた町田さん。小説家になるきっかけはなんだったのでしょうか。

町田:実はその頃あんまりやることがなくて暇だったのもあったんですけど(笑)、やっぱりパンクというのがありましたから、ルールに縛られないというか、小説だからこうしなければならない、文学チックにしなければならないとかそういう発想が全くなくて、わりと自由に音楽と同じように小説も自由にやって、どちらもあとで非常に苦労しているということです(笑)。
クリス:(笑)。脳内がどんなことになっているのか、音楽と小説は別物ですか?
町田:最初小説を始めた頃は、音楽をやった体験を小説に持ち込むということで、かつての小説になかったパワーやエネルギーを小説の中に実現できればいいなと思って始めたんです。逆に音楽をするときは、小説を書いた体験というのも、もう一度、歌詞を書くときや歌うときに役立てることができたら面白いと思ってますね。言葉の発生の仕方や、ものの見方、考え方を。

■「真剣な小説には笑いが入る」その理由とは

町田さんは3月末に小説『湖畔の愛』を出版しました。連載されていたものをまとめた本です。湖のほとりにある創業100年のホテルを舞台に、クセの強い人物たちが登場します。

町田:クセが強いのは誰でもそうだと思うんですよ。「なくて七癖、あって四十八癖」といいますが、人間誰でもクセはあるんですよね。日常の中であまりクセを全開にしないだけで、実は家では変なことしてたり。そういうところがフッと出てくると面白かったり、ちょっと切なかったり安心したりとか、いろいろな人の心が動く要素があるかと思います。小説は割とそういうところを書いていきたいなと思っています。ことさら奇人変人を集めて、見世物的に変なことをやろうとしているわけでもないんです。

本作は当初、どのような作品を書こうと思ったのでしょうか。

町田:演劇的というか、舞台があってホテルのロビーから動かない、そこしかシーンが動かないもの。それにプラス、吉本新喜劇に代表されるコメディ。笑いを中心とした旅館・ホテルの話を書こうと思ったんです。今回の小説は笑いを前面に押し出していますけど、どんな深刻な小説でも必ず笑いを入れるようにしていて、それは別に入れようと思って入れているわけではなくて、真面目にやってると自然に入って来るんです。僕からすると笑いが入ってないものは不真面目なんですよ。真面目にやっていると笑えることしかない。滑稽なんですよね、真剣にやっていると。つまり必然性のない笑いというものは面白くないんです。普通にやっているとどうしても笑いが入ってこざるを得ないのは、現代文学の宿命なんです。

■恋愛で「もはやそこに言葉は必要ない」状態って?

トーク後半は、リスナーからの相談にのりました。恋愛相談に、町田さんはどんな回答をしたのでしょうか。

「私は山の上で働いている男性を好きになり、約3年ほど、1年に4回くらいその山に行っています。3年ほど前から私から手紙を出し、季節ごとに私から手紙、相手からは山の写真、寒いからと暖かい靴下をプレゼントすると、写真をカレンダーにして送ってくれたり、すごく嬉しいです。スマホ・PCでのメールは一切なく手紙だけ。好きなんですけどいいでしょうか。お互い40代独身の大人。大人の男性の町田さんのご意見を伺わせてください」

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