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20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

群馬県前橋市にあるチーズ工房「Three Brown」
敷地内には、牛舎、放牧場、自宅まであり、牛を育てるところから、チーズを作って販売するところまで、すべてをご夫婦二人で担っています。

ここへはじめて行ったとき、チーズを試食させてもらいながら、奥さんから色んな話を聞きました。初対面にも関わらず、ご主人との馴れ初めとか、これまで大変だったこと、もちろんチーズのことも。

そしてこのとき、ここのテーマは「愛」一択だ、と思ったんです。

〜夫婦愛〜
「牛を飼って、チーズを作る」は
高校生のときからの夢

20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

ご主人(北海道出身)と奥さん(群馬出身)お二人が出会ったのは、三重県の農業高校でした。この時から、ご主人は、牛を飼ってチーズを作りたいという夢を抱きます。そして、一緒に奥さんも夢を追いかけることになったんです。

簡単に言ってしまえば、そこから工房がオープンする2013年まで20年。その間ずーっとお二人は夢の実現に向けて奮闘されたということ。

もちろん、酪農もチーズもすべて一から。牛舎だって手作りです。しかも、その間にご結婚、3人のお子さんの誕生など、環境の変化もめまぐるしくて……。これ、詳細はぜひ、奥さんが綴られているブログを読んでみてください(私がここで簡単に説明するより、詳しくてわかりやすいです)。

ちょっとだけ先に言っておくと、話のなかでこんなことを聞きました。

「まだ始めたばっかりの頃、子どもたちに『お母さん、冷蔵庫にチーズしか入ってないよ?』って言われてハッとしたことがあって……」

笑顔でおっしゃっていましたが、そんな状況になるくらい、毎日必死で一生懸命だったってこと。でも、同時に心から好きなことを追及する楽しさも伝わってきました。あと、話の随所にご主人への愛が盛り込まれていました(笑)。

それにしても、高校生の時に抱いた夢を20年間も追い続けられるって(しかも二人で)、本当にすごい。思わず、自分は高校生の時何考えてたっけ?なんて考えてしまいました。

〜チーズ愛、牛愛〜
こだわりのチーズは
おいしいミルクがあってこそ。

20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない このかわいい白い建物が工房兼お店です。20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

中に入ると、ショーケースにはチーズが10種類ほど。
奥さんが、説明と一緒においしい食べ方を教えてくれます。20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

人気なのは、ひょうたん型の「カチョカバロ」(一番左・100g 530円)。そのままでもおいしかったんですが、スライスして焼いて食べるのもおすすめだそうです。おすすめは「ジル」(一番右・640円)。私の一番のお気に入りは「ドリー」(真ん中・写真はドリーとクランベリー・530円)です。有機クランベリーとフロマージュのバランスがちょうどよくて、どれだけでも食べていられる感じでした。

20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

7頭いる牛たちは、みんな、ブラウンスイス種です。一頭一頭に、ハンコック、チョッパー、ひまわりちゃんなど、ちゃんと名前がついていました。家族同然の愛情をかけて育てられている牛たちは、奥さんにとても懐いていました。20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

「うちは今は4頭しか搾っていないから、チーズに、顕著にミルクの感じが出ちゃうんです。だから、という訳でもないんだけど、いつも牛さんたちにおいしいミルクを出してもらえるように努力をしています。それでも『あれ、今日どうしたんだろう。ミルクの味がない』という時だってあります。ミルクの状態でチーズの味も全然違うから、主人と私の間で幅を決めていて、そのラインに入らないと販売しないようにしています。その分ちょっと無駄になるかもしれないけど、自分たちが良しとするものだけしか店頭に並べない、というのは徹底しています」

次は、何年越しになるだろう。

20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

20年越しの夢を叶えた2013年から5年。
今はまた、新たな夢があるんだそうです。

「どこにいても食べられるというのも、ひとつの魅力かもしれないけど、私は“そこへ行かないと食べられない”というのがもっと魅力だと思っています。そこには、やっぱり、土地でのコラボというのをすごく考えていて、まだ実現できてはいないんだけど、粕川(この土地の名前)にある酒造さんの酵母とかお酒を使ったチーズができたら、唯一無二だと思っています。まさにここでしか食べられないチーズだと思っていて。発酵食品同士どんなことになるのかも興味深いなーって。ほかにも地域ならではっていうのができたらいいなと思っているんだけど、まだ途上段階で。実は酒造さんにもお声がけはできていなくて……(笑)」

って、やっぱりチーズのことでした。
あとはこんなことも。

「せっかくおいしいミルクを出してくれる牛さんがいるから、いつかジェラートをやりたいです。いつになるか……もう少し先だと思うけど」

20年越しの夫婦愛が溢れた「チーズ工房」に行かざるをえない

 愛ってなんでしょう……。

最後、こんな話にもなりました。
辿りついたこたえは……

「愛って……。もう、すべて。私の人生全部、愛と感謝です」

山の麓の小さな工房は、ステキなストーリーと愛に溢れた場所でした。
続きはぜひ、奥さんから直接聞いてみてください。

チーズ工房「Three Brown」
住所:群馬県前橋市粕川町中之沢384-96
(カーナビやスマホの地図では検索されない可能性あり。詳細な道案内はHPで確認を)
TEL:027-285-6862
販売日:水曜日、日曜日、月末の土曜日
営業時間:10:00〜16:00

※保冷バック、保冷BOXの持参がおすすめ(保冷袋有料)
※野菜の販売もあり

Photo by 稲垣正倫取材協力:群馬県

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