サーフボードを作るため、依頼人に「お茶が好きか」を訊く…その理由とは

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サーフボードを作るため、依頼人に「お茶が好きか」を訊く…その理由とは
J-WAVEで放送中の番組「TRUME TIME AND TIDE」(ナビゲーター:市川紗椰)。3月17日(土)のオンエアでは、サーフボードビルダー・関澤ヒデさんをゲストにお迎えし、仕事への思いについてお話を伺いました。

■サーフボードを一から作る

「サーフボードビルダー」という職業を耳にしたことがないと言う市川は、「その職業は珍しいのですか?」と、関澤さんに質問。

関澤:サーフボードは、工場のなかで分業制になっています。僕も最初に勤めたメーカーでは、分業制のなかのひとりでした。でも、僕のなかではお客さまに、全てを自分の責任で届けたいっていう思いが強かったので、独立してひとりで作ることを決めて、サーフボードを作る人間として、仕事をさせていただいています。
市川:じゃあ、ひとりで一から作るのは、珍しいことなんですね。
関澤:最近は増えてきていますけど、僕らが業界に入った20年前くらいは、本当に変わった人がやっているくらいでした。僕が知る限りでは近所でひとりしかいなかったです。

■既製品のサーフボードとの違いは?

既製品と、関澤さんがひとりで作るサーフボードは、どのような違いがあるのでしょうか。

関澤:まず、行程の時間が違います。ひとつの作業場に、作業する台が3つ、4つ、5つと並んでいる工房と、僕の工房のようにひとつしかない工房の違いは明らかです。僕らは、その一つひとつに対して向き合う時間を、おそらくメーカーの方たちも同じ思いですけど、それよりも深くしたいという願いで、わざわざひとつずつにしてやっています。
市川:どこからはじめるのですか?
関澤:まずはお会いして、その人の感覚を知るところからはじめます。右足が出るか左足が出るか、お茶が好きか嫌いか、空が好きか嫌いかなど、その人の全ての感覚を知るところからはじめます。
市川:それがボードにどう反映するのですか?
関澤:勝手に出ます。僕が作業して、ものができてくるときは、僕は客観的に見ています。「ああ、○○さんの板はこうなっていくんだな」と思いながら。僕が「こうしたい」というよりは「あっ、こうなっていったな」っていうことを大切にしていますし、その調子が悪いか悪くないかは、おそらくそれまでに踏むお客さんと僕らの過程が大切だと思っています。ものに愛情が入るか、生きるか生きないかは、そういうところからはじまっていると思います。

依頼する人を深く知ることで、その人に合ったサーフボードを届けることができると、関澤さんは思いを込めて語ってくれました。

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【番組情報】
番組名:「TRUME TIME AND TIDE」
放送日時:土曜21時−21時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/

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