体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

「もう終わった…」大手メーカーの事業撤退!ピンチをチャンスに変えた、新たな道とは

「もう終わった…」大手メーカーの事業撤退!ピンチをチャンスに変えた、新たな道とは

創業から40年ちかく、大手電機メーカーから光半導体デバイスの製造を受託し、最高水準のものづくりに取り組み続けていた、大分県中津市の島田電子工業株式会社。しかし、メーカーの事業撤退を転機に大きく事業方針を転換し、自社製品の製造、工場設備の稼働状況を可視化するIoT事業にも進出し、2018年現在は中小企業の成長に貢献しています。代表取締役の島田眞一と従業員が一丸となり、高い技術力を活かして新たな道を切り拓く、その姿に迫ります。

※本記事は、「PR Table」より転載・改編したものです。

大手電機メーカーから、突然の事業撤退報告

f:id:kashiemi:20180219135149j:plain

1976年、大分県中津市で創業した島田電子工業。大手電機メーカーの関連会社が九州に設立されることに伴い、協力会社として誕生しました。創業者は、現社長・島田眞一の父でした。

島田 「父はもともと街の電気屋で、技術者でした。知り合いから、進出企業の製品製造に協力してくれる会社を探してほしいと頼まれ、最終的に自ら会社を立ち上げて。当時、私は東京の大学で文系の学部に進学しており、その後東京の会社に就職し、継ぐつもりはまったくなかったのですが、父が体調を崩したのを機に25歳で地元に戻り、当社に入社しました」

創業から光半導体事業を主軸に、LED関連製品や光センサなどの製造に従事。また受託元メーカーのニーズに応じて、電装回路の設計なども手掛け、事業を拡大していました。メーカーからの高水準技術要求や高品質の要求に応え、大学との共同研究にも取組み、日々技術の研鑽と向上を図っていました。

苦労はありがならも、前進していた当社。しかし2011年末、思いもよらない事態に見舞われます。受託の電機メーカーが、この事業から撤退を突如発表したのです。

島田何の前ぶれもなく、出し抜けの撤退発表は、いきなり丸裸で放り出されたような気持ちでした。終わったと思いました

差し伸べられた手。新規事業にも取り組みIoT製品が誕生

f:id:kashiemi:20180219135334j:plain

途方にくれた島田でしたが、センサ製造の企業から声がかかり、それまでと同様な製品を製造する機会を得ます。実はこの企業は、事業撤退発表のメーカーから製品を購入していて、逆に入手ルートが途絶えることに困惑していました。

島田 「直接取引の関係が築けたものの、事はそう簡単ではありませんでした。それまで材料は受託元から支給されていたんです。当社には直接購入するルートもなければ、口座もありません。大手企業には売るけど、うちには売らないと言われたこともありました。中でも一番苦労したのは、製品の重要な役割を持つチップの調達。あらゆるルートをあたりましたが、国内企業は自社向け製造で他社には売らない。結局、台湾で供給ルートを見つけたのですが、特性評価試験などを含め準備に2年半かかりました」

また、教訓を活かし、一つの事業だけに頼らず新しい事業領域も模索をしました。これまでの知見が活かせる新製品の開発、CO2や水分を感知できるような特殊センサの開発にも着手しました。

その中で、光センサの技術を応用して2017年9月に誕生したのが、中小企業の製造工場向けIoTデバイス「Device Watcher(デバイス ウォッチャー)」。工場内の設備の稼働状況を見える化するシステムです。通常だとシステム利用準備に数時間から数日ほど設備を止めて現場工事しなければならないものが多い中で、わずか30分で誰でも簡単に稼働状況を可視化できるというから驚きです。

1 2次のページ
リクナビNEXTジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。