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自分が報われるための渋谷のライブハウスでの「卒業式」/高校生シンガーソングライター・シバノソウ ワンマン直前インタビュー

ただ、ここまでを読んでSSWとしての音楽はどうなのか、と思う人もいるだろう。音楽は自己実現としての手段なのか、と。だとしたら、もっとわかりやすく世間受けしたり、炎上狙いな曲を作っていった方がいいのではないか。シバノさんに自分の曲を作る、そして歌うことについて聞いた。

「作詞作曲は中3くらいから始めました。自作でやってみたら出来たんですよね。ギターがそんなに上手くないから、作ったのをボイスメモに入れて『フェスボルタ』の人に送ったら、いいねって言われて。作り方は今もあんまり変わってないです。

最近、ファンの人に『いい曲をいい感じにやってるだけじゃウケないから、もっとバズとか狙った方がいいんじゃない?』って言われて、その時は気が弱ってたんで一瞬そうかなと思ったんです。でも、そのあとに他のよく来てくれてたファンの方が亡くなって。その後のライブの時、ちゃんとライブが出来たんです。

あの時、ちゃんとわたし出来てよかったなと思ったんです。曲に対して嘘とか偽りがなかったから、もしそれが今バズらなかったとしても絶対にそれが後から大事になるって。SSWって名乗ってる以上、一過性で終わっていけない、続いていかないと意味がないと思ってるんで。だからちゃんと曲を演ること、自分の思ったことを嘘偽りなく曲に書く。それで満足するっていうのがあってよかった」

シバノさんは最初のきっかけからして「SSWになっちゃった」そして「なれちゃった」人であるのだろう。だからこそSSWに対してこだわりというのは強いわけではない。ただ音楽への愛情はしっかりとある。サブカルを通過したゆえの「フットワークの軽さ」が良くも悪くも作用して、ここまでの道は高校生にしては「うまく行き過ぎてる」ように見えるかもしれない。しかし彼女の音楽だとか、自らが望む場所に行きたい気持ちとか、その「まっすぐな熱意」だけは確かだ。

そして彼女にとって高校3年間最後となるワンマンがもう目の前だ。タイトルは「シバノソウなりの青春謳歌~良い大人のなり方~」。会場の渋谷WWWのキャパは400人以上。普通、高校生ひとりがライブをやるのに借りるサイズではない。

「自分がなりたかった高校生像と違うんですよ。カタカナじゃなくて本名の柴野惣的には、友達とバンドを組んでマックでダベってプリクラ撮って彼氏と一緒にRADWIMPSのライブとか行きたかったんですよ! でもあまりにわたしが歪んでるのと学校が歪んでるので出来なくって。高校3年間、特に嫌われてたりいじめられたりもしてないです。でもグループとかも所属してない。図書館でツイッターしてるか、トイレでツイッターしてるかですよ(笑)。その反動で外に居場所を求めたんですよね。

高校生らしいことをしたかったけど、途中からもう諦めたんです。だからせめてカタカナのシバノソウとして高校生活を成功させたい。シバノソウとして結果を出して、漢字の方を報われた、って思わせてやりたいんです。最後くらいは報われたい……成功したい!」

ワンマンライブは今泉力哉監督によるオープニング映像や2種類のバンド、GOMESS、Tomgggらのスペシャルゲストなど、どこの事務所にも、レコード会社にも所属していないひとりの高校生が主催して行うものとしてはスケールの大きい内容だ。

「いろいろ好きなものを詰め込んでるんで、内容はめちゃめちゃ自信あります。SSWの場所にもアイドルの場所にもいて、DJもトークもコラムもってアプローチの仕方してきて、調子だけいいと思われることもあると思うんですけど、音楽にちゃんと向き合ってきたんだなって自分で思う瞬間があって。あとは自分で自分の曲を好きだって言える自信さえつけば皆に認めてもらえるんだろうなって。いろんなことやってきたからこそ、自分が一番やりたいこと実行する力みたいなのがついたと思うんです。内容も、バンドが好きなわたしから見ても、アイドルが好きなわたしから見ても、いいものが出来るのかなって思います!」

<ライブ情報>
シバノソウ2ndワンマン
「シバノソウなりの青春謳歌~良い大人のなり方~」
日程:3月15日(木)18時開場/19時開演
会場:渋谷WWW http://www-shibuya.jp

<シバノソウ公式サイト>
http://shibanoso.com
<シバノソウ公式ツイッター>
https://twitter.com/soshibano

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 大坪ケムタ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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