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ベイエリア出身の注目クルーによる、ヒップホップの真髄が感じられるデビュー作 / 『GANGIN』SOB X RBE(Album Review)

ベイエリア出身の注目クルーによる、ヒップホップの真髄が感じられるデビュー作 / 『GANGIN』SOB X RBE(Album Review)

 Slimmy B、DaBoii、Lul G、Yhung T.Oの4人体制で2015年に結成された、米カリフォルニア州ベイエリアのラップ・グループ=SOB X RBE。グループ名のSOBは“Strictly Only Brothers”、 RBEは“Real Boi Entertainment”の略で、彼らのスタイルはデトロイトのストリート・ラップ・シーンからインスピレーションを得ているとのこと。

 現在大ヒット中の映画『ブラックパンサー』のインスパイアード・アルバム『ブラックパンサー:ザ・アルバム』に提供した「パラメディック!」では、絶妙のコンビネーションとパワーに満ちたボーカルで、リスナーを惹き付けた。その『ブラックパンサー:ザ・アルバム』が全世界で大ヒットしていることもあり、彼らのデビュー・アルバム『GANGIN』は、注目を集めた絶好のタイミングでリリースされた。

 軽快でキャッチーなサウンドに乗せた高速ラップが、全盛期のビースティーを彷彿させる先行シングル「Carpoolin’」や、若さハジける「Paid In Full」、90年代のフロアを再現したような「On Me」~「Can’t 」、「Stuck Up」などのアップ・チューンはもちろん、サビが頭にこびりつく「The Man Now」、夜のドライブや部屋でまったり聴くにも最適の「Back To Back」~「Always」など、メロウも充実。ドレイクを意識したような、歌とラップを絡ませる「No Discussion」~「Y.H.U.N.G」もクオリティ高い。

 オークランド特有の風通し良い爽やかなナンバー「Anti Social」や「Lifestyle」といった、地元の音楽性を活かしたタイトルもあり、バラエティにも富んでいる。ひっちゃかめっちゃかで整理はされていないが、それぞれのタイトルが個性強く、インパクトの残るアルバムではある。滑らかでメロディックなスタイルのYhung T.O.、そのT.O.に対抗する押しの強さが魅力のSlimmy B。均等に振り分けるのではなく、曲調やテーマに合わせてそれぞれのパートを決めるスタイルもいい。

 メンバーそれぞれの光る個性、独特な息遣い、先駆的なスタイル。賑やかなサウンドとは対照的に、瞑想的なものや悲惨な事件について歌われた歌詞、等々……ヒップホップの真髄的なものを感じさせる。若者のみならず、アラフォー以降のクラブ世代もハマるのでは?

 SOB X RBEは、2018年3月17日から西海岸ツアーがスタートする。地元オークランド含む1か月の公演後は、ポスト・マローンの北米/カナダ・ツアーに同行する予定。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『GANGIN』
SOB X RBE
2018/2/23 RELEASE

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