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幼児期の運動・外遊びはその後の発達に良い影響。どんな運動が良い?

幼児期の運動・外遊びはその後の発達に良い影響。どんな運動が良い?

幼児期からの外遊び・運動習慣は身体能力の向上に大きく影響

運動不足が健康に影響を及ぼし、生活習慣病につながることを多くの方は理解しているでしょう。

平成28年度体力・運動能力調査によれば、学生時代に運動部活動の経験のある方は、経験のない方に比べて成人後の体力テストの合計点は高く、小学校入学前の幼児期に「外遊び」の実施頻度が高いほど、小学校入学後の運動・スポーツ実施状況や体力テストの合計点も高くなっています。

運動不足は環境の問題だけではなく、幼児期からの外遊び・運動習慣の影響を受けていると考えられます。

出生直後から乳児期において、神経細胞同士のネットワークは急速に繋がれ、約1年で歩くことができるようになります。このネットワークは5歳頃までに大人の約8割程度まで発達するといわれています。

幼児期は状況に応じてタイミングよく動くことや、力加減のコントロールなどの運動を調整する能力が顕著に向上する時期です。いざというときに危険から身を守る(自分の命を自分で守る)ための基礎を育むためにも重要な時期になります。

文科省も、幼児期運動指針において、「主体的に体を動かす遊びを中心とした身体活動を、幼児の生活全体の中に確保していくことは大きな課題」と認識しており、幼児期の運動のあり方などを公表しています。

「運動を調整する能力 = 自分の体を思ったように動かすことができる能力」は、新しい動きを身に付けるときに重要な働きをします。乳幼児期にこの能力を高めておくことは、その後の運動発達の土台を形成するという重要な意味を持っています。

「動きの多様化」と「動きの洗練化」の2つの方向性

安全を確保した上で、多少の危険は必要な経験と理解し、楽しく体を動かす遊びを通して、脳と筋肉を繋ぐ神経系のネットワークが適切に構築されるよう促すことが大切です。

幼児期の発達は動きの種類を増やす「動きの多様化」とともに、年齢が上がるにつれ運動の仕方や動きが上手になっていく「動きの洗練化」の2つの方向性があります。

いずれの年齢も次の順で運動(=楽しく体を動かす遊び)を行い、よい姿勢で運動能力を高めるための体の基礎を作りましょう。

1.「まっすぐ立って、安定して歩く」ための体づくりの遊び

2.多様な動きを取り入れた遊び ※幼児期運動指針参照

① 体のバランスをとる遊び
(立つ、座る、寝ころぶ、起きる、回る、転がる、渡る、ぶら下がるなど)
② 体を移動する遊び
(歩く、走る、はねる、跳ぶ、登る、下りる、這う、よける、すべるなど)
③ 用具などを操作する遊び
(持つ、運ぶ、投げる、捕る、転がす、蹴る、積む、こぐ、掘る、押す、引くなど)

歩き始めた頃はヨチヨチ歩きでも次第に歩行は安定し、そのうちかけっこができるようになります。運動するためには安定して歩けることが大前提となります。

そのためにまずは歩くまでの運動、つまり「赤ちゃんの動きすべて」を順序立てて遊びとして行います。

室内でできるため、親子一緒に遊ぶには最適です。床に寝転んで両足を持ち上げ、手で持ったり、丸太のようにコロコロ転がったり、飛行機の真似をしたり。

腹這いや四つ這いでは追いかけたり、背負ったり、くぐったりすることで親子の触れ合いとともに大人の運動不足解消にもなります。赤ちゃんの時にしなかった動きや、左右差がある動きは必ず補っておきましょう。

多様な動きによる遊びは、公園にあるすべり台・ブランコ・鉄棒・ジャングルジム・のぼり棒など遊具がある屋外で、自然にも触れられるような環境が望ましいです。

ブランコに一緒に座って揺れることから始め、次第に自分で座り、立っても漕げるように。すべり台は補助して滑ったり、下から上がったり、いずれは自分でできるように少しずつ経験をさせます。

過剰な手伝いや危険の排除ではなく、失敗も経験として捉え、上手にできなくても自分でやろうとする気持ちを尊重し、見守ることも大切です。子どもは動くことで可能性を見出し、新たな遊びを創造し、自分の能力を高めていきます。

できる・できないは年齢で判断せずにしっかりした基礎づくりから

昨今は運動能力が未熟なまま成長している子どもが増えています。

できる・できないを年齢で判断せず、「まっすぐ立って、安定して歩く」ための体づくりの遊びで基礎を作ることから始めましょう。しっかりとした基礎づくりによって外遊びの運動の質は大きく変わります。

(福本 智恵子/コンディショニングトレーナー)

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