ママさんリモートワーカー3人に聞く、“生産性を高める自宅環境”のコツ

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リモートワーカー3人に聞く“生産性を高める自宅環境”のコツ

ここ数年、「リモートワーク」が世間で注目を集めている。働く側にとってはネット環境があれば始められる手軽さと、ライフスタイルにあわせて働きやすい環境を作れる点が魅力。また企業にとっては、新たな人材採用の選択肢が広がるだけでなく、結婚や出産などを機に失いがちだった優秀な人材の流出阻止にも繋がるなど、社内リソースの有効な活用手段としても期待されている。今後も増加傾向にあるといわれているこのリモートワーク、上手に活用するにはコツが必要なようだ。特に、お子さんがいるママさんリモートワーカーは、どのような工夫をしているのだろうか。実際のリモートワーカーのお宅を訪ね、そのコツを聞いてみることにした。

9割がリモートワーカー、そもそもどんな会社?

今回取材したのは大阪のとある広告制作会社。リモートワークを標準的な働き方にしてからは既に3年目に突入したという。主にデザイナーやライターなど、クリエイティブな職種の人たちが数多く在籍。そのほとんどが自宅をリモートワークの拠点としているので、社内のビデオチャット会議ではリビングを背にしたスタッフたちの顔が、PCモニターにずらりと並ぶのだそうだ。

これだけ自宅で働く人が多い企業の従業員なら、きっと「リモート環境を整えるコツ」なり、ヒントなりを持っているはず。いったいどんな自宅環境で仕事をしているのか、そもそもリモートワークをしようと思ったきっかけは何なのか? 3人のリモートワークの“リアル”をご紹介しよう。

快適な自宅リモートの共通点は?

家族と一緒に過ごせるリビングで働いています

(ディレクター:ふじもと えり 大阪府在住、一軒家)【画像1】広告制作ディレクターのふじもとさん(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像1】広告制作ディレクターのふじもとさん(写真撮影/株式会社JAM STORE)

―――リモートワークを始めたきっかけは?

夫が自営業で、自宅でそのお手伝いをしていて。そこにプラスで何か、前職の広告営業経験を活かしながら仕事ができたらいいなと考えるようになったんです。そうするとリモートワークがピッタリかなと思って。今行っている広告制作のディレクター業務は、自宅にいながらできるので、とても助かっています。【画像2】リビングのダイニングテーブルが仕事場(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像2】リビングのダイニングテーブルが仕事場(写真撮影/株式会社JAM STORE)

―――自宅のどこで仕事をされているんですか?

リビングのダイニングテーブルで仕事をしています。子どもたちが園や小学校から帰ってきた後に、同じ空間にいる状態にしたかったので、必然的にこの場所に落ち着きました。9:30~17:00で仕事をしていて、午前中は一人で集中して取り組み、午後からは子どもの宿題を見ながら横で仕事をするというスタイル。場所を変えずに仕事ができるので、途中で中断することもなく、スムーズに仕事ができています。【画像3】必要な資料や書類はすぐに分かるようにラベリング(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像3】必要な資料や書類はすぐに分かるようにラベリング(写真撮影/株式会社JAM STORE)

―――自宅で仕事を効率的に行う秘けつは何ですか?

リビングでの仕事なので、普段の生活スペースにまであふれないよう、モノを増やさないようにすることですね。必要な資料や書類はまとめて、どこにあるかすぐ分かるようにラベリングしています。

それから「30分単位で仕事をする」という、独自の時間管理術も心がけています。同時にいくつかのことがこなせる環境だと、色んなことが気になって、バラバラと手を付けてしまいがちになるんです。後々「タスクが全然進まなかった……」なんて愕然とすることも。

そんな事態を防ぐために、私はキッチンタイマーを活用しています。一つのことに集中できるし、何をどれくらいの時間で処理できるかも分かります。結果的に自分のスキル把握にも役に立ちます。

PCを置ける場所はどこでも仕事スペースです

(デザイナー:やまうち かずみ 大阪府在住、一軒家)【画像4】リモートワークデザイナーのやまうちさん(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像4】リモートワークデザイナーのやまうちさん(写真撮影/株式会社JAM STORE)

―――リモートワークを始めたきっかけは?

デザインの仕事をずっと続けたくて、出産後もデザインの仕事を探していたんです。ただ、小さな子どもがいると、残業の多い制作事務所で働くことはどうしても難しかった…。そんな厳しい現実を目の当たりにして一度は「外で働く」こと、つまりデザインの仕事をあきらめかけていたんです。

でもたまたま、家にパソコンやインターネットなどの制作環境が整っていたこともあり、「リモートワークできる会社なら、デザインを続けられるかもしれない」と、在宅ワークで職を探したのがいまから3年前のこと。いまの仕事に出合って以来、ずっとリモートワークデザイナーとして働いています。【画像5】家のどこでも仕事場(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像5】家のどこでも仕事場(写真撮影/株式会社JAM STORE)

―――仕事は自宅のどこでされているんですか?

ノートパソコンを持ち歩けるので、家のどこでも仕事場として使っています。基本はリビングテーブルで行っていますが、ソファの上、仕事用デスクなど、気分を変えたいときにはいつもと別の場所で仕事をするという感じですね。

―――家で仕事を効率的に行う秘けつは何ですか?

仕事スペースの周りや部屋をキレイにしておくことですね。部屋がちらかっていると、気になって集中できないので。仕事の効率を上げるためにも整理整頓は欠かせません。仕事が終わった後は、音楽を聞いてリフレッシュしながら、不要になったプリントや資料を処分したり、後片付けしたりしています。

子どもがいる時間といない時間で、働く場所を変えています

(ライター:わたなべ みやこ 愛知県在住、マンション)【画像6】ライターのわたなべさん(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像6】ライターのわたなべさん(写真撮影/株式会社JAM STORE)

―――リモートワークを始めたきっかけは?

昔からデータ入力などのいわゆる「内職」をやっていて、自宅で働く、という働き方にはなじみがありました。本格的にリモートワークをしようと決めたのは、結婚して出産した後ですね。当時、子連れで出社できるところはほとんどなかったし、0歳の子を預けてまで外に働きにでようとは思わなくて。ライター業なのでパソコンさえあれば仕事ができるので、リモートワークするにはピッタリでした。【画像7】子どもが寝付いた後など、落ち着いて仕事ができるときには、別室にある自分の作業机で(写真撮影/株式会社JAM STORE)

【画像7】子どもが寝付いた後など、落ち着いて仕事ができるときには、別室にある自分の作業机で(写真撮影/株式会社JAM STORE)

――仕事は自宅のどこでされているんですか?

日中は、常に1歳の子どもと一緒にリビングで仕事をしています。仕事机はダイニングテーブルではなく、ローテーブルをチョイス。ダイニングテーブルだと、足にまとわりついてくるんですがローテーブルだと、私との距離が近くて安心なのか、あまり邪魔をされないんです。

子どもが寝付いた後など、落ち着いて仕事ができるときには、別室にある自分の作業机で。やっぱりリビングより、必要なモノが全部近くにある自分の机で仕事するのが楽ですね。

―――家で仕事を効率的に行う秘けつは何ですか?

誘惑に負けないこと……でしょうか。自宅で仕事をしていると、テレビや食べ物、本など、目移りするものが多くて、つい「ながら仕事」になりがちに。集中して仕事を終わらせるためにも、作業机には仕事のモノ以外は置かないようにしています。

家族との”共有空間”であることを忘れずに

3人に伺った話の共通点、それは「集中できる環境を整えること」だ。注意散漫にならないよう、不必要なモノは増やさない。業務効率UPのためにも、常に整理整頓をする。この2点を徹底して実行されているように感じられた。

もうひとつひしひしと感じたのは、「自宅」という家族との共有空間を仕事場にしている、その事実を忘れていないということ。いうなれば家庭と仕事、この2つをうまく共存させようとしていたことだ。自宅は大切な家族も集い、やすらげる場所。そんな大切な場所を仕事場にしているのだから、家のどこで仕事をするにしても、余計なものを置かない・増やさないのは家族の一員として、1人の大人としてのマナーである。

自分が集中できる環境を整えるだけでなく、家族との空間もきちんと大切にできること。それこそが自宅で、上手にリモートワークを続けていく上での「コツ」なのかもしれない。●取材協力

株式会社JAM STORE

9割の従業員がリモートワーカー。東京・大阪・兵庫・京都・奈良・愛知・広島・島根在住のスタッフが在籍。
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