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ヒット商品“ゾンビスナック”のヒントは、身近な声にあった!意識したのは「弱者の戦略」――株式会社MNH取締役 小澤尚弘さんの仕事論

“ゾンビスナック”や“天狗の鼻かりんとう”のヒット商品を出している、ソーシャルベンチャーの株式会社MNH。地域課題解決に取り組みながら、ヒット商品を生み出す底力はどこからくるのか? 取締役の小澤尚弘さんにお話を聞いてきました。f:id:k_kushida:20180213215341j:plain

小澤尚弘さん

1983年生まれ。専門学校卒業後、2002年からNPO法人チェロ・コンサートコミュニティー(ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール事務局)で事務局業務に携わる。2010年11月、地域資源を活かした商品の企画・製造・販売事業を行う株式会社MNHに入社。2011年、同社の取締役に就任し、「オレキエッテ」「ゾンビスナック」など、業界のスキマをついた売れる商品で、地域資源の活用・課題の解決を図っている。

株式会社MNHhttp://mnhhappy.com/)地域資源と課題を、「お金」と「雇用」に変えるのをモットーにしているソーシャルビジネスの会社。

良いことをしているのに、稼げない――NPOの壁

――前職のNPO法人チェロ・コンサートコミュニティーでの事務局の仕事は、どんなことをしていたのですか。

NPO理事同士の社内調整、寄付をくださる方と支援する方との資金調整、コンクール運営にかかわる文化財団と市役所との調整など、あらゆるコーディネート業務です。学生ボランティアでもやっていた時を含めると、10年間ぐらいやっていました。NPOは、利益を上げることが目的ではないため、団体として活動を通してお金を稼ごうとはしません。また、助成金や寄付金で運営しますから、関係者が多くなります。ですから、3年に1回行うコンサートのために、長期的に多方面の関係者と良好な関係を保ったまま事業を進めることは、非常に困難なことなんです。

――長い期間をかけて多様な人と仕事を進めるのは、苦労もありましたよね。

そうですね。どうしても運営に限界があり、人を雇うこともできずに、本来やるべき活動もどんどん尻すぼみになっていました。それに、組織内の調整が大変で、物事を進めるのが難しい。理事が20名近くいて、何かを決めるためには8割以上の賛同が必要で、1回の会議のために、1週間かけて社内調整や根回しをすることもありました。外部団体との調整もあり、それらに忙殺されて本来やるべき仕事が進まないこともありました。

閉塞感を感じ始めた矢先、仕事上でつながりのあった信用金庫の人から、不意にMNHの社長(現在の会長)を紹介されたんです。MNHはソーシャルビジネス(ビジネスを手段として社会課題を解決する)に取り組む会社。NPOの1つの進化系として、「ソーシャルビジネスは、すごく面白いカタチだな」と思っていたので興味を持ちました。

――不意の紹介がきっかけで、転職することになったのですね。不安はありませんでしたか。

仕事を通して信頼を持てていた人からの紹介だったので、不安はありませんでした。それに、子どもの頃から僕は、年長者から言われたことは素直に実行するタイプで、そうしたことでうまくいった体験をいくつもしていました。「まずは頭でっかちにならずに、素直に聞こう」と思ったんです。

また、今までのコーディネーター業務経験も生かせる仕事でしたし、MNHのミッションでもある社会課題解決のために「自分たちで稼ぐ」ということが、魅力に感じました。NPOで従事する人間からすると、とても衝撃的で、抱いていた閉塞感を打ち破る言葉で転職を決意しました。

ソーシャルビジネスで稼ぐための戦略

――MNHに転職してみてどうでしたか?

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