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Kindle絵本部門第1位を獲得した絵本作家は、重工業会社で経験した「地獄」を力に変えていた――挑戦をあきらめる前に読んでほしい、ごみたの仕事論

「いつかこうなりたい」という夢を抱きながらも、一歩が踏み出せずにいる人は少なくありません。結果を出せるかどうか不安で、途中で諦めてしまったりする人も多いのではないでしょうか。今回ご紹介するごみたこずえさんは、絵本作家になる夢をかなえるプロセスとして、あえて異業種での社会経験を積むことを選択。仕事でさまざまな経験をした後、33歳で夢を実現させました。ごみたさんのチャレンジングな働き方と、夢に向かって進み続けるためのマインドについて伺いました。f:id:k_kushida:20180131105616j:plain

ごみたこずえ

1982年生まれ、埼玉県さいたま市出身。2007年に北海道大学大学院理学院物理学専攻を修了後、輸送機設計専門派遣会社に入社し、重工業会社に派遣され8年勤める。2015年に会社を退社し、絵本作家・イラストレーターとして現在活躍中。

重工業会社での「地獄」から得たもの

――絵本作家になるために、重工業の仕事に就くことをあえてしたのはなぜですか?

絵本作家になりたいという気持ちはずっとありました。そのきっかけをつくってくれたのは、子どもの頃に読んでいた科学雑誌です。本に描かれた科学の世界の話や挿絵を見て、ワクワクしたのを覚えています。あわせて、テレビや映画などの映像美にも心がひかれ、科学も絵本もやってみたいと思い、大学進学時に理系か美術系かで選択に迷いました。でも、最終的に選んだのは理系。「人に感動や共感をしてもらえるような絵本を作る上で、多くの人が背負う苦労を知らずに描くのは無責任なのでは?」という考えが大きく影響し、卒業後は重工業の仕事に就きました。

――絵本作りのために、社会経験を積むことを選択したのですね。絵本作家になる夢を持ちながら、重工業会社に勤務してみていかがでしたか。

スケジュールに追いつけず、「朝方まで仕事をし、お風呂に入るためだけに帰宅する」なんてこともありました。自分の大きなミスで損害を出してしまったこともあり、担当を外してほしいとお願いするほど、その時は自信を失いましたね。

やりきった後は、仕事に対する“達成感や連帯感”が得られました。「この仕事が生み出す結果に対する誇り」を持って続けていたから得られたことだと思います。だからこそがんばることができました。でも、私は人とぶつかることも多く、大げんかをして夜中に会社で泣いたこともありました。f:id:k_kushida:20180131105642j:plain

▲2017年7月発刊「うちゅうのそとをみてきたんだ」は、第11回文芸社えほん大賞絵本部門優秀賞受賞。

https://cozuegomita.wixsite.com/gomita-kozue-jp/blank-8

――職場の人間関係で悩むことはありますよね。ごみたさんはどのようにして切り抜けたのですか?

相手にどんなに腹が立っていても、じっくり肯定的に見つめることで、理解できることに気づきました。お互いそれぞれの「道理」があり、その道理が違っていることに気づかないまま、自分を通そうとするからぶつかってしまう。相手がなぜそう言うのかは、話せば話すほどだんだん伝わってくるものです。無理に共感することはできないまでも、相手を理解し、「自分がやりたいことや目指すことを進めるに、相手とどう付き合えばよいかを探す」ようにしました。今ではその職場も職場の人たちも大好きです。

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