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NY Issue : Interview with Hisham Akira Bharoocha

NeoL_HISHAM_STUDIO_COLOR_02 | Photography : Diego Garcia

グラフィック、ペイント、コラージュ、音楽、ビデオ、文章に至るまで、あらゆるアウトプットでもって表現を続けているHisham Akira Bharoocha。自身は変わらぬチャレンジングな創作姿勢でありながら、移り変わるNYの町並みを見続けたアーティストの声とは。

ーー——Kill Altersのライヴを観て、相変わらずとても奇天烈でサイケデリックで、音は違うけど変わらない攻めの姿勢がとてもいいなと思いました。創作の姿勢はBlack Diceの時から何も変わってない印象です。

Hisham「Black Dice については10年以上前に僕はもう完全に辞めているけど、まだ全然友達で、彼は続けてやっていますね。そして自分もずっと作り続けていて、おっしゃるように良い意味で、アイデアは結構変わっていないなと思います」

——Kill Altersバンドはいつから始めたんですか。

Hisham「2年くらい前かな。最近Hausu Mountainというレーベルから”No Self Helps”というEPをリリースし、今は次のレコードの作成中です。その他にも大阪出身のBonanzasのヴォーカル・吉田ヤスシさんとのコラボレコードを作りました。『Pelvic Floor Limited』というアルバムタイトルで、それはDeathbomb Arcというレーベルから出ています」

——多才で色んなことをやられているけど、今は壁画のペイントのプロジェクトがあるそうですね。ペイントのためのインクで描いているんですか?それとも立体感を出すために彫ったりもするんでしょうか。

Hisham「壁画はもちろん描いていて、立体を出すときもあるんですけれど、今回はウインドウトリートメントをして、窓に透明な色をつけようと思っています。スカルプチャーは時間があればという感じですね」

——そういう場合、実際の場所と自分の中の頭の中のイメージとをどういう風に合わせていくのでしょう。

Hisham「場所に合わせていますね。特に今手がけているのは、ガン治療のための場所なんです。僕も子どもの時に父をガンで亡くしているので、その大変さや治療している人の考えることが多少なりとも理解できます。人生のことを考えながら来ている場所なので、自分が落ち着くことができたり、自然の中で綺麗だと思ったものを頭のなかでレファレンスしてヴィジュアルを作りました。例えば天気雨や、日の出なのか夕焼けなのかどちらかわからないものなど、かなりアブストラクションしているけれども、そういったものをイメージしています(*1)。ウィンドウトリートメントも、日によって光が変わって出るからやりたくて。音も、自然の音を使ってDJリミックスを作っています」

NeoL_HISHAM_STUDIO_COLOR_01 | | Photography : Diego Garcia

——美しい瞬間のイメージは様々なところから得ているとは思うのですが、形作る過程としてはまずは一旦グラフィックで見せるんでしょうか。

Hisham「そうですね。仕事にもよりますが、展覧会でもこういうものを描くつもりですと見せます。この場所を使ってこう描こうということをイメージすると、自分でもイメージが湧きますからね。クライアントがある仕事でも同じです。広告系のイラストレーション的な作品でももちろんそう」

ーー頭の中でイメージしたものと手を動かす作業とをどうやってリンクさせているのでしょう。

Hisham「動きながら考えていますね。気になった写真などを見つけてそこから始めることが多いです。見つけたも面白いもので、これとこれを合わせたらどうなるだろうという作業をしたり、でもコンセプトから入っているときもあるし、作品によって違いますね。作っていくうちにストーリー性があるものも出来上がったり」

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