体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

駅より保育園・学童保育を重視!? リクルート2018年の住まいトレンドは「育住近接」

駅より保育園・学童保育を重視!?リクルート2018年の住まいトレンドは「育住近接」

リクルートホールディングスが、恒例の「2018年のトレンド予測」を発表した。これは、「住まい・美容・人材派遣・飲食など8領域の新たな兆し」として、2018年のトレンド予測をキーワードで発表するもの。筆者専門の住まい領域のトレンド予測は、『職住』ならぬ「『育住』近接」。うーん、それほど新味がないかなと思ったのだが、どうやら単なる距離の問題ではないようだ。【今週の住活トピック】

「2018年のトレンド予測」を発表/リクルートホールディングス

駅からの距離より、保育園や学童を重視する傾向が増えていく

マンションを購入する層で共働き世帯が増えているので、「駅からの距離」を重視する傾向はますます強まっている。リクルート住まいカンパニーの2016年の調査結果では、「駅からの距離」を重視する割合が過去最高だったという(画像1)。

一方で、「教育環境」を重視する傾向も強まっていて、こちらの割合も2016年で過去最高に達した。

以前取材した子育て世帯は、子どもが私立の小学校に合格したので、その小学校の近くで家を探したと言っていた。小学校への道のりの安全性も気になるようで、できるだけ短くしたいと考えたという。子育て世帯ならではの発想だ。

また、最近の待機児童問題は、保育園から学童保育へと広がっている。働くママにとって、子どもを預けることができる場所の確保は大きな問題だ。リクルート住まいカンパニーが子育て世帯に調査したところ、「保育園や学童保育が設置されているマンション」なら、駅からの距離は許容できるという回答は約35%あったという。

「通勤より子どもを預けられる場所のほうを優先」という子育て世帯が増えて、「育住近接」重視へということは、当然の流れだろう。ここまでの話なら、特に新しい兆しということでもないように思えたのだが、面白い事例が増えているというのだ。【画像1】「2018年トレンド予測 住まい領域」資料より転載

【画像1】「2018年トレンド予測 住まい領域」資料より転載

近くにあるだけではなく、ハード+ソフトの両輪で子育て支援

そこで、新しい兆しが感じられるとして紹介された、いくつかの事例を見ていこう。

まず、「子育てママの助け合い」を促す賃貸の共同住宅の事例(へーベルメゾン母力)。中庭に子どもが遊べる場とそれを見守るママが集える「お母さんステーション」を設置し、各住戸から中庭に出入りしやすいように設計されている。入居には、住民憲章「子育てクレド」への賛同が前提で、先輩ママが定期訪問して相談にも応じてくれる仕組みを整えた。互いに助け合いができるハードとソフトを備えた、江戸時代の長屋のような住宅だ。

次に、分譲マンション内に施設として民間学童を誘致する事例(ザ・パークハウス国分寺四季の森)。預かるだけでなく、英語や音楽、芸術など豊富なプログラムで充実した学び・体験ができるようにしたもの。同じような事例として、UR賃貸の団地の敷地内に、多彩な学び・体験ができる民間学童を誘致したもの(東雲キャナルコートCODAN)もある。

顔見知り同士で子どもの送迎や託児の頼り合いができるネットの仕組み「子育てシェア」(有料、謝礼1時間当たり500円~700円)を導入した事例(イニシア大井町)もある。交流イベントなども開催し、顔見知りを増やす工夫もしている。こうした手法なら、既存の規模の小さいマンションでも実現可能だ。

いずれも、単に居住空間に子育て施設があるという利便性だけでなく、ママたちの精神的・時間的な負担も軽減し、豊かな子育てができるソフトを提供することが大きな特徴だ。【画像2】「子育てママの助け合い」を促す賃貸の共同住宅の事例(写真提供/旭化成ホームズ株式会社)

【画像2】「子育てママの助け合い」を促す賃貸の共同住宅の事例(写真提供/旭化成ホームズ株式会社)

保育園不足が指摘されるなか、国土交通省と厚生労働省は、保育園不足が見込まれるエリアに大規模マンションを新築する場合は、保育施設などの設置をするように要請する通達を出した。今後は、マンションや団地内に子育て施設が併設される事例が増えると見込まれている。

ただし、子育て施設をつくるというだけでなく、子育て支援でどういった付加価値を備えていくか、ソフトの工夫も同時に求められる。

在宅勤務やテレワークの推進、高齢者の子育て参加など、社会は大きく変わりつつある。居住する人たちのライフスタイルやニーズに応じた、それぞれ独自の「育住近接」が実現されることに期待したい。

その他の領域については、次の通り。いずれも、「人生100年時代」「働き方改革」「役割と価値観の多面化」といった社会のメガトレンドを受けているといえるようだ。

【2018年のトレンド予測キーワード】

●「来るスマ美容師」(美容領域)

●「年功助力」(アルバイト・パート領域)

●「熟戦力」(人材派遣領域)

●「まなミドル」(社会人学習領域)

●「ボス充」(人材マネジメント領域)

●「ピット飲食」(飲食領域)

●「お見せ合い婚」(婚活領域)
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/12/146705_main.jpg
住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

関連記事リンク(外部サイト)

電力自由化ってなんだ?契約先変更のきっかけは「住み替え」?
瑕疵保険って何? 中古住宅を安心して売買するための仕組みとは
中古マンション、首都圏で過去最高の成約。2017年の価格はどうなる?

SUUMOジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy