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【LUNA SEA インタビュー】揺るぎない強さを持ち、軽やかに次へ向かうLUNA SEA

2017年5月29日の結成記念日ライヴで、新しいアルバムのテーマが“愛”に決まり、しかも年内中にリリースすることを発表したLUNA SEA。あれから7カ月、彼らにとって9枚目となるオリジナルアルバム『LUV』がついに12月20日にリリースとなった。
L→R 真矢(Dr)、J(Ba)、RYUICHI(Vo)、INORAN(Gu)、SUGIZO(Gu&Violin) (okmusic UP's)
「 アルバムはリード曲「Hold You Down」からスタートする。スパークする音から入って、最初からINORANのギターがかき鳴らされ、未来への希望を予感させるナンバーだ。もともとINORANが原曲を作ったというが、ここ数年の彼が作る曲は非常にポジティブで突き抜けている作品が印象的だったので、そのひとつの完成形ではないかと思う。INORANはこの曲が生まれた経緯について、アルバムの特設サイト内におけるオフィシャルインタビューで“ファンの皆も一緒にプレイする、というかね。そういうことができる曲になったらいいな、という想いを込めて書き始めた気がします”と語っていた。前半にクラップ音も入っていて、INORANが言う通りライヴの空気がダイレクトに想像できるようになっている。

 2曲目の「Brand New Days」は、そんな「Hold You Down」のきらめきを押し進める。夢に向かって懸命に手を伸ばす、若者たちの青春感を漂わせている楽曲だ。特に《叫んで 叫んで そう》《求めて 求めて 夢はいつでも》と歌うRYUICHIのヴォーカルは抑え切れない焦がれる想いを、情熱的、かつ瑞々しい声色で表現し、SUGIZOのギターソロがさらに勢い付ける。続く、真矢(Dr)とJ(Ba)のリズム隊が生み出すグルーブに乗せて高らかに光の中を行進するような「誓い文」。アルバム序盤の流れは、今までにないLUNA SEAというインパクトをリスナーに与える。

 ただし、単にポジティブな曲が並んでいるわけではない。RYUICHIが「Hold You Down」について“重厚な曲も大好きですけど、こういうサラッと毒を撒いている、みたいな感じがいいのかな?と僕は思いますけどね”と言っているように、夢のように消えてしまう刹那さもはらんでいる。

 そして、4曲目は《決して取り戻せないあの記憶》という切ないワードと、重い扉を開けるようなヴァイオリンの音で始まる「piece of a broken heart」。「gravity」(2000年シングル曲)などLUNA SEAの心臓部分を担っていたナンバーを想起させる幻想的な一曲だ。「誓い文」から「piece of a broken heart」と対極にある楽曲をつなげることによって、LUNA SEAの光と陰の両面がしっかりとつながっていることをリスナーに悟らせてくれる。続いて、アルバムの中でもっとも疾走感のある「The LUV」。前作『A WILL』に収録されている「Metamorphosis」の勢いが思い出されるなど、この2曲にはLUNA SEAのこれまでの歴史が詰まっていた。

 そして、アルバムのへそにあたるのは7曲目「闇火」だろう。アコギとヴァイオリンが絡まってRYUICHIの声が乗ると、やはりLUNA SEAサウンドだという印象があるし、後半につれてドラマチックに彩られ、一気に開放されるのは、このバンドのコアの部分と言える。「闇火」がライヴでどのように生々しく演奏されるのか、それを想像するだけで興奮を呼び起こす。次にくるのは極彩色のインスト曲「Ride the Beat、Ride the Dream」。観客の歓声とピアノで静かに始まると思いきや、エレクトリックサウンドに突入する。

 9曲目はシンガロングソング「Thousand Years」。祝福の音が降り注ぐ、この曲を聴いた時に、2016年10月に開催された『VISUAL JAPAN SUMMIT 2016』と2017年10月に行なわれた『テレビ朝日ドリームフェスティバル2017』の光景を思い出した。LUNA SEAのワンマンライヴではラストにメンバーはもちろん、オーディエンスも隣の人と手をつないで、そのままジャンプすることが通例になっている。このふたつのフェスでも彼らは演奏が終わると、隣の人と手をつなぐよう促した。目当てのアーティストは違ったとしても、見知らぬ者同士でも音楽を通じてつながれたこと。それを意識させ、オーディエンスとメンバーがひとつになる瞬間を作り出したのだ。そういった全てを包み込む、大きな愛を「Thousand Years」は伝えてくれる気がした。

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