体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

東京で「暮らす」ことにこだわる必要はない | 佐藤 駿【私のUターン】

f:id:kensukesuzuki:20171218150322j:plain

都市部に暮らしながらも、漠然と地方暮らしへの憧れを抱いている人は少なくありません。たとえUターン移住だとしても、高いハードルがいくつも待ち構えているものです。「地方に仕事はあるのか?」「地元の人と馴染めるのか?」。その疑問の答えは、長野県伊那市にUターンし、地元でUI/UXデザイン会社を起業した佐藤駿さんが導いてくれるかもしれません。

「長野は生活の拠点、東京は仕事の拠点」と言う佐藤さんに、Uターンのきっかけや2拠点を行き来する理由、そして地方移住を実現するためのヒントを伺いました。

佐藤 駿(さとう しゅん)

1984年生まれ。長野県出身。都内の専門学校卒業後、設計事務所に入社。現場監督や家具デザインなどに携わる。東日本大震災をきっかけに2012年に地元にUターンし、THE APP BASE株式会社を設立。

震災を機に自分の考える「豊かさ」を求めてUターン

佐藤さんが長野県伊那市にUターン移住したのは2012年。それまでは、東京の設計事務所に籍を置き、建築現場などの現場監督を務めていたそうです。仕事では着々とキャリアを重ね、家に帰れば妻と産まれたばかりの娘が待っている。公私ともに恵まれていた佐藤さんでしたが、2011年の東日本大震災をきっかけに状況は一変しました。

f:id:kensukesuzuki:20171218150701j:plain

「震災が起こってすぐ、現場の作業は止まりました。インフラも機能せず、テレビやネットの情報も錯綜している。初めて東京の脆さを目の当たりにして、ここに住んでいていいのだろうかと思いました。東京で暮らし働くことにこだわる必要はないのかもしれないって思ったんです。東京にいれば仕事は尽きないし、ビジネスチャンスもある。けど、僕の夢は大金持ちになることじゃなかった。お金とは別軸の豊かな生活を送りたいと考えました。僕にとっては『家族と過ごす時間を大切にすること』が豊かさだと気がついたんです。結果、家族と少しでも長く過ごせる暮らしを選びました」

f:id:kensukesuzuki:20171218150718j:plain

△長野県伊那市は、南アルプスと中央アルプスに挟まれた伊那盆地の北部にある自然に恵まれた街

多くの人に支えられて、経営難を乗り切った

Uターンと同時に起業した佐藤さん。選んだのは建築業とは縁遠いWEBアプリ開発の仕事でした。

「実は東京にいた時から、修正を繰り返せばどんどん自分のイメージに近づいていくWEBのフレキシビリティやスピード感に惹かれていたんです。建築の場合、どこかでミスがあったら一からやり直しです。それに、打算的ですが地方にアプリ開発の企業があったら注目されるはずだと考えたんです。同業他社との差別化を狙っての選択でした。同じ理由で、オフィスにコワーキングスペース『DEN』を併設したところ、長野では初のスペースだったことも話題を呼び、開業当初は地元メディアにもよく取り上げられました」

1 2次のページ
リクナビNEXTジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy