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まるで空飛ぶパトカー! カナダで交通取締りに採用のAIドローンが2年後に実用化予定

カナダのオンタリオ州はハイウェイの事故やトラブルを監視するために、公式プロジェクトとして専用ドローンの開発に着手した。

日本の道路交通情報センターにあたるカナダのオンタリオ州センター(OCE)では、ハイウェイでのスピード違反や危険行為、故障といったさまざまなトラブルを空から監視するため、ヘリコプターの代わりに無人ドローンを使うことを決め、その開発アイデアを募集するコンテスト「Small Business Innovation Challenge(SBIC)」を実施。その結果、カナダのドローン開発メーカーThe Sky Guysが開発した「DX-3」の採用を決定した。

最高時速144kmで1,500kmの距離を25時間飛行可能

DX-3は垂直離着陸が可能なドローンで、中長距離を高速で飛行できる耐久性の高い2.4mの固定翼を持ち、全長は約4mとかなり大きい。ダクテットファン(円筒形のダクトの中にプロペラ状のファンを搭載したもの)を4つ使用したガソリン動力回転エンジンを備え、最高時速144kmで1,500kmの距離を25時間飛行することができる。黒いシャープなデザインは空のパトカーにふさわしい威圧感があり、危険行為を抑止する効果がありそうだ。

ドローンの安全飛行に必須とされているBVLOS (Beyond Visual Line of Sight/目視見通し外)の飛行については、ライダーを使用した距離および空間測定、コンピュータビジョンを利用しており、クルマや障害物に衝突することがないようにしている

機体のHDDカメラにはAIをはじめとした最新システムを搭載

機体の下側にある高性能のHDDカメラには、航空機制御、AI、およびクラウドセキュリティの最新技術を採用した自動監視システムが搭載されており、無線、携帯電話網、衛星の3つのバンドを使用。ハイウェイの状況を離れたところから監視し、いざという時は地上スタッフと連絡をとれるような仕組みになっている。ほかにもハイウェイの破損や、落ちている荷物の発見といった、通常の監視にも当然ながら役立てられる。データの扱いについては安全に配慮した信頼性の高いパッケージを提供し、ドライバーのプライバシーにも配慮しているという。

2年後にシステムの一部を実用化する予定

今回開催されたドローン・コンテストは中小企業のイノベーションを支援するプロジェクトのひとつとして位置付けられており、優勝したThe Sky Guysは開発予算として優勝賞金75万ドルを獲得している。また、プロジェクト全体にはNVIDIAやIBM、トロント大学がチームとして開発に参加することになっており、そこにオンタリオ州交通省(MTO)が加わって、州内にある400の高速道路を監視するシステムを構築する。まずは2年後に、優先走行レーンであるカープールと料金所レーンを監視するシステムを実用化させ、次に道路全体へと監視対象を拡げる予定だ。

オンタリオ州では将来、ドローンから収集されたデータをスマートシティへも活用しようとしている。“空飛ぶパトカー”は安全を守るだけでなく、都市を成長させることにも貢献するのかもしれない。

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