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ロギンス&メッシーナの『ロギンス・アンド・メッシーナ』はアメリカンロックを代表する傑作のひとつ

1984年に公開されたアメリカ映画『フットルース』のテーマ曲が大ヒットし、その曲を歌って世界中にその名を知られることになったのが、ロギンス&メッシーナのロギンスことケニー・ロギンスである。アメリカでは70年代前半からロギンス&メッシーナの活動を通して、ケニー・ロギンスの名はすでによく知られる存在であった。今回紹介するロギンス&メッシーナの『ロギンス・アンド・メッシーナ』は彼らの2nd(1stかも…。どちらかは本文で)アルバム。本作からは「ママはダンスを踊らない」「愛する人」の2曲が日本でも大ヒットし、彼らは一躍スターとなった。その2曲だけでなく、本作はアメリカンロックを代表するほどの素晴らしいアルバムであるにもかかわらず、21世紀の今、彼らのことが忘れられているのはとても残念だ。
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ジム・メッシーナのすぐれた才能

ジム・メッシーナはロギンス&メッシーナを結成するまでに、すでにアメリカンロック界では一目置かれた著名人であった。67年にエンジニア兼ベースプレーヤーとしてバッファロー・スプリングフィールドに加入する。バッファローはニール・ヤング、スティーブ・スティルス、リッチー・フューレイらを擁したスーパーグループである。細野晴臣や鈴木茂が在籍したはっぴいえんどは、バッファローを手本にして結成されたほど、当時のロック少年たちを虜にしたグループのひとつだ。
ニール・ヤングやスティーブ・スティルスといった癖のあるメンバーの中でも、中途加入のメッシーナは10代の頃からスーパーギタリストとして活動し、レコーディングエンジニアとしての才能も持つ熟練ミュージシャンであっただけに、他のメンバーを裏でまとめる役割を務めていたのである。結局、バッファローの3枚目のレコーディング時に巻き起こったメンバー間の衝突がもとでバッファローは解散する。メッシーナは独特のヴォーカルスタイルを持つリッチー・フューレイとともに、最初期のカントリーロックグループとして知られるポコ(POCO)を結成し、2枚のスタジオ盤(『ピッキン・アップ・ザ・ピーセズ』(‘68)、『ポコ』(’69))と1枚のライヴ盤(『デリヴァリン』(‘70))を発表する。
このポコというグループも僕にとっては忘れられない名グループだ。メンバー全員がすごいテクニックを持っており、どんな難しい曲でもさらりと演奏する力量には圧倒されるばかりだった。当時、僕はブリティッシュハードロックに狂っていたのだが、ポコやザ・バンドと出会い徐々にアメリカンロックへと傾倒していったのが、ちょうど70年代前半である。メッシーナが在籍していたときのポコは、カントリーロックだけでなく、ラテンやハードロックのような要素もあって、そのあたりのサウンドはメッシーナが導入したものである。特に彼のギターワークは素晴らしく、フェンダーテレキャスターならではの乾いたトーンを基本に、ラテンやポップソウル風のフレーズも交えるなど、ロック界で独自の境地を切り拓いた、アメリカを代表する優れたギタープレーヤーのひとりである。
さて、ポコの人気が高まり、ツアーに明け暮れる生活に嫌気がさしたメッシーナは、プロデューサーとしてやっていこうとスタジオにこもるようになっていく。そんな時、ソロデビューを目指しているシンガーとして、メッシーナの所属していたコロンビアレコードの上層部の紹介で出会ったのが、ケニー・ロギンスである。
ソングライターとして認められていた ケニー・ロギンス

ケニー・ロギンスはいくつかのマイナーグループに所属したあと、スワンプロックテイストのグループ、ゲイター・クリーク(未CD化)で認められることになる。当時、飛ぶ鳥を落とす勢いであったカントリーロックグループのニッティ・グリッティ・ダート・バンドの出世作『アンクル・チャーリーと愛犬テディ』(‘70)では、彼の曲が4曲も取り上げられるなど、まずはソングライターとして脚光を浴びることとなった。「プー横丁の家」や「ダニーの歌」など、ゲイター・クリーク時代に発表した曲を聴いて、メッシーナは彼の才能に感服する。出会った頃には、歌、ギター、そしてソングライティングまですでに完成されていたのである。ポコの活動にうんざりしていたメッシーナはプロデューサーとしてロギンスのソロアルバム用の曲をアレンジしながら、真剣にフォローするようになった。
ケニー・ロギンス・ウィズ・ ジム・メッシーナとしてのデビュー

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