隣り合わせの地獄と青春。フリゲノンフィールドRPG『Helldiver』
「地獄」と言われて連想するものは何だろうか。三途の川や閻魔大王か、はたまた双頭の番犬に罪を背負った亡者の群れか、あるいは血の池、針山、溶岩といった苦痛の数々か。いずれにしてもポジティブなイメージとは言えないだろう。
今回紹介する、サークルひよびよが制作した『Helldiver』は、一風変わった「地獄」を舞台としたノンフィールドRPGだ。10月29日より「ふりーむ」にてフリーウェアとして公開されている。
探索者「ヘルダイバー」として、深き闇の底へと潜れ
『Helldiver』はノンフィールドRPGにポイント&クリックスタイルのアドベンチャーゲームを組み合わせた作品となっている。操作はマウス操作のみで行う。
生きながらにして地獄に落ちたあなたは、探索者「ヘルダイバー」として、「凍鬼子」(トキコ)という名の少女の幻影に導かれながら、地獄の中にそびえる「残映塔」を下り、地獄の最深部を目指すことになる。
残映塔の内部は一方通行のダンジョンとなっており、ダンジョン内では歩くたびに「情念」を消耗し、情念がなくなると今度は体力が徐々に減っていく。そして体力がゼロになるとゲームオーバーとなる。減ってしまった情念や体力はアイテム等で回復可能だ。
道中にはアイテムが落ちていることがありクリックで拾えるほか、ワイヤーなどのトラップが仕掛けられていることもあり、適切な箇所をクリックして罠を解除してから進まないとダメージを受けてしまう。
惰性で前進し続けているとトラップにうっかり引っかかってしまうことになるため、気を引き締めつつ歩を進めていこう。
残映塔を下っていく途中にはいくつかの街が存在しており、街の中は画面をクリックして探索することができる。街の中にはアイテムや装備を購入できる店や、宿屋・アパート等の拠点が存在しており、拠点では体力回復のための休息や装備の変更、情報端末を使ってのデータセーブを行うことができる。
ダンジョン内から街へと戻りたい場合は、階層と階層の間にある転送装置を使って移動するか、階層の途中であれば消費アイテムの「脱出ポッド」を使うことになる。進むか戻るかの判断は慎重に行おう。
死線を超えよ この地獄を生きるために
敵と遭遇した場合は戦闘となり、ナイフによる攻撃、アイテムの使用、外法、逃走の4つのコマンドから行動を選択することになる。
このうち、必殺技ともいえる「外法」は、敵からの攻撃を受けた際のダメージ量に応じて蓄積される「衝動」を一定数消費することで発動できる。外法にもいくつかの系統があり、拠点で使用する外法を設定できるほか、あるレアアイテムを使用して強化することが可能だ。
加えて、戦闘において重要なパラメータのひとつが「運動能力」で、攻撃の命中率・回避率以外にも、敵との遭遇時に先手を取れるかどうかや、攻撃時に時折発動するクリティカルの発生率に関係する。レベルアップ時のパラメータ割り振りや装備品などである程度の素早さを確保しておきたい。
ほかにも、敵の中には「人」「魔」「霊」「機械」といった属性を持つものがおり、「グレネード」等の各属性に対応したアイテムを使用することで大ダメージを与えられる。強敵を相手取った時のために攻撃用アイテムも用意しておくと良いだろう。