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ただの娯楽としてではなく歴史的資産として残す、NPO法人「ゲーム保存協会」の取り組み

ただの娯楽としてではなく歴史的資産として残す、NPO法人「ゲーム保存協会」の取り組み

 スマホアプリのソーシャルゲームのリリースが絶えない昨今、データのみのゲームは消えていくだけなのかという話も出たことがありますが、1990年代のホビーパソコン全盛期にはかつて多くのPCゲームがリリースされていました。

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 しかし、そのほとんどが磁気ディスクという媒体。今では骨董品扱いとなっているフロッピーデスクに代表されるこの磁気ディスクはCDなどの光学ディスクの普及によって姿を消していきました。また、磁気ディスクは磁力やホコリなどの汚れに弱くカビてしまうこともあるなどの弱点も多く、磁気ディスク全盛期のPCゲームは今や失われつつあります。


 人は生きていく中で色々な遊びを発明してきましたが、中でもビデオゲームの発明は革命的でありました。当時の先端技術をふんだんに用いた『ファミリーコンピュータ』が任天堂から発売された当初、それまでのゲーム観を全く覆すものとして社会現象にまでなりました。そこから、コンピューターゲームの歴史も大きく動き始めていきます。

 こうしたゲーム史を学術的な歴史資料としてとらえる時、どのようなゲームが当時流行り、どれだけの種類・ジャンル・数・メーカーがあったかなどを記録して保存していくことは重要。

 今回はその「ゲーム」に特化した膨大な資料を保存し、次世代へと繋げていくための取り組みをしているNPO法人「ゲーム保存協会」が11月に保存ゲーム類のアーカイブを公開したということで同協会の方に話を伺いました。

■2011年の設立から現在に至るまでの間、収蔵活動が大変だったかと思いますが現在はアーケード基板、PCソフト、コンシューマー機用カートリッジ類、雑誌書籍等の資料はそれぞれどの程度のタイトルが集まっているのでしょうか?また、ゲームに関連した音楽ソフトやサウンドトラックなどの音源、派生漫画作品等も収蔵の対象なのでしょうか?

ーー実は、NPO法人ゲーム保存協会自体が資料を購入することはございません。NPOはあくまでも、ゲームを保存したいと願う市民が集まって活動をする場所ですので、団体としてソフトを購入することはなく、現在団体が保有している全資料は、NPOに参加している個人個人のコレクターの善意によってNPOに管理を任されている資料です。例えば今回公開している等々力本部のアーカイブは、理事長のルドン・ジョゼフ個人のコレクションと参加メンバーから借り受けていた資料、そして活動内容にご賛同いただいた方からの寄贈資料です。

現在、レトロゲームの売買価格は高騰し、0から資料を集めることはほぼ不可能な状況です。ゲーム保存協会では設立当初から資料のコレクションはせず、その代わり、活動趣旨に賛同し共に資料の保存のため最善の策を考え行動するコレクターのネットワークを作ることに力を注いできました。自分たちが集めた資料を未来に残し、愛してやまないゲーム文化を多くの人と共有し引き継いでいく気持ちを持つたくさんの仲間がいたおかげで、他では達成しえない大規模なコレクションを維持することができるのです。

参加しているコレクターらは、90年代からコレクションをはじめており、それぞれ収集対象に専門があります。
どのような資料も大切な文化財ですが、特にNPOとして力をいれているのが、PCソフトのコレクションです。日本にしかない国産PCソフトは、発売数など情報も多くて集めている人が多いコンシューマー資料より収集が難しく、劣化や保存にも様々な問題がありますので、そうした散逸しやすく脆弱なものを優先的にアーカイブし資料情報を整理しています。
コレクション数については、現在協会がアクセスできる協力者らのコレクションの数で、同じソフトを複数所持しているものもありますので、大まかにタイトル数だけで考えると、以下のようになります。

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