体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

「仕事がうまくいかない」最大の原因は、“知識やスキル不足”ではないーーTwitterフォロワー12,000人・外資系企業の本部長「とくさん」の仕事論

リアルな世界で接点がない人ともネット経由で気軽に知り合えるようになったいま、築いてきたキャリアや知見、人柄がSNSを通じて信頼されたビジネスパーソンは、見知らぬ若手から寄せられる悩みに答えるメンターとしても活躍しています。そんな1人、Twitterフォロワー12,000人超を誇る外資系企業の本部長「とくさん」を直撃。ご自身が日々発信している仕事論のエッセンスを語ってもらいました。

f:id:k_kushida:20171120120252j:plain

【プロフィール】

とくさん(Twitter:https://twitter.com/nori76

1976年千葉県生まれ。大学在学中に米国への交換留学を経験し、日系メーカーに新卒入社後は新規事業の海外営業部で中東、アジア、欧米を担当。経営への参画を志して30歳で転職した外資IT企業のコンサル職では壁にぶつかったものの、転属した間接部門の業務を通じて経営感覚を体得し、上海駐在を経てリーマン・ショック後の事業変革に携わる。2015年に米系ソフトウエア会社へ転じ、現在は日本法人でコンサル事業の管理本部長。経営企画・経営管理・プロセスマネジメントなどの分野で経営陣を補佐するかたわら、米国本社との調整役も務める。保育園に通う1女の父。

「勉強」より大切な「やり抜くこと」

-仕事に関する若いフォロワーからの相談に、よくアドバイスをしているそうですね。

はい。まったく面識のない人からもDM(1対1でやりとりするTwitterの「ダイレクトメッセージ」)が来ます。ブログで経営の話を書いていることもあって「経営に近づくにはどんな本を読めばよいか」といった質問も受けるのですが、少し気になっているのは努力の方法。教科書的な本を頭から読んで1つずつ定義を覚え、付せんやマーキングでいっぱいにしていくような勉強をイメージする人が多いようです。

分かりやすいのが「資格取得を目標に頑張る」というケース。たぶん受験勉強での成功体験があって、その延長上で考えているのだと思います。

私自身、勉強して資格を取ったことが何度かあり、10年前に「30歳・未経験」でコンサルに飛び込んで成果を出せなかったどん底の時代には「必要な知識が足りていない」と悩んだこともあります。だから「何かを学んでスキルを身につけたい」という気持ちは、とてもよく分かります。

ただ、振り返って思うのは「仕事がうまくいかないときの最大の原因は、おそらく知識やスキルではない」ということ。コンサルタントという専門職の世界でさえ、通用するかどうかを決めるのはその人の“馬力”、つまり成果にこだわり抜いてやり切る力なのです。近ごろ有名になった「グリット」という言葉が、まさにそれですね。

コンサルタントへの転職からほどなくリストラに見舞われたときは転属して会社に留まる道を選択。当時を回想したブログでは「もともと負けず嫌いで、どんな仕事でもいいからその会社で爪痕を残したかった」とあります。

ええ。転職の翌年にリーマン・ショックが発生し、これを引き金に大規模なリストラが行われました。私と同時期に入社したコンサルタントも、半数が会社を去っていきました。

外資系の場合、会社を移ることは日常茶飯事ですから、客観的には退社を選んでもよかったのかもしれません。実際転職も検討しましたが、どうしても引っかかっていたのが個人的なコンプレックスでした。それは「負けず嫌いなのに全力でぶつかれない」「最後は逃げてしまう」という自分の弱さに対するもの。学生時代から自覚があって「またこのパターンか」と、無力感をたびたび感じていたのです。

ちょうどそのころ社内の間接部門が求人をしていて、なんとか残留することができたのですが、部門を移ることに不安はありつつも「ここで態勢を立て直そう、逃げずにやろう」という気持ちが強かったですね。転属先で担当したのは、コンサルタントやエンジニアの稼働率などを管理するという一見マイナーな業務。しかし意外なことに、稼働率を管理・分析し、その「最適値」を探っていく作業こそ、経営の根幹といってよい内容だったのです。

1 2 3次のページ
リクナビNEXTジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。