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【BUGY CRAXONE ライヴレポート】『20周年記念ワンマン“100パーセントナイス!”』2017年11月19日 at 渋谷CLUB QUATTRO

 今年、結成20周年を迎えたBUGY CRAXONEがアニバーサリーイヤーの締め括りとして、11月19日に渋谷クラブクアトロでワンマンライブを開催。デビュー曲「ピストルと天使」から最新アルバムのリード曲「ぼくたちわたしたち」まで、20周年記念に相応しい新旧の計28曲を披露。ライヴの終盤では、来年4月に東名阪とバンドの故郷である札幌でツアーを行うことも発表した。
 (okmusic UP's)

 結成20周年を記念するワンマンライヴ。しかも、会場は17年前、辛酸を舐めたという渋谷CLUB QUATTROだ。17年目にしてついに成就するリベンジを見逃すわけにはいかない。そこにいる誰もがこの日、この瞬間を待ち焦がれていた。それは開演前から盛んに飛んでいた熱い声援からも、曲と曲の間、ちょっとでも隙ができると、会場から沸き起こったブージーコールからも明らかだった。観客の手拍子に迎えられ、“元気かーい?”と笑顔でステージに現れたバンドは、“ありがとう。楽しんでいこうぜ!”というすずきゆきこ(Vo&Gu)の呼びかけを合図に演奏になだれ込む。“歌おう!”とすずきが客席に声を掛け、1曲目の「ハレルヤ」からスタンディングの客席を埋めた観客が大きな声で歌った。そこから2時間、バンドはアンコールを含め、全28曲を演奏した。

“マジで良かった。できたクアトロ。ありがとう!”

 途中、すずきが4回ほど短いMCを挟む以外は、ほとんど曲をたたみかけるように演奏したのは、もともとそういうスタイルのバンドということもあるのだろうが、曲間を空けていたら、前述したブージーコールが鳴り止まずに演奏はストップしていたかもしれない。それぐらい観客の歓迎は熱烈だったが、もしかしたら、そんな歓迎を目の当たりにして、思わず感極まってしまう前にという想いもバンドにはあったんじゃないか――そんなことを想像しながらこの日、聴くことができた全28曲は、今年1月にリリースしたベストアルバム『ミラクル』と9月にリリースした最新アルバム『ぼくたちわたしたち』の曲を中心に新旧の曲を並べたもの。70年代のパンクロックやそのルーツである60年代のブリティッシュビートのエッセンスを感じさせるという意味では共通しているものの、尖っていたり、大らかだったりするその表現は曲ごとにさまざまで、その振り幅を行ったり来たりするセットリストは、まるで人の感情なんてそんなもんでしょと言わんばかりだった。一曲一曲、相当の想いを込め、渾身の演奏を重ねるステージの4人――すずきゆきこ、笈川司(Gu)、旭司(Ba)、ヤマダヨウイチ(Dr)を観ながら、結成20周年を迎えたブージーの成熟を改めて実感。歳を重ね、彼らは大らかかつ前向きになったわけじゃない。そういう表現もできるようになっただけだ。切れ味鋭いナイフのような表現は、まだまだ彼らの真骨頂であり続けている。

“(20周年のアニバーサリーイヤーは今日でおしまい。)来月からはまたいつもの調子のブージーに戻るけど、でも、今日を経たことで抜群にかっこいいと思うんだよね。来年以降も末永くよろしくお願いします”

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