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「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。

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「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。

まずは自由に観てみてほしい。「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。上出 惠悟《甘蕉 房 色絵蜃気楼文》
194×100×113 mm / 磁器 / 2017
撮影:山口 賢一

「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。中島 晴美《開示する形態 -1605》67×39×39mm / 磁器 / 手練り / 2016 「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。

大久保 陽平《SUPONJI》
29×57×95 mm / 陶磁器土 / 泥漿成形 / 2017

「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。

荒谷 翔《水月花》
直径520 × 高さ220 mm / 磁器 / ろくろ / 2013年

「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。

高橋 良《HALO》
2016 / 絹本墨彩 軸装 / 井上雅博(表具師)

くだらないけど気になるもの。
さっぱりわからないままのもの。
かわいい、きれい、と思うもの。
もしかすると、ほしいと思うもの。

言語化できなくてもいい。理解できなくたって大丈夫。すべては自分の主観だから。それがアートを、何よりも楽しくするから。

注:「工芸展」ではありません

冒頭で紹介したアート作品は、11月25日(土)・26日(日)に金沢で行われる『KOGEI Art Fair Kanazawa 2017』で観ることができるものだ。

『KOGEI Art Fair Kanazawa 2017』は、工芸に特化した「アートフェア」だ。ホームページにはその趣旨がきれいにまとめられている。記事を書くにあたって、私も金沢の伝統工芸について少しばかりは勉強して、「ああ、すごいなあ」と思ったのも事実だ。でもそれをここで紹介するのはなんか違う、と思った。

なぜなら、これは「工芸展」ではなく「アートフェア」で、ここで観ることができるのは「ファインアート」だからだ。

アートを
良し悪しで判断するな

私のアートに対する価値観が変わったのは、昔、TOKYO CULTUART by BEAMSに行ったのがきっかけだった。

CULTUARTは、アパレルブランド『BEAMS』のアートショップだ。「東京」から生み出されるアート、デザイン、カルチャーなどを総合し、現代の日本文化を世界に発信するために作られた。今は、原宿と新宿BEAMS JAPANの2店舗があり、クラフトからZINEまで幅広い作品を取り扱っている。

そこでスタッフの方から聞いたのは、こんな言葉だった。

「アートは、追求しすぎると良い悪いの線引きをしてしまうけれど、そうじゃないんじゃないの?と思う」

言葉にすると簡単なことだけど、この線引きは、私たちが陥りやすい幻想だ。特にアートという分野において。

それ以降、この言葉は私のファインアートへの意識に大きく影響を及ぼした。実際、私は今自室に写真を飾っている。正解を追求するのをやめて、「自分がいいものはいい」と思うようになったとたん、アートは楽しくなった。アートを所有するという喜びも知った。

では、話を戻してみよう。

冒頭のアートを観て、もしあなたがおもしろいと思ったとする。それは、金沢が、ユネスコ創造都市ネットワーク・クラフト分野に認定された都市だから? 藩政期から400年以上にわたって伝統が息づいている町だから? 違うと思う。少なくとも私は。

その作品自体が、ただただあなたの主観で、おもしろいと思ったからではないだろうか。

普遍的な良し悪しとは別の、絶対的なあなたのものさし。それこそがアートを楽しくすると、私は信じている。

だからこそ
「おもしろい」と思ったら…

やっぱり、実際に観にいくべき。
私はそう思う。

2015年3月に、Amazon.co.jpでアートが購入できる『Amazon Fine Art』がオープンしたときは、「ついに日本も!」と思ったし、うれしかった。価格帯でいうと数千円のものもあって、別に手の届かないものじゃないし、今でもたまにのぞいては「今日は写真!」と決めて、いろいろ観ている。

でもやっぱり、CULTUARTに行ったり、ギャラリーに行ったり、新宿のNEWoManのアートウォールを通りかかったりしたときのような興奮は、そこにはない。実際に目にした時の衝撃とか、事件感とか、異様な感じとか、作品の引力とか、あとは「思ったより大したことなかった(笑)」みたいな感想すらも、やっぱり行かなきゃ、観なきゃわからない。

だからこそ、もし「おもしろいかも?」と思ったら、冒頭の画像を観て何か引っかかるものがあったなら、「私、工芸のこと何も知らないし……」なんて思わず、観に行ってみてほしい。

なぜならこれは、「アートフェア」だから。
そのものさしは、あなたしか持っていないのだ。「工芸展」ではなく「工芸アートフェア」に行くべき、たったひとつの理由。

中村 卓夫《器になるコトをやめたうつわ》
258 x 465 x 215 mm / 陶 / たたら作りの象嵌色絵 / 2015

展覧会名
KOGEI Art Fair Kanazawa 2017

会期・入場時間 
11月25日(土)11:00~19:00
11月26日(日)11:00~18:00

会場
KUMU 金沢 -THE SHARE HOTELS-

入場
1,000円

Top Photo by 山村 慎哉《金蒔絵星之実玉虫貝香合》70 x 83 x 55 mm / 漆 / 2017Licensed material used with permission by KOGEI Art Fair Kanazawa 実行委員会

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