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『幸楽苑』が『いきなり!ステーキ』のフランチャイジーになった意味とは?

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『幸楽苑』が『いきなり!ステーキ』のフランチャイジーになった意味とは?

『幸楽苑』が『いきなり!ステーキ』のフランチャイジーに

低価格ラーメンチェーンの『幸楽苑』(560店舗)が、『いきなり!ステーキ』と今年(2017年)11月にフランチャイズの契約を結んだことが話題を呼んでいます。

これは、『幸楽苑』のラーメン店でステーキを売るわけではなく、『幸楽苑』経営の店舗が業態を変えてステーキ店(『いきなり!ステーキ』の看板)になったり、『幸楽苑』の新たな出店が『いきなり!ステーキ』の店になるので、見た目に違和感があるわけではありません。このニュースは、経営に関する問題なのです。

飲食業の経営形態は多岐に分かれているが、このニュースはチェーン展開している企業(『幸楽苑』)が、ほぼ無限拡大という戦略展開(目標に国内1,000店舗を掲げている)の過程で、突出している一業種(ラーメン店)から他業種(ステーキ店)に転進してその無限拡大の戦略をより強固なものにしよう、とすることを意味しているのです。

そこで、その領域をステーキ店に求めたということです。しかし、ラーメン店の多店舗展開で実績を上げているからといって、ステーキ店でも成功する保証はありません。

ラーメン店の経験はステーキ業態でも成功するのか?

飲食業のマーケティングはかなり特徴的で、まず商圏が限定的で、ターゲットも絞られます。そのうえメニューと味で差別性を確立し、価格やサービスで競合店より優位性も獲得しなければならないという課題から離れることはできません。メニューや味については、専門的で職人的な老舗があり、価格やサービスではチェーンオペレーションをしている業態があります。

ひとつの業種で自社でそうしたノウハウを開発するには、多くの投資(開発コスト)が必要となることが避けられません。ステーキのチェーン店では、先に『KENNEDY(ケネディ)』(都内に27店舗)が倒産したこともあり、そう簡単ではないことがうかがえます。

おそらく『幸楽苑』は、この『KENNEDY(ケネディ)』の破綻の原因を調べたのだろうと思われます。そして、事業としてステーキ店は原価率が低く(粗利率が高い)、マーケットとしては充分にあり得ると判断し、そのオペレーションについては自社で開発するよりも、多店舗展開で実績を上げている『いきなり!ステーキ』のフランチャイジーになる道を選んだということなのでしょう。

フランチャイジーになるメリットは?

確かに『いきなり!ステーキ』の方が『KENNEDY(ケネディ)』に較べると客単価、回転率、坪効率などで効率的だし、ロケーションも効果的な選択が見られるなど、実効的なオペレーションができているようです。

フランチャイジー(いわゆる「加盟店」)になると、フランチャイザー(いわゆる「本部」)にロイヤリティが発生する分利益率は落ちますが、それだけのメリットがあると『幸楽苑』は判断したのだろうと思われます。確かに、コンビニ店業界などでは大手商社が資本参加だけでなく、よいロケーションの店舗に進出しているとの噂もあり、特定業種ではフランチャイズシステムは有効になってきているようです。

飲食店業では、専門的で職人的な老舗は別にして、チェーンオペレーションをしている業種では、経営判断がずいぶんとリアルなものになってきていると言えそうです。

(内藤 明亜/経営危機コンサルタント)

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