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「やりたいことが見つからない…」そんな中で、私はこうして“未経験”の世界へ飛び込んだ――初代日本女子プロボクシングバンタム級王者・吉田実代の仕事論

──逆にボクシングのつらい点は? みぞおちとか肝臓とか打たれたらめちゃめちゃ苦しいじゃないですか。顔面を打たれると脳や目へのダメージも恐いし。そういう恐怖感とか女子だから顔が腫れたら嫌だなとか全く思わないんですか?

もちろん打たれたら痛いし苦しいけど、逆におお~っと闘志が湧いてきます。そもそも打たれて痛い、苦しい、恐いって思う人は最初から格闘技なんてやってないと思いますよ(笑)。格闘技をやってる人のほとんどがやられたら倍にしてやり返す、やられる前にやってやるという性格で、そうじゃないと格闘技をやるのは無理です。そういう負けず嫌いの集まりで、その中でメンタルの強い・弱いはあるかもしれないですけど。

女性だからとかも関係ないです。女性でも戦うことが好きな人はいくらでもいますからね(笑)。

──減量も大変なんじゃないですか?

今はバンタム級(52.16キロ~53.52キロ)なんですが、毎回試合まで大体2ヵ月くらいの間に5キロ落としてます。ものすごくつらくはないですが、やっぱり楽ではないですね。本来はスーパーフライ級なのでそうなるともっときつくなりますね。

──ボクシングのやりがい、モチベーションは?

みんなが頑張れって応援してくれることですね。試合を観に来てくれるのはもちろん、スポンサーになってくれたり、応援してくれる人を増やそうと知人を紹介してくれたりする人が大勢いるんですよ。

ボクシングを始めて、一所懸命やればやるほどそういう何の見返りも求めず、私に無条件で愛をくださる人がたくさん増えたんです。すごくうれしいことだな、ありがたいことだなと思うし、それがボクシングを続ける糧にも、生きていく糧にもなっています。

──では吉田さんにとってボクシングとは?

ひと言で言うと生きがいですね。自分のすべてを懸けて、全力で取り組めるもの。生きていく上での希望でもあります。f:id:kashiemi:20171107141504j:plain

中学卒業後、ひとり暮らし

──なぜ格闘技の世界に飛び込んだのか。これまでの歩みを教えてください。中学・高校生の頃はどんな生徒でしたか?

ひと言でいうとやんちゃでしたね。と言っても悪いことをしてたわけじゃないですよ(笑)。鹿児島の中学を卒業後は通信制の高校で勉強しつつひたすら働いていました。親が経営する会社で事務仕事を手伝ったり、バーでアルバイトしたり。

──なぜ普通の高校に行かなかったのですか?

中学の頃から一刻も早く自立したいと思っていたからです。そのためにはお金が必要だから、すでに中学時代からお金を貯めていました。もっとお金を稼ぐために中学を卒業したら働きたいと思っていたので、高校に行こうという気も起きなくて。

親には頼りたくなかったんですよね。自分の夢が見つかった時、反対されたらお金を出してもらえないから。でも自分で貯めたお金なら誰にも文句を言われずにやりたいことができますよね。そういう思いがすごくありました。精神的にも自立しようと、中学卒業後はマンションでひとり暮らしをしていました。

やりたいことで自立したいとは思っていたのですが、その肝心のやりたいことがなかなか見つからなくて。ダンスはずっとやっていたのですが、これは違うなと。このままの人生じゃ嫌だな、自分を変えたい、全力で打ち込むものがほしいと悶々としていました。

20歳でハワイに格闘技留学

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