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【レッドブル・エアレース】マスタークラスに元イギリス空軍レッドアローズのリーダー昇格

【レッドブル・エアレース】マスタークラスに元イギリス空軍レッドアローズのリーダー昇格 ベン・マーフィー選手(Balazs Gardi/Red Bull Content Pool)

 スロベニアのピーター・ポドルンシェク選手の引退により、ひとつ空いたマスタークラスの椅子。そこに2018年よりイギリスのベン・マーフィー選手が昇格することになりました。世界最高のアクロバットチームのひとつ、イギリス空軍のレッドアローズを率いていた経歴の持ち主です。

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【レッドブル・エアレース】マスタークラスに元イギリス空軍レッドアローズのリーダー昇格2017年ラウジッツ大会でのマーフィー選手(Daniel Grund/Red Bull Content Pool)

 ベン・マーフィー選手は1975年7月15日生まれ。父方・母方双方の祖父がイギリス空軍のパイロットだった影響で飛行機に興味を持ち、少年時代にイギリス空軍のエアカデット(RAFAC)に参加して自家用機のライセンスを取得しました。

 ニューキャッスル大学卒業後の1997年にイギリス空軍に入隊、2000年にはハリアーGR7のパイロットとして第1(F)飛行隊に配属されました。同飛行隊では2003年の湾岸戦争で作戦に従事、のちにアフガニスタンに展開した第IV(AC)飛行隊で兵器運用教官を務めました。その後第20(R)飛行隊でハリアーの飛行教官となり、若いパイロット達の養成を行っています。ハリアーのパイロット時代、空母アークロイヤル、空母イラストリアスでの任務を含め、飛行時間は1000時間を超えます。

 2006年、マーフィー選手は世界最高のアクロバットチームのひとつ、イギリス空軍レッドアローズのメンバーに選抜されます。初年度は2番機パイロット、2007年と2008年はチームの花形である「シンクロペア」のパイロット(6番機)を務めました。そして2009年、史上2番目の若さで飛行隊長である1番機(レッド1)となります。2011年シーズンまで飛行隊長を務め、チームに在籍した期間、イギリス、ヨーロッパをはじめアメリカ、カナダ、中東、アジア諸国へのツアーを含めた総展示飛行回数は480回以上、展示飛行時間は1500時間以上を記録しました。

 イギリス空軍を退役後の2013年にロッキード・マーティン社のテストパイロットアドバイザーとなり、その仕事の傍ら、エアショウでカラフルな塗装で知られる1950年代のジェット戦闘機、ホーカー・ハンターMk.58A「ミス・ディミーナー(Miss Demeanor)」(この機体は2017年11月にイギリスからカナダへと売却)での飛行展示も行っています。そして2015年、エクストラ300Lを使用するイギリス屈指の民間エアロバティックチーム「ザ・ブレーズ(The Blades)」に加入しました。2017年シーズンからはチームリーダーを務めており、2017年5月に開催されたFAI公認第1回世界フォーメーションエアロバティック選手権で、チームを優勝に導いています。

 レッドブル・エアレースには2016年からチャレンジャークラスに参戦しており、現在までに2位1回(2016年ブダペスト)、3位3回(2016年ラウジッツ、2016年インディアナポリス、2017年千葉代替開催のカザン第1レース)を記録しています。
【レッドブル・エアレース】マスタークラスに元イギリス空軍レッドアローズのリーダー昇格2016年千葉大会チャレンジャーカップでのマーフィー選手(撮影:咲村珠樹)

 家族は奥様のカースティさんと、息子さんが一人。奥様のカースティ(旧姓:カースティ・ムーア)さんはイギリス空軍でトーネードGR4のパイロットとして活躍し、2009年にはレッドアローズで初の女性パイロットとして選抜された経歴を持っています。レッドアローズ在籍中(ベン・マーフィー選手と同時期)に11カ国で136回の展示飛行と133回の航過飛行をこなし、レッドアローズを離れたのち、F-35にも搭乗しました。軍を退役して息子さんを出産したのちの2016年、夫の在籍する民間エアロバティックチーム「ザ・ブレーズ」に加入して、現在は3番機パイロットとしてエアショウで飛んでいます。

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