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捨て曲ナシの上質なポップEP / 『ホエン・アイ・ワズ・ヤング』ムー(EP Review)

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捨て曲ナシの上質なポップEP / 『ホエン・アイ・ワズ・ヤング』ムー(EP Review)

 デンマーク出身の女性シンガー・ソングライター=ムー(MO)が、10月27日にEP盤『ホエン・アイ・ワズ・ヤング』をサプライズ・リリースした。

 2015年に大ヒットした、メジャー・レイザーの「リーン・オン」にフィーチャリング・ゲストとして参加し、全世界でブレイクしたムー。昨年は、そのメジャー・レイザーと再びタッグを組んだ「コールド・ウォーター」が、全米2位・全英1位の大ヒットとなったのも記憶に新しい。本作『ホエン・アイ・ワズ・ヤング』は、2014年にリリースしたデビュー・アルバム『ノー・マイソロジー・トゥ・フォロー』から3年半振りとなる新作。まさしく脂の乗り切ったタイミングで制作しただけはあり、全6曲捨て曲ナシの上質なポップ・チューンに仕上がっている。

 冒頭の「ルーツ」は、最新のエレクトロ・サウンドと行進曲のようなレトロ感が融合した、独特な世界観をもつ美しい曲。低音でつぶやくように歌ったかと思えば、突然エモーショナルに吠える、硬軟自在に操るムーのボーカルもすばらしい。続くタイトル曲「ホエン・アイ・ワズ・ヤング」も、マイナー調の旋律が古いミュージカルっぽさを醸す、どこか懐かしいナンバー。キャロル・キングやカーリー・サイモンあたりを彷彿させる、70年代風のブルージーな「ラン・アウェイ」や、何度も繰り返すフックが頭に残る、中毒性の高い「リンキング・ウィズ・ユー」も、ジャジーな雰囲気がどこかレトロだ。

 妖しげなホーンの音と不気味なエレクトロ・サウンド、浮遊感漂うファルセットが入り混じった「ターン・マイ・ハート・トゥ・ストーン」と、子守唄風のメルヘンなドリーム・ポップ「BB」では、ムーの不思議な世界に引き込まれる。6曲すべてに共通しているのは、「リーン・オン」のようなフロアで聴きたいダンス・チューンではなく、古き良き時代の音を取り入れた、アーティスト性の高いエレクトロ・ミュージックであること。本来彼女がやりたいことは、こういうことなのかもしれない。

 制作陣には、アヴィーチーやケンドリック・ラマーなど、人気アーティストの楽曲を手掛けたロニ・ヴィンダールをはじめ、インディ・ポップ・バンド=フィギュリンズのメンバー、メッズ・ヤガードやニック・マドセンなど、ムーと同じデンマーク出身の音楽プロデューサーたちがクレジットされている。尚、母国デンマークで4位まで上昇した大ヒット曲「ファイナル・ソング」、英ロンドンのダンス・ポップ・デュオ=スネイクヒップスとデュエットした「ドント・リーヴ」、「ナイツ・ウィズ・ユー」などのシングル曲は、本作『ホエン・アイ・ワズ・ヤング』に収録されていない。おそらく、近々リリースされるであろう2ndアルバムに収録されるのではないだろうか。

 間もなく初のジャパン・ツアーを控えているムー。来日公演は、2016年夏に開催された【サマーソニック2016】、単独公演以来となる。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『ホエン・アイ・ワズ・ヤング』
ムー
2017/10/27 RELEASE

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