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脚本家・倉本聰氏が富良野に残したもう一つの足跡。「くまげら」の門外不出の裏メニューとは?

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北海道でも有数の人気を誇る観光地「富良野」。酪農中心の町だった富良野に注目が集まったのは1981年(昭和56年)に全国放送になったドラマ『北の国から』がきっかけだったと言ってもいいでしょう。五郎と純と蛍、そしてその周辺の人間たちが繰り広げる悲しくも熱く、強い生き様は一大ブームを呼び、2002年(平成14年)の『2002遺言』までスペシャルドラマが作られ、一時は「国民的ドラマ」と呼ばれたほどでした。かくいう私も恥ずかしながらさんざん泣かされました。

とまあ、ドラマの話は良いとして、今回はそのドラマの聖地を……ではなく、ドラマの脚本家である倉本聰氏が作った、富良野でしか食べられない変わり種メニューのご紹介です。

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お店は富良野駅からほど近い、富良野市中心部にある「くまげら」。『北の国から』最初の連続ドラマのロケ中にオープンした、今や老舗の部類に入る居酒屋さんです。このお店はドラマにも何度か実名で登場しており、『北の国から』ファンにとっては聖地のひとつでもあります。

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お店には「五郎の石の家」ならぬ、「石の個室」があります。これは、1992年(平成4年)の居酒屋さん改装の折、当時常連だった倉本氏がアイディアを出し、「富良野塾」の塾生が富良野の大地から掘り起こされた石を積み上げて造ったもの。なんとも重厚で趣のある、拾ってきた石で造ったとは思えないほどの渋いたたずまいです。

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部屋の外の壁には、倉本氏とその塾生たちがこの部屋を作ったのだという記念プレートも飾られていました。

さて、そんな倉本氏ごひいきの「くまげら」で食べられる倉本氏考案の裏メニューとは。

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まずはこちら「とんかつ茶漬け」900円。

カツオと昆布で丁寧に取った出汁スープをご飯にのせたトンカツの上からたっぷりとかけ回した一品。豚肉は上富良野ポークのロース、注文を受けてから揚げるのでとてもフレッシュな味わいが楽しめます。

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出汁の味はうま味が濃く、ほんのわずかな醤油の香りがさらに食欲をそそります。上富良野ポークのトンカツは倉本氏の大好物で、以前からよく食べていたといいます。ある日、突然アイデアを出して店主が即興で作ったところ、お酒の〆によく食べるようになったのだとか。倉本氏がこのお店に連れてきたお客さんには、たいてい食べることをすすめる倉本氏イチオシのメニューです。

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もう一つの裏メニューは「牛乳納豆茶漬け」800円です。牛乳と納豆と茶漬け? そんな取り合わせアリなんだろうか……そう思うのが普通ですが、実際にあるのだから仕方ありません。思い切っていただいてみました。

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「っん? あれ?」意外とイケます。納豆のにおいを牛乳が消し、口の中では納豆のうま味と牛乳のコクが一つになって。先入観を消すことができればリゾットのようでもあります。

納豆は倉本氏の友人でもある加藤登紀子さんのご主人が生前に開発した自然農法の納豆を千葉から取り寄せ、牛乳は低温殺菌牛乳として名高い「ふらの牛乳」を使用。えぐ身の少ない納豆と甘味が濃い富良野の牛乳のカップリングが成功しているのかも。

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この2つのメニューを倉本氏の思いつきから裏メニューに仕上げたのは店主の森本毅さん。倉本氏とは40年来のおつきあいで何でも話せる間柄でもあります。

「倉本先生はとても茶目っ気のある方で、富良野塾の塾生を連れてきたときにはこの牛乳納豆茶漬けを必ずふるまわれるんです。料理が出てきたときにどんな表情をするか。先入観を持たず、すすめられたものをすぐに口にするかを見てらっしゃるのかもしれません。もちろん無理強いはしませんけど、料理として成り立っているものですから、最後は皆さん『おいしい』といってくださいます」

とお話ししてくれました。

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さて、珍品を2つだけというのも寂しいので、もう少し、「くまげら」の人気メニューをご紹介しましょう。まずはこちら、「山ぞく鍋」1人前1,850円(写真は2人前)は、北海道産の昆布とカツオをベースにしたスープに、富良野産の鹿肉、鴨肉、鶏肉のうま味がたっぷり溶け込んだオリジナルのお鍋。やや甘めの合わせ味噌で味付けられ、お肉の脂に長ネギ、シイタケ、白菜の甘味も一緒になって、野趣あふれる味わいが楽しめます。まさに富良野の「ジビエ鍋」と呼ぶにふさわしい一品。

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チーズ豆腐」500円は、特産の「ふらの牛乳」を使ったオリジナルメニュー。店主独自の製法でまるで豆腐のような味わいを楽しめる不思議なメニュー。後味ではほのかにチーズのような絶妙の風味を感じることもできます。お醤油で食べると牛乳の脂肪分とのマッチングもなかなかいいんです。

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そして最後は「和牛ローストビーフ丼」1,980円。

上品な味わいの富良野産の和牛サーロインをローストしていただくちょっとリッチな丼メニューです。わさび醤油をかけ回して、お肉を舌の上にのせると、体温でとろけてなくなってしまいそうな上質な牛肉の脂はまさにうま味の宝庫。あくまで「自分調べ」ですが、これはいままで食べた「牛丼」の頂点に君臨するうまさです。

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さあ、「くまげら」の名物メニューをいろいろと紹介してきましたが、これらはどれも「富良野の食材をおいしく食べたい」という倉本氏や店主の思いから生まれたものばかりです。富良野を愛するがゆえに生まれたオリジナルメニューたち、是非ともご賞味を。

お店情報

くまげら

住所:北海道富良野市日の出町3-22

電話番号:0167-39-2345

営業時間:11:30~23:00(LO 22:30)

定休日:無休

www.hotpepper.jp

※この記事は2017年7月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

書いた人:はりやまみきお

はりやまみきお

新聞記者、コピーライターなどを経てフリーライターに。グルメ&旅に関するライター歴は20年。特に北海道のラーメンをはじめとするB級グルメの取材は2000件を超える。プロダクション・ブレインズ代表。

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