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フローリングより断然畳派! ハーフ流和室の部屋づくりを取材してみた

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天然素材で作られた畳こそ贅沢? イケメンハーフ男子の和室づくりとは

プロフィール

名前=ボヴェ啓吾さん
職業=会社員
居住形態=1人
居住地=東京都
和室の広さ=6畳
築年数=55年  
間取り=1LDK
家賃 =11万円
建物=6階建てRCマンション人が住んでいた形跡のある古い家が好き

「和室にこだわっているわけじゃないんですよ。ピカピカの新築よりも、人が住んでいた形跡が残っているような古い家が好きなので、必然的に和室に出合うことになる。でも僕は素材にこだわりたいので、安っぽいフローリングやクッションフロアに比べれば、畳の方がはるかに目や足先から受けとる感触が贅沢で、良いものだと考えています」

そう言って穏やかな笑みを浮かべるのは、広告会社に勤めるボヴェ啓吾さん。名前でお気付きかもしれないが、彼にはデンマーク人の血が流れている。

駒沢公園からほど近い住宅街に、ドンと鎮座するマンションが建てられたのは昭和36年。実に築55年を数えるが、外観にさほど古ささは感じられず、風格すら漂う。

ボヴェさんが住むのは、そのマンションの6階。最上階ながらエレベーターがないのは、ヴィンテージゆえの泣き所だ。

「ふだん運動不足なので、ちょうどいいくらいですよ。引っ越しの時は業者さんに払う金額が少々高くなりましたけど、そのぶん家賃はこのあたりの相場からすると破格ですから」

そう、この人気エリアで家賃11万円の1LDKは、非常に魅力的だ。遡ること5年ほど前、ボヴェさんはリノベーション物件を多く扱っているウェブサイトでこの部屋を発掘した。

「窓からの眺めも良いし、これは掘り出しものだと思ってすぐに気に入ったんですけど、できればいろいろといじりたいので、そこを大家さんと交渉してもらい、OKをもらってから決めました」

襖を全て外したことで広く感じられる空間に和室としてコテコテに。完成された空間は嫌

間取りの中で、和室が小上がりになっている点がポイントだ。

「入居してすぐに、和室とリビングを仕切っていた襖を全て取り払いました。実は窓側も襖で仕切られていたんですけど、それも外しました。畳は好きですけど、和室としてコテコテに完成された空間になるのは嫌なんです。この部屋は和室の襖を外すことでワンルーム的な広さが出たし、その上で段差や梁、床の素材の違いによって自然とゾーニングされる点が、とても良かったですね」

続いてボヴェさんはリビング部分の壁紙を自力で剥がし、コンクリートを露出させた。

「何が出てくるかわからなかったんですけどね(笑)。なにぶん素人なので1週間かかりました。最初はアナログなやり方をしていたんですけど、築年数が古いので壁紙が何重にも貼られていて、なかなか進まないんです。ドイツ製のスチーマーを使ったりしながら、どうにか剥がしていったら、意外と壁の質感が良かった。僕は傷跡とかも好きなので」

賃貸なのに、ここまでやって大丈夫なの?と、心配になるが「原状回復の義務はナシ」という条件も取り付けているそうだ。

「大きな写真をハメている額縁も、もともと窓枠だったものを白く塗って利用しています」
堅牢な造りのマンションなので、壁の厚みもしっかり。他の住民の生活音は、ほぼ気にならない。

「ジャズのレコードを聴くことが好きなので、大きな音を出しても大丈夫なのは嬉しいですね」

レコードから流れていたのはジャズのライブ音源初めての自分の部屋が古い日本家屋の和室だった

一方、和室には中央にベッドを設置し、木製の本棚や小道具入れが壁際に配されている。

「木は和室ととても合うので、ベースになっています。ただリビングほどは改造していなくて、照明を取り替えた程度です」
 
特徴的な二眼レフを中心に、趣味にしているレトロなカメラが並ぶ棚も自分で取り付けたそうだ。

「和なら和とスタイルを統一するのではなく、バランスがとれた空間にしたい。だからベッドがあってもいいし、和洋入り混じっているくらいが適度なズレがあって、自分なりの気持ちの良い空間を作りやすい」

和室から見るスペース。壁はDIYで剥がしてしまったそう

古い家が好きなのは、幼少時にルーツがある。
「幼い頃、神奈川の田舎にある古い日本家屋で育ったんです。当然ながら僕の部屋も和室で、土壁みたいな感じだったんですけど、そこを大きな布で覆ったりして、自分なりの空間に仕上げていました」

部屋を見渡すと草花が多いことにも気づく。花屋に縁遠い男性の一人暮らしでは珍しい。

「よく会社帰りに花屋で目についたものを買います。花屋というと、どうしても花束をイメージしますけど、花を組み合わせるのって、とても難しいんですよ。だから季節を感じられる花を1種類だけ買う。それを1ヵ月くらい差しっぱなしにして、枯れたらドライにする。汚くなったら捨てちゃう。そんな感じでやっています」

花を買ってきてドライフラワーに。花を選ぶセンスも問われる各駅停車しか止まらない駅は外から人がやってこない

最寄駅は東横線の都立大学。特急も急行も停車しないが、「そこが良い」とボヴェさんは強調する。
「各駅しか止まらないと、外からあまり人がやってこない。でも閑散としているわけではなく、おいしいレストランもあちこちにあるし、スーパーも夜までやっている。このバランスが最高ですね」
 
街も部屋も「帰ってくる場所」としてのバランスにこだわるのがボヴェさん流。
「家では仕事をしないと決めているので、デスクの類はいっさい置いていません」

この部屋に住んで5年を超えたが、社会人になって以降、これまでは3~4年単位で引っ越しを繰り返していたという。

「引っ越しのたびに住む街も変えてきました。定期的に住む場所を変えることは、自分にとって大事だった。学生時代は進学のたびに環境が変わるけど、働き出してポジションが決まってくると生活に変化がなくなるので。だけど、この街も部屋も居心地が良過ぎてなかなか離れられない。そこが悩ましいところです。だから最近、ちょっと色味の強いソファを買ったりして、内側から変えてみることにしました」
 
次の部屋はもう少し先かもしれないが、都会の喧騒から離れたホッとできる街に古い家を借りて、自分の気持ち良い空間に作り変えていくボヴェさん流スタイルは、今後も貫かれていくのだろう。

居心地が良過ぎて引っ越しできないというボヴェさん
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文=奈良崎コロスケ 
写真=阿部昌也

※「CHINTAI首都圏版2017年2月2日号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています。
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