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湯川リウマチ内科クリニック院長に聞く!知らないと怖い、知れば怖くない病気「リウマチ」

“関節リウマチ”について、どのようなイメージがありますか?
高齢者がかかる病気? 温かくしてマッサージをすれば症状が軽くなる神経痛? それとも関節が曲がってしまう不治の病……?

 

最近では、政治家の高市早苗さんが自身のブログで関節リウマチを患い“寛解した”と発表し話題になりました。他にも歌手でタレントの堀ちえみさん、女優の叶和貴子さんなどが関節リウマチであることを公表しています。

 


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Fujisan.co.jpより

しかし、ネットを調べてもさまざまな情報が飛び交い、複雑でよく分らないことばかり……そこで関節リウマチの専門家「湯川リウマチ内科クリニック」の院長、湯川 宗之助先生にお話しを伺いました!

 

リウマチは高齢者だけの病気ではない

関節リウマチは、自己免疫疾患で膠原病の一種。免疫の異常により関節を包む滑膜に炎症が起こり、それが増殖すると骨や軟骨が破壊されて関節の機能が損なわれます。放置すれば、やがて関節が変形してしまう病です。

 

出典 http://yukawa-clinic.jp/rheumatism/rheumatoidarthritis.html

 

【正常な関節】では、軟骨がクッションの役割をし、関節腔を満たす関節液が潤滑油の役割をしています。(左図)

 

しかし【関節リウマチを患った関節】は、炎症を起こした骨膜からTNFα、ZL-6などのサイトカイン(免疫システムの細胞から分泌されるタンパク質)等が異常分泌されたことにより、骨や軟骨や靭帯が破壊されてしまいます。(右図)

 

主に30~50代の女性が罹りやすく、なかには20代、早い時期では小学生という臨床例もあり、現在、日本では80万人~100万人ほどの方が患っています。原因は不明ですが、遺伝子的な要因や、最近ではタバコなどの環境的要因もあるのではないかといわれています。

 

初期症状で必ずしも関節が痛くなるとは限らず、なんとなく怠い、食欲が落ちる、微熱…などの倦怠感が続くので、更年期障害や疲労などと誤診され見逃されやすいのが特徴です。また、心臓・腸など臓器に痛みがでる場合もあり、そのような全身症状を発症した場合は、より診断を複雑で困難なものにしてしまいます。

 

原因も治療も診断し難い病気 

主な診断(検査方法)は、症状によって異なりますが、関節に複数の腫れが見られる場合、血液検査や触診、長音波、MIRなどを行います。

 

検査において診断の大きな目安となるのが、血液検査でのRF(リウマトイド因子)や抗CCP抗体などリウマチ因子の値異常の有無です。関節リウマチを患っていると、これらリウマチ因子が高頻度で高値(陽性)を示します。

 

しかし、抗CCP抗体が陽性であっても症状の無い方もいますし、逆に、抗CCP抗体が陰性でも、近い将来、関節リウマチにかかる可能性が残っています。

 

かつて、関節リウマチはゆっくり進行し、発症から10年以上が経過してから関節破壊が生じると考えられていました。しかし最近では、関節破壊の進行は発症後 早期から急速に起こることが分かっており、因子の値が高いほど破壊のスピードが速い可能性があります。

 

腫れや痛みがひどくなくても、関節の内部では炎症が続き、関節破壊が進行していることもあるので“早期の発見”はとても大切です。残念ながら、リウマチ因子を調べる血液検査は、今のところ、会社などの健康診断には組み込まれていませんので、気になる方は人間ドッグでの検査などで追加項目に加えると良いでしょう。

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