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フランス人に聞く日本で働く・暮らすって?「日本人の”建前”という概念が分かりません」

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フランス人に聞く日本で働く・暮らすって?「日本人の”建前”という概念が分かりません」 アイキャッチ_Cloe01

外国人に聞く「日本で働く・暮らす」第2弾。今回は、日本在住歴1年のフランス人「Cloe(クロエ)」さんに取材してみました。

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日本人に受け入れられるために、頑張り過ぎてはいけない

――あなたが日本で経験したバイトはどういったものでしたか?

当時は交換留学生ということもあり、働ける時間は限られていたり、新しい仕事を始める時は大学に知らせる必要があったりなど、制限はいろいろありましたが、日本ではいろいろなバイトをやりました。学校の語学の授業のアシスタントやコンビニでも働きましたね。一番面白くてハードだったのは、4日間の短期バイトでしたね。

それは、国際医学コンベンションでの仕事です。英語と日本語が話せる学生を…とのことで連絡をもらい、お仕事を受けました。

仕事は世界中から来日した有名な博士や教授に挨拶をし、バッジ、ガイドブック、ウェルカムキットを渡すことでした。コンベンション内のご案内もしましたね。

――そのバイトのやりがいや、最も楽しかったエピソード・辛かったエピソードを教えてください。またそれが現在のキャリアに役立っている点はありますか。

ガイドとして来客対応するのは本当に難しかったですね。質問を受けて1秒以上考えていると、上司が走り寄って来て自分で対応してしまうんです。私は自分が信用されていないようで、何度もフラストレーションを感じました。実際はほとんど質問に答えられるのに、ですよ。

それが3日目には上司は黙って頷いて、私1人に任せてくれるようになったんです。もう最高の達成感でした!ここから自分に自信がついたように思えます。

この体験は子供や十代の若者相手のランゲージアシスタントの仕事でもすごく役立ちました。自信なく話していては、先生として信用してもらえないですもんね。

――上司や同僚はどんな存在でどう付き合っていましたか?

上司はとてもテキパキとした女性で、どんな問題でも解決できそうな人でした。いつもあちこち走っていって来客におじぎをして、迅速に対応していました。私達がちょっとでも気を抜くとプレッシャーをかけられましたね(笑)

一緒に働いていた同僚は主婦と交換留学生がほとんどで、私はもう1人の交換留学生と留学経験のある日本人学生と一緒に外国人受付を担当しました。私達3人はとても気が合って、休憩時間も楽しく過ごすことができました。

――日本のバイトで一番驚いた日本人の行動・考え方は何ですか。

イベント期間中はたくさんのお客様から質問を受けるんですが、その中の日本人のお客様、ほんの数人ですが怖かったです。私達の顔をみるなり立ち去ってしまうんですが、最初は自分たちの対応が未熟なせいかなと思っていました。でも段々そうじゃないことが分かりました。

彼らは他のブースの日本人の女の子に同じ質問をして、私達の文句を言うのです。日本人の同僚は私達に謝罪をして、同じ日本人がこんな扱いをするなんて…と、ショックを受けていましたね。大抵の人はそんなことありませんが、お客様が私達の顔を見て気まずい感じで「あれ…」と言うことはよくありました。

――自らの経験を踏まえ、仮に、あなたの友人が来日し、日本の企業で働くことになったとしたら、どんなアドバイスをしますか?

準備をしっかりしてくる事、それから一番大切なのは「日本人になろう」と頑張り過ぎないことです。私も最初は、日本人の同僚や大学のサークルで自分を認めてもらえるように出来る限り何でもしました。

でも、結局はいつも外国人として見られるんです。例え日本語のレベルが高くても、日本文化をよく理解していたとしても、自分がよそ者とされる事実を受け入れることが大切だと思います。

フランスの職場の上下関係は、日本ほど厳しくない

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――バイト先で日本人の10代の男女をマネージメントするとしたら、どんなマネージメントをしますか?

厳しい上役というより姉のようなスタッフ育成係といった感じでマネージメントしてみたいです。フランスの職場の上下関係は、日本ほど厳しくないんです。でも日本人マネージャーの目には、甘すぎて上司として不適格に映るでしょうけどね。

――ご自身の国で10代後半~20代前半の就業意識・キャリアプランはどういったものですか?10代が考えるキャリアプランと親や教師から理想とされるキャリアプランに違いがあれば教えてください。

フランスで今、職を見つけるのは厳しい状況です。とにかく経験が必要で、初歩レベルの仕事であってもそうです。反対に学歴や経験が有りすぎても、支払う給料が高すぎて敬遠されます。10年も仕事につながらない分野の勉強をして、結局何の仕事もせずに両親に頼っている人もいます。フランスでは、両親と教師が進路に影響を与えるのは高校卒業まででしょうかね。日本ほど出身校の名前で人を判断する社会ではないので、大学名は日本ほど重要じゃないんです。

――「天職が見つからない。やりたいことが見つからない。」という日本人の悩みに対して、あなたならどんなアドバイスをしますか?

日本で仕事を見つけるには人脈がものを言うと思いますね。周りに何をしたいか、どんなキャリアを積みたいか話しておけば、誰かがやりたい分野の仕事で人を探していると連絡をくれるかもしれません。不遜な物言いや不愛想な態度ではダメです。周りに手助けしたいと思わせる人柄なら自然に連絡がくると思います。

あと、休み時間に同僚とおしゃべりするのもいいですね。日本人は仕事以外にも興味を持てる人と働くことが好きなので、自分の人となりを見せることは大切です。色んな仕事にトライしてみてください。大変ですが多くを学ぶには大事なことです。

フランスで、日本独自の”カワイイ”文化は人気がある

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――もし経営者となって日本の何らかのサービスや商品を母国に輸入する事業に携わるなら、どんな事業を手掛けますか?

可愛いグッズの輸入をしたいですね。ぬいぐるみ、文房具、アクセサリー。フランスには子供っぽかったり野暮ったいものしかなく、日本独自の”カワイイ”文化は特に人気があります。

――日本で暮らして、驚いたこと/好きなところ/嫌いなところを教えてください。

お店のサービスが一番の驚きです。割れやすい物を買ったら、壊れないように別個に包装してくれたんです。もしフランスなら全部一緒くたにビニール袋に放り込まれていて。壊れないように祈るのみですよ。

それから、みんな礼儀正しくて親切な点もいいですね。公衆トイレすら清潔なのも驚きです。フランスでは公衆トイレなんて使いたくないですから。

逆に嫌いなものの一つが、表面的な付き合いです。必死に理解しようとしても”建前”という概念がまだ完璧には分かりません。いまだに友人が本当に私と会って嬉しいのか、本当に”いつか一緒にランチに行きたい”のか、分からなくなります。

――家族や友人が日本に旅行する際、あなたが案内役ならどんな計画を立てますか?

まず、大阪から京都と奈良、そして金沢へ行って、帰国便に合わせて東京へ移動したいです。時間が許せば札幌とか、他の島も回りたいかな。居酒屋で飲んだり、お土産の買い物をしたり、公園を散策したり…。考えるだけで楽しくなりますね。 ■プロフィール:Cloe (クロエ)

21歳女性、フランス出身

石川県の小中高で英語指導助手として9ヶ月間勤めた他、小学生のサマースクールでも指導。また、交換留学中は、大学の売店スタッフやライター・モデルまで、様々な短期バイトをこなし、並行してフリーランスの仕事も請け負うなどそのチャレンジは多岐にわたる。現在は、日本の生活で経験したことをコミックエッセイとして制作中。

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