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【SUPER BELL”Z インタビュー】『青春18きっぷ』と時刻表を駆使した これぞ組曲“18キッパーのすゝめ”

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鉄道テクノポップユニットSUPER BELL”Zによる『MOTOR MAN』シリーズの新作が到着した。『青春18きっぷ』をモチーフに5曲に渡り展開される組曲「MOTOR MAN 18キッパー」を始め、軽快かつ心地良いサウンドの上、リアルとバーチャル、実地と検証の末、到達した今回の全10曲。“18キッパーのすゝめ”とも言える“乗り鉄”の醍醐味を、車掌DJ&ヴォーカルの野月貴弘が紐解く!
 (okmusic UP's)
──今回もかなりボリューミーですが。その中でもハイライトは、『青春18きっぷ』にまつわる5線区に渡る壮大な組曲でしょう。
「担当ディレクターとの打ち合わせの際に話が出たんです。まっ、この方も当然“鉄”(鉄道マニア)なんですが(笑)、その席で“そう言えば、俺、18きっぷで旅をしたことないな…”と言われて、“そうなんですか!? 俺、この前も使って旅してきましたよ”という会話から、『青春18きっぷ』をテーマにしてみようと。」
──聴いているだけで一緒に旅をしている気分が味わえました。
「もちろん今回もその辺りは意識しました。従来のようにリズミカルに駅名を入れ込むだけでなく、いろいろなうんちくやノウハウ、あるあるもぶち込んでますから。」
──乗り継ぎの発想も面白かったです。西村京太郎ばりにダイヤグラムを駆使して作られた感がうかがえました。
「それこそ時刻表とにらめっこしながら、いろいろと検証やシミュレートしながら作っていきました。ここまで時刻表を駆使して作ったことは過去なかったかも…。」
──今回はマニアから一歩引いた目線で物語が展開されているのが特徴的ですね。
「そこが今回の新しい取組みのひとつで。シチュエーションは女子のふたり旅なんですが、ひとりは詳しく、ひとりは初心者の設定なんです。今までは鉄道マニア目線での楽曲が多かったのに対し、『青春18きっぷ』は一般の人も興味があるでしょうから、ノウハウやあるあるを交え、ちょっとしたガイドの役割も担わせてみました。」
──いわゆる“青春18きっぷのすゝめ”みたいな。
「そうです。マニアだけでなく、もっと幅広い人たちにもやさしい内容にはなったかなと。」
──女性ふたりを中心に楽曲が展開されていくところにも新境地を感じました。
「あれはうちの女子メンバーです。彼女たちにも、もう少し活躍の場を増やしてあげたくて(笑)。」
──実際に彼女たちと同乗し、各線乗り継いでの旅気分になれました。
「列車の乗り継ぎの関係上スムーズにいかないところや、どうしてもここで違う電車に乗ってもらわなくちゃならないシチュエーション上、トイレに行くのに降車してもらったりしましたけど(笑)。偶然のように合流していますが、各所かなり乗り継ぎのテクを駆使してます。」
──まるでパズルだ!!
「しかも、一旦完成したものの、調べていた時刻表がひとつ前のものだったんで、改めて最新の時刻表で検証してみるも、現状は乗り継げないことが発覚したり…。そこからまた最適な乗り継ぎルートを組み直しましたからね。でも、怪我の功名で、そこからまたひとつ新しい物語の伏線が生まれたり(笑)。」
──今作を聴き、ネット検索より時刻表のほうが機転が利くという新たな発見もありました。
「検索だと電車が遅れた場合の乗り継ぎに、なかなか対応が困難ですが、時刻表はその点、次の乗り継ぎや接続等が瞭然ですからね。調べやすいし、臨機応変に対応できる。ただ、かさばるし、重いですが(笑)。」
──ちなみに野月さんも結構『青春18きっぷ』をご利用に?
「結構使いますね。今年だけでも3回は使い、どこかしら行きました。先日もそれで四国や広島まで行ったし。最近は新幹線を使うことはほぼないですね。乗るとしても『ぷらっとこだま』(割安の新幹線の各駅停車号プラン)ぐらいで。普通にパッとすぐ着いちゃうのが嫌なんです。」
──野月さんにとっての『青春18きっぷ』での旅の醍醐味は何ですか?
「私は“呑み鉄”(車両内や旅先で酒を呑み旅情を楽しむ鉄道マニア)でもあるので、事前に地元系のスーパーの位置を調べておき、停車中や乗換時にそこで地元のソウルフードを買って電車で楽しむことが多いです。地元の方々が通うスーパーなのでリーズナブルだし。電車に乗り、おつまみを補給し、また電車に乗る…そんな楽しみ方をしています。“鉄”はいかに地元民に溶け込んだり、地元の情報を得られるかがポイントですから。いずれは地元のスーパー名や、その店独自の店内放送等を楽曲に交えたら面白いかも(笑)。」
──今作のゲストは『JTB時刻表』の大内学編集長ですね。
「今回は時刻表についてやいくつかの解説の天の声をお願いしました。」
──サウンドもFMシンセ的なフワッとした音色が楽曲とマッチしていますね。
「機材は変わらずスウェーデンのNord Leadを中心に作りました。80年代の感じが出てるんじゃないかな。」
──あと、他の曲でもリアルとバーチャルの融合が耳を惹きました。
「「TOMIX 発車メロディメドレー」では、それこそNゲージのバーチャルな世界に各発車メロディーを付け、それをつないで、より現実感を出してます。あと、非現実と言えばエアトレインとの共演です。大先輩の元祖エアトレイン芸人の立川真司さんにも参加していただきました(「AIR TRAIN 中央駅」)。いやー、あの技術はすごかった。おかげさまで、かなりアーティスティックに仕上がって。“曲に合わせるとこんなにカッコ良くなるのか!?”と本人も感激してくれました。実は楽曲の最後の雑踏のシーンの中、あの横断歩道のピヨピヨという音も立川さんなんです。それから、新世代歌謡グループの“はやぶさ”にも参加してもらってます。以前、ライヴでゲストに呼ばれ、その共演の際のネタなんですが、歌ではなくあえてアナウンスや演劇的な声で出演してもらってます。」
──それから、バーチャル面では「MOTOR MAN Taste Line」も着想がユニークでした。
「あれは食卓の中を鉄道が走っているイメージで。CM用に最初に短いバージョンを作り、CMの際はそこにメルヘンでファンタジーな映像が付いていたので、それをさらに膨らませて作っていきました。」
──「MOTOR MAN E235(秋葉原〜南浦和)」はデビュー曲の…。
「最新リミックスです。JR30周年記念バージョンとして作ったものを入れさせてもらいました。おかげさまでデビュー曲の最新バージョンから現在の最新鋭まで、幅広く収録でき、上手いラインナップでまとめられました。今回はこれまで以上に、鉄道マニアのみならず、これから『青春18きっぷ』を使ってみたいと言う方々も含め、幅広い方が楽しめる内容なので、ぜひ多くの人に楽しんでほしいです。」
取材:池田スカオ和宏
アルバム『MOTOR MAN’18』
2017年10月11日発売

KING RECORDS

KICS-3527

¥2,593(税抜)
SUPER BELL”Z
スーパーベルズ:1994年、車掌DJ野月を中心に結成。99年12月、電車の車内アナウンスをラップにした車掌DJ曲「MOTER MAN(秋葉原~南浦和)」でメジャーデビュー。2000年、日本有線放送大賞新人賞を受賞。アルバムシリーズ『MOTOR MAN』は紛れもない現代の鉄道唱歌。軽快なテクノポップによる日常と、ちょっと懐かしい景色までもをくすぐる音楽での鉄道体験で、年齢性別問わずあらゆるファン層からの人気を得ている。

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