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【ネット系女子!】ギャル? エンジニア? 謎の電子工作ギャルユニット・ギャル電さん

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いまどきのネットを騒がせている女性たちを紹介する「ネット系女子!」。17回目は、電子工作ギャルユニット・ギャル電さん。

「ギャルも電子工作をする時代!」をスローガンに掲げ、昨年9月に活動を開始。ギャルやパリピ(クラブや派手なイベントを楽しむ人たち)に向けた奇抜な作品と、派手なファッションがネットで話題を呼び、結成半年にしてナイキのCMへ出演したり、三越伊勢丹をはじめ有名企業から作品制作を受けるなど、活躍の幅を広げています。

とはいえ、ギャルが電子工作っていまいちピンと来ませんよね。実際に見せてもらいましょう!

ギャルによる、ギャルのためのテクノロジー

――ギャル電さんってどういったユニットなんですか?

k「”ギャルによる、ギャルのためのテクノロジー“を提案するため、日々電子工作をしているユニットです!」


大学生のまおさん(左)と元ポールダンサーのアニポールきょうこさん(右)

――具体的にはどんな電子工作を?

k「たとえば、この「デコトラキャップ」。ミラーシールや偏光フィルム、プラモデル等のパーツをキャップに取りつけて、トラックをデコるための電飾をつけてます。」

m「イヤリングもめっちゃ光りますよ。これ被ってクラブ行くと超目立てるんです!


デコトラキャップ

――そのぬいぐるみは?

m「これは、「会いたくて震えちゃうデバイス」です。」

k「彼氏に会いたいけど会えないときってあるじゃないですか。とはいえ、ライン送りすぎるのもウザい。そこで、これを彼氏に渡しておいて、会いたいときにウェブブラウザ上から指示を飛ばすんです。そうすると、ぬいぐるみの胸にあるLEDが光りつつ、内蔵した振動モーターが震えて、彼氏に会いたい思いを伝えられるんです。」

m「振動には「会いたい」、「すごく会いたい」、「会いたくて死ぬ」の3種類があります。」


会いたくて震えちゃうデバイス。プログラミングやパーツによっては、彼氏の位置情報を探る機能もつけられるそう

k「ほかにも、こんなのもありますよ。」

――カラーコーンが光ってる!

k「「ギャル門松」です!」

m「最近、キャンペーン用のWebサイトの企画で花器を作って生け花の作家さんとコラボするという依頼を頂いて。依頼がちょうどお正月の時期だったから、門松を作ろうと思ったんです。で、私たちらしい花器ってなんだろうって考えたときに、「カラーコーンじゃね?」ってなって。私たちふたりともストリートカルチャーが好きなので、「ストリートと言ったら、カラーコーンでしょ!」ってことで。 」

k「調べたら、門松って神様が降りてくる依代(よりしろ)の役割があるらしくて。「私たちはギャルだから、パリピの神を呼ぼう」ってことで、電飾で派手に飾りました(笑)。」


ギャル門松。「カラーコーンを光らせると、めっちゃめでたいし楽しいですよ」

「光るとパリピにモテるんです」

――なぜこういったギラギラした工作を始めたんですか?

k「光るものを身につけて、とにかく目立つためです。」

m「あと、モテるため(笑)。」

k「そう(笑)。光ると、パリピにめちゃくちゃモテるんですよ。」

m「去年のハロウィンに、デコトラキャップを被って「ギャル電」って背中に書いて電飾をつけた特効服を着て渋谷を練り歩いたら、めっちゃ声かけられて。「ギャル電イケてるよ! 俺たちも頑張るから頑張りなよ!」とか、超テキトーなんですけど、超応援してくれました。」


「ノリで六本木にも行ったんですけど、ぜんぜんモテなかった。やっぱりホームは渋谷です」と語るまおさん。実は某国立大学でエンジニアを目指して勉強中

――若者がバンドを組む理由みたいですね。

k「「バンドやってモテたい」と同じ衝動です。でも、もうバンドは古い。これからは、電子工作でモテる時代です。」

――モテるために電子工作を始める人って、結構いるんですか?

m「いないんじゃないですか?(笑) 日本で電子工作やプログラミングしてる人って、真面目な人が多いです。」

k「でも海外には、クラブに通ういわゆるチャラい人たちが、かっこいいからっていう理由で電子工作を始めたりするケースもあるんですよ。日本でも、ギャルやパリピみたいな人たちが電子工作に興味を持ってもいいと思うんですよね。」

――ギャルと電子工作ってなかなかイメージが結びつかないですけどね(笑)。

k「ギャルもパリピも、光る物が好きじゃないですか。ヤンキーだって電飾でギラギラの単車やトラックが好きだし。だから、そういった界隈の人たちにとって電子工作って、実はすごく親しみやすい存在だと思うんです。」

m「ギャルたちがバリバリ電子工作できるようになって生み出したテクノロジーって、超面白そうじゃないですか?(笑)。」

k「だからギャルは電子工作するべき!」

ギャルはアップデートされていくもの

――昔から電子工作が好きだったんですか?

k「電子工作ではないですが、小さい頃からもの作りは好きで、大人になっても色々作っていました。以前やっていたポールダンスの衣装を手作りしたり・・・・・・。その結果、だいぶ工作の技術が上達したので、「よし、次は電子工作だ」と独学ではじめました。個人でロボットも作ってますよ。めっちゃヘボいロボ。」

m「私はもともと理系で、大学でもプログラミングや電気回路を学んでいます。でも本格的に電子工作を始めたのは、ギャル電を組んでからですね。」


きょうこさんは、娯楽サイト『デイリーポータルZ』主催の技術力が低い人たちが作ったロボットコンテスト「ヘボコン」の世界大会に出場し、「最も技術力の低かった人賞(最ヘボ賞)」を受賞。「『ポールダンスロボ』を作りました。人形がぐるぐるポールダンスしながら、お札を思いっきりまき散らすんです(笑)」


ポールダンスロボ。人形が回りながら、左右のランチャーからこども銀行のお札が放たれる。動画でお見せできないのが残念です

――そもそもふたりはどうやって出会ったんですか?

k「共通の友人の紹介です。」

m「私はちょうどその頃、電子工作って面白いなーって思いだした時期で。そんなとき、共通の友人に「電子工作をするギャルを探してる人がいる」ってきょうこさんを紹介されたんです。」

k「一緒にやってくれる子が見つかったときは嬉しかったですね。電子工作する女子はいるんですが、ギャルはぜんぜんいないんで(笑)。」

m「きょうこさんにギャル電のビジョンを説明されたときは、「超イイじゃん!」って思いました。もともとクラブ好きなので、光って目立つことになんの抵抗もなかったですし。」

――フィーリングが合った?

k「最初からばっちりでしたね。」

m「アイデア会議をするたびに、「それ最高じゃん!」ってお互い褒めあってます。」

k「自分たちは最高にかっこいいものを作ってると思ってるんですけど、人から見ると面白工作物に見えるみたいで・・・・・・。」

m「最近は人前でプレゼンする機会も増えてきて。プレゼン前にふと不安になることもあります(笑)。」

k「「これ、大丈夫だよね? イケてるよね?」って(笑)。」


きょうこ「めちゃくちゃ真面目な集まりで、『光るとモテる』とかプレゼンするんです」

――決してウケを狙ってるわけじゃなく、真面目に取り組んでいる、と。

k「そう、真面目なんですよ。ユニットを始めるにあたって、自分たちの方向性についてもちゃんと話し合いましたし。」

m「「もっと不真面目感だした方がいい?」とか、「みんながギャルっぽいってわかりやすい服装ってこれで大丈夫?」とか(笑)。実は、ふたりともちゃんとど真ん中でギャルを通ってきたわけじゃないので、わからない部分もあるんです。

――昔はギャルじゃなかったんですか?

k「私は青春時代、SFやサイバーパンクに傾倒していたので、むしろギャルやヤンキーを毛嫌いしているタイプでした(笑)。」

m「私はずっとタイで暮らしていたので、ちゃんとしたギャル文化に触れたことがなくて。でも、ギャルの存在は知っていて憧れがあったので、Facebookでギャルに友達申請をして情報収集をしていました。」

k「まおちゃん、タイでひとりギャルを貫いてたんですよ。」

m「今はいろんな年代のギャルやヤンキーカルチャーをアプリで勉強中です(笑)。」


左がきょうこさん、右がまおさんのスマホのホーム画面。きょうこ「私のおすすめアプリは『単車の虎』です。ヤンキーになりきって、単車の改造やほかのプレイヤーと交流ができます」。まお「私は『ぎゃるる』を使って全国のギャルやギャル男と交流してます」

――こんなこと言うのもなんですが、本当にギャルなんですか?(笑)

m「ギャルだし!(笑)。格好だって、ちゃんと今の世代のギャルファッションです。」

k「周りから「ぜんぜんギャルっぽい格好じゃない」なんて言われることもあるけど、世代によって思い浮かぶギャル像って違うんですよ。」

m「ギャルって、時代とともにアップデートされていくんです。」

k「でも、見た目は変わっても根底の部分は一緒だと思います。気が強くて、目立ちたがり。自分の好きなものに一直線。」

m「そういうパッションがあれば、もうギャルだから!」

ドンキで「Arduino(アルドゥイーノ)」が買える世界を目指して

――ギャル電さんの目標は?

k「シンギュラリティ。」

m「技術的特異点。」


ふたりの目標はシンギュラリティ??

――2045年に、AIが人間の知能を超えるっていう?

m「そうです! 私たちの活動によって、ギャルがテクノロジーを使いこなす時代がもうすぐそこまで来ているんです。で、そういう層がテクノロジーを使っていけば、頭の良い人たちが思いつかないようなぶっ飛んだ技術が生まれて、2045年を待たずしてシンギュラリティがはじまってしまうんです。」

k「そして人類は1回滅びて、新しい世界がはじまる、と。」

――えーと・・・・・・。そのために今ギャル電として活動しているんですね。

m「そうなんです!」

k「そのために、ギャルやパリピ、ヤンキーに向けて電子工作の普及活動を行ってるわけです。」

m「ギャルがフツーに電子工作するようになれば、電子部品の需要が高まります。で、ゆくゆくは、ドンキ(ドン・キホーテ)で気軽に「Arduino(アルドゥイーノ)」(IoTで注目を集めている、初心者でも扱いやすいマイコンボード)が買えるような世界がきて欲しいです。」

k「世界が来ないなら、私たちが迎えに行きますけどね!

ギャルと思えばエンジニア。かと思えばちょっと”外して”くる。なんとも掴みどころのない二人組。でも話を聞いているうちに、ギャルがテクノロジーを操るような未来にこそ意外とリアリティがあるのかもしれないなー、なんて段々思えてくるから不思議なものです。さて、2045年にはどんなシンギュラリティが訪れるんでしょうね?

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