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気が早いが、平成生まれから「名球会」を新設するか?撤廃するか?考えてみた

気が早いが、平成生まれから「名球会」を新設するか?撤廃するか?考えてみた
ナンバー(Sports Graphic Number) 2014年4/10号
Fujisan.co.jpより

 

2017年、プロ野球で名球会入りした選手は4人。荒木雅博(中日)、阿部慎之助(巨人)、鳥谷敬(阪神)、青木宣親(メッツなど)。いずれも野手として2000安打を達成した。これで打者48人、投手16人、会員は合計64人になった。ちなみに、名球会に入るかどうかは任意なので、落合博満(日本ハムなど)など、辞退している人もいる。

 

御存知の通り、プロ野球名球会は、野手は2000安打以上、投手は200勝以上、または250セーブ以上を記録した選手が入会できる野球界の名誉だ。

 

そんな中、よく聞くのが「打者とくらべて投手が少ない」ということ。

 

打者は、1試合で通常4打席は回ってくる。例えばシーズン130安打を15年連続すれば2000安打に達する計算だ。ずいぶん昔はシーズン130試合だったが、今年は143試合と増えたことで打席数も大きく増える。野手は、試合に勝っても負けてもヒット数は増えていくわけだ。

 

一方、投手はチームが勝たなければ数字が増えない。故に1勝も1セーブも積み重ねるのが難しい。しかも昔と今では野球が変わった。昭和40年代までは“昨日先発、今日抑え”といった具合に、日を空けず、投げる場所も決めずに登板していた。だから毎年20勝投手はザラにいて、30勝投手も時々出た。稲尾和久(西鉄)が‘61年に記録したシーズン最多勝利記録は42勝だ。

 

しかし、登板過多で故障する投手も多く問題になってきた。昭和50年代になると、先発、中継ぎ、抑えといった具合に、投手は分業性が主流に変化して行き20勝投手は一気に減少した。

 ナンバー(Sports Graphic Number) 2017年7/27日号(931号)
Fujisan.co.jpより

 

今年10勝以上した日本人投手は日米合わせ19人いるが、現役投手の勝利数上位は…

岩隈久志(マリナーズ) 170勝 (昭和56年生 36才)

松坂大輔(ソフトバンク)164勝 (昭和55年生 37才)

石川雅規(ヤクルト)156勝 (昭和55年生 37才)

田中将大(ヤンキース)151勝 (昭和63年生 28才)

ダルビッシュ有(ドジャース)149勝(昭和61年 31才)

 

30代後半の3人は200勝を挙げるのは容易ではないと思う。そう考えると、驚異的な早さの田中将大、ダルビッシュ有は順調に2桁以上の星をあげると4、5年後には200勝到達になる。しかし、ひとたび故障で手術となると少なくとも1年は投げられない。大概の投手は、何年かに一度は大きなケガをして長期離脱する。

 

投手180勝という声もあるが…

そんな中、ネット上で「投手180勝にしてはどうか?」という意見が、ずい分前から沢山見られる。名球会の方々も耳にしていると思うし、入会資格のラインも見直す声は出ているはず。現に、250セーブ以上という資格は2003年に加えられたものだ。

 

ただ、現代に合わせて、資格を投手180勝以上に変更すると、往年のプレイヤー10名が名球会入りになる。すでに亡くなった方もいるし、昔と今の野球の違いで記録した成績なんだから見直すのも違う気がする。

 

そこでふと思ったのが、名球会はそもそも「昭和名球会」という名称だったこと。現在は「日本プロ野球名球会」となっており、平成生まれでも入会できるようになっている。しかし、平成生まれだと特に投手は200勝のハードルが高くなる。今やホールドというタイトルもあるくらい分業が更に細かく、重要なポストにもなっている。勝利投手になれなくても、セーブが付かなくても、勝利の貢献度が高い投手は沢山いる。

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