お酒もつまみもぜ〜んぶ200円!放課後の部室のような居心地の良さがたまらない神田「イチゴー」
こんにちは、パリッコです。今回も調査という名の飲み歩き活動にいそしんでいきたいと思います。
東京は神田に「イチゴー」という、お酒もつまみも基本、全品200円均一の大衆酒場があります。
その信じられない激安価格だけでも十分インパクトがあるんですが、それだけではない居心地の良さ、楽しさ、店員さんの温かさなどが詰まった、個人的に大好きなお店。
今回はそんな、「イチゴー」の魅力をご紹介させてください!
元は「オール150円」だった
メインの大通りから少し入った静かな街角に、いきなりのハイテンションな店構え。
そう、ここが、
「酒 つまみ 200円オール」
の立ち飲み屋さん(ただし椅子席もたっぷり)、「イチゴー」。
見ての通り、大規模なチェーン居酒屋などとは一線を画す内装の手作り感が、放課後の部室のような(もちろんいい意味で)、まさに「大人のたまり場」といった居心地の良さを演出しています。
大衆酒場好きな方なら、もうすでにこの空間で飲んでみたくてうずうずしてるんじゃないでしょうか?
それが証拠に、いつ行っても大盛況!
近隣の勤め人の方を中心に、男女幅広い世代の常連さんでいつでも大にぎわいです。
ただ、奥に立ち飲みスペースもあって、少人数なら基本、どこかには収まれると思いますので、臆せずドアを開けてみましょう。
▲天井にはミラーボール
「なぜ ミラーボール!?」って感じですが、このあたりから、「イチゴー」の「イチゴー」でしかない魅力がどんどん加速していきますので、どうぞご期待ください。
あ、ちなみに、このミラーボール&特殊な照明のせいで、今回の記事中の写真は基本的に黄色っぽい写りになってますが、ご了承ください。
そんな非日常な雰囲気もまた、このお店の魅力ということで。
そもそも、「オール200円」なのになんで「イチゴー」という店名なのか?
実はこちら、以前は神田のガード下で営業されていた「オール150円」の立ち飲み屋さんだったそうなんです。
諸々の事情から場所、値段は変化せざるをえなかったんですが、店名だけは以前から常連さんになじまれていたものを残したというわけ。
そういうちょっとした突っ込みポイント満載なところも、多くのお客さんから愛される理由のひとつだと、僕は思っています。
酒もつまみもそろって安ウマ!
さて、店内の好きなスペースを確保したら、いよいよ飲み始めましょう。
注文は、そのつど、
カウンター
へ行き、品物と現金を交換するキャッシュオンシステム。
飲み終わったグラス、食べ終わったお皿は注文の際に返却しましょう。
ずらりと並んだ短冊メニューが壮観ですが、他に、
▲日替わりのおつまみも豊富
これ、見える範囲全部1皿200円!
今日はどれをつまみに飲むか、視覚的に迷えるのが最高に楽しいですね〜。
▲時期ごとに変わるおすすめメニュー
も見逃せません。
メニューには一部200円を超えるものも混ざっていますが、例外の高級品ということでご納得ください。
いちいちそういうところに突っ込みを入れてるの、酒飲みとして無粋ですよ!
飲み物の種類もかなり豊富で、生ビールは200円と300円の2サイズ。
その他サワー系、ハイボール、焼酎、ラム、ウォッカ、バーボン、日本酒等々、基本1杯200円。
ホッピーセットはナカ、ソト、200円ずつの合計400円。
ハイサワー社の商品も豊富で、こちらはナカ200円、ソト150円の合計350円。
ざっとそんな感じでしょうか。
▲ハイッピーセット(350円)
ハイサワー社が出しているビアテイスト飲料。
苦味が少なく爽やかな味わいが特徴のこいつで、今日は始めましょう。
ていうか、このナカ(焼酎)の量!
値段と釣り合わないサービス感です!
イチゴー名物「牛スジ煮」
▲ひき肉春雨煮(200円)
これ、最近の僕のお気に入りつまみ。
一見地味なようですが、家庭的な温かみと酒場のつまみ的力強さのいいとこ取り的な、絶妙〜な味付けにお酒がグイグイ進むんですよね!
▲ナス天(200円)
巨大なナス丸々1本ぶんが乗った豪快な一皿!
しかも揚げたて熱々で、さっと天つゆに浸してかみ締めると、トロ〜っとジューシーなナスと、サクサクの衣の食感、風味があいまって、もーたまりません……。
これ、ほんとに200円でいいんすか……?
▲ハイサワー「パクチーレモン」セット(350円)
なんと最近発売された、「パクチー」風味のハイサワー。
「パクチー、最近あまりにも流行りすぎじゃないの?」と思いつつ、ものは試しと頼んでみると、想像以上に容赦ないパクチー感!
お好きな方はぜひお試しあれ。
▲牛すじ煮・オール(300円)
いつでもお店の奥でグツグツと煮込まれている、イチゴー名物の牛スジ煮。
単品だと200円、卵入り、豆腐入りがそれぞれ250円、「オール」こと全部入りが300円。
ここはオールでしょう!
アッツアツのタップタプで、席まで運ぶのも一苦労なボリューム感。
豪華すぎ!
でっかい豆腐と丸々1個の煮卵、大根やコンニャクなどの具にも満遍なく牛スジのうま味が染み渡り、もう、言葉もでないっす……。
ただただありがたい……。
▲牛たたき(300円)
これも高級品の部類に入る「牛たたき」(300円を高級品って言ってる時点で、「イチゴー」の磁場に感覚を狂わされていますが)、見てくださいこのボリューム感!
しっとりとした赤身肉のうま味が心ゆくまで味わえて、こんなぜいたくできるお店、なかなかないですよ〜。
一発ネタ系メニューも!
▲一発ネタ系メニューもチラホラ
不思議なことに、お店に通い始めた頃は「何これ〜?」なんて笑っていたんですが、だんだんそれが普通の光景になっていってしまって、最近は目に止まることもありませんでした(もちろん頼みもしない)。
が、よく考えるとこの一画、わけわかんなすぎますよ!
よ〜し、今日は『メシ通』の取材だ。
ジャーナリズム精神を発揮して、トライしてみるか〜!
▲最強! ノドンサワー(300円)
あ、これ、先輩や同僚の女性社員の前で、調子に乗った若手社員が頼んで後悔するやつだ……。
▲見るからにヤバい色……
え? 味ですか? 気になります?
……そうですか。
えっと、とりあえず辛かったです!
で、僕は辛いものがだ〜い好きなんで、飲めないってことは全然ありませんでした。
けど、絶対に万人にはおすすめしません。
飲み干したご褒美として、何が入っているかを店員さんが教えてくれたんですが、基本はシークレットだそうなので、どうしても気になるって方はご自身で確認してみてください。
ではもういっちょ。
▲ニュードリンク・トンネルサワー(300円)
……
世の中、知らないでいた方がいいことってのも確実にありますね。
え? 味?
……見たまんまだよ!!
もしひとりでここに来て「トンネルサワー」を頼んでたら相当な変わり者ですが、ワイワイと何人かで行って「このメニューなんだろう〜!?」って盛り上がるのは確実に楽しいです。
普通のものがたくさんあっての、変わり種メニューということで。
実際に行かれた方は、今回ご紹介できなかった謎メニューにトライしてみては!?
たたずまいに東京を感じる
▲もつ鍋プランもどうかしてるお得設定!
▲白いメガネがおしゃれな左の方が、店長のヤナギさん
右は偶然その場にいた常連さん。
この写真1枚見るだけで、「イチゴー」がお客さんからどれだけ愛されてるのかが一目瞭然ですよね。
ヤナギさん、普通に飲んでるのも最高すぎます!
今日もごちそうさまでした!
▲帰る時、必ずドアのこのメッセージに癒される
以上、お得さ、おいしさ、居心地の良さ、エンターテインメント性、酒場に必要な全ての要素がそろった名店「イチゴー」、ご興味ある方はぜひ、足を運んでみてください。
ちなみに、僕が「イチゴー」を好きな最後のポイント、
それは、
明治時代創業で東京一の老舗酒場「みますや」の隣にあるというところ。
「みますや」もまた好きなお店なんですが、「イチゴー」とは180度方向性の違う名店。
この2店が並んでるのって、東京の面白さだよな〜と、来るたびに思います。
お店情報
イチゴー
住所:東京都千代田区神田司町2-15-9 武蔵野ビル1F
電話番号:03-5577-6774
営業時間:17:00~23:00
定休日:日曜日、祝日
Facebook:イチゴー
※この記事は2017年8月の情報です。
※金額はすべて消費税込みです。
書いた人:パリッコ
DJ/トラックメイカー/漫画家/居酒屋ライター/他。FUNKY DANCE MUSIC LABEL「LBT」代表。酒好きが高じ、雑誌、Webなどの媒体で居酒屋に関する記事を多数執筆中。 Twitter:@paricco 公式サイト:パリッコのホームページ
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