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【魔法の調味料】鶏油(チーユ)を自作してみた

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鶏皮、いつも捨てていませんか?

むしろ肉はいらん、皮だけでいい、という皮派、パリパリのやつだけ許せる! というパリ皮受容派、など、鶏皮への思いには相当個人差があると思うのですが、食べたいけど痩せたいという人を中心に、鶏皮を避けている人は少なくないはず。

ちなみにわたしは、カリカリの皮とケンタッキーの皮のみ許せる派です。

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脂を少しでもカットしてカロリーを抑えたいというのと、ぶよぶよした食感が苦手だからというのが理由なんですが、人によっては毛穴感のある見た目がキライというケースもありますよね。

そんなわけで、カレーを作る時など、そっと皮だけゴミ箱に入れている人は少なくないと思うのです。

やや罪悪感を感じながら……。

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せいぜい使うとしたら、鶏肉を焼くときに、皮からにじみ出る油を利用するくらいですかねー。

そんな鶏肉ライフを送っていたある日、気づいてしまいました。

油が出るってことは、これで鶏油(チーユ)が作れるのでは?

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鶏油とは、家系ラーメンでおなじみの油。

「油多め」というときの油はこれのことなんです。

鶏油はラードに比べるとあっさりしたコクがあり、市販もされていて、国内メーカーのものもたくさんあります。

材料は鶏オンリーのもののほか、ネギ、しょうがなどの香味野菜を加えたものがあるよう。

鶏油を使えば、カップラーメンや炒飯もおいしくなりそう。

もう、鶏油を作るしかない!

というわけでさっそくチャレンジすることにしました。

まずは鶏皮集めから

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まずは材料となる鶏皮集めです。

たまに大きなスーパーなどで鶏皮だけが売られていることもありますが、どうせなら今まで捨ててきた鶏皮を使って、罪悪感も払拭したいと思い、日々発生する不要な鶏皮をコツコツ貯めていくことにしました。

いわば鶏皮貯金です。

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鶏肉料理を作るたびにはがして、ついでに皮以外の部分にこびり付いている脂も加え、

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ジッパーバッグに入れて冷凍します。

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最初はラップに包んでからバッグに入れていたのですが、いざ鶏油をつくるときに破片が残るとまずいので、途中からボンボンそのまま放り込むことにしました。

ゴミ箱に鶏皮を捨てるのと違って、夏の室温で腐る心配がないので、廃棄にともなうストレスまで軽減されます。

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ちりも積もれば山となる、というわけで、約1カ月で8枚の鶏皮が収集できました。

ここからどのくらいの鶏油が作れるのかわかりませんが、なんとなく、ラーメンに入れたあとちょこっとほかの料理にも使えるくらいとれるかな? と皮算用しました。

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重さを測ってみると、約270gあります。鶏むね肉1枚で30〜35g程度の鶏皮がとれるようです。この頼もしい重み、鶏油がしっかりとれそうな予感がします……!

ではさっそく作ってみましょう!

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大きな釜で炊く方法もあるようですが、家庭で作るのでフライパンで簡単に済ませました。

長時間じっくり炒めて油を引き出すので、テフロン加工されていないフライパンがおすすめ。あれば中華鍋などが使いやすいはずです。

ここに、冷凍されたままの鶏皮を放り込みます。

丁寧な人なら解凍してから加熱したほうがよいと思うのですが、そのまま入れても大丈夫!

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まずはなんとなく弱中火くらいでスタートしてみました。

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▲投入から10秒でパチパチ音がし始める

点火してすぐ、鍋肌に触れている部分から蒸気が出始めました。

早くも、うっすら焦げ目がついています!

ちょっと火が強かったようです。

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火を弱火に落としました。

焦がすとせっかくの鶏油が焦げ臭くなり使えなくなってしまうので、とにかく焦がさないことに集中します。

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▲2分経つとポテトチップスのような香りが

2分経った頃、鶏肉系の香りというよりも、ポテトチップスに近い香ばしく甘い香りがほんのり漂ってきました。

まだ鶏皮はほとんど溶けておらず、表面だけ柔らかくなった状態です。

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▲3分経つと、鶏皮が大分柔らかくなる

香りには特に変化ナシですが、固まった鶏皮がバラけてきました。

このままたまにひっくり返して様子を見続けます。

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▲4分後、鶏皮が7〜8割溶ける

鶏皮がだいぶほぐれて油がジュクジュク出始め、香りがポテトチップス風から唐揚げ香に変わっていきます。慣れ親しんだ鶏肉料理らしい香りです。

まだ焦げないので、引き続き火の強さはこのままキープします。

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▲8分後、大さじ1ほどの鶏油がとれる

8分経つと、だいぶジャブジャブ感が出てきました!

油の量はざっと大さじ1くらいでしょうか。

まだまだポテンシャルを感じるので、引き続き加熱を続けます。

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▲9分目にして安定

9分目。なんだか、すごくうまくいっています!

状態が安定して、どんどん油がにじみ出てきております。

鶏皮は芯まで完全に解凍されているようです。

それぞれのコンロにもよりますが、火の高さを2cmくらいに保てば焦げ付く心配はなさそうです。

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▲10分目、泡立ちがみられる

鶏皮からふつふつと泡立つ現象が始まりました。

皮はブルブルと小刻みに震えており、鶏皮が一所懸命全身を奮い立たせて油を絞り出しているようで、心がなごみます。

油は大さじ2くらい出て来たようです。

まだまだいけそうな予感。

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▲18分後、泡が落ち着き始める

依然として大きな変化はなく、着実に油がにじみ出ています。

泡の発生も落ち着いてきて、安定期に入ったという印象です。

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▲20分後、鶏皮にカリカリ感が生まれる

今度は、鶏皮のほうに大きな変化がみられました。

かなり唐揚げっぽい見た目になっているのです。

うっすらキツネ色に色づいています。

それでも、油のにじみ出る様子は変わらず安定しています。

かなり完成に近づいてきた感じがするので、ここで香味野菜を入れてみることにしました。

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▲21分目、ネギを投入

ネギの青い部分をザクザクと適当に切ります。

今回は、スーパーで売られている長ネギ1本分の青いところを使いました。

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5〜6cmくらいの長さにカットすると手のひらに乗るくらいの量になります。

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▲火の強さはそのまま、一気に投入!

パチパチ音が出て、すみやかにネギのにおいが立ち上ります。

なんだか、チャーハンぽい!

でもまだ、うっとりするほどの香りではない感じです。

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ネギ投入から1分で、ネギ炒めのような見た目になりました。

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▲24分目、しょうがを投入

続いて、スライスしたしょうがを加えます。

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しょうが2〜3かけくらい、唐揚げでいうと唐揚げ1個分くらいの量のしょうがを入れてみることにしました。

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▲26分目、しょうがが香り出す

ネギのときとは違って、香りが立つのに少し時間がかかりましたが、ここで思わずうほーと声が出るほど、いい香りが!

なんていいにおいなんだ、今までこれを捨てていたなんて……!

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▲27分目、ネギとしょうがを取り出す

しょうが投入から約4分、ネギとしょうががこんがり色づいてきたので、取り出します。

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▲30分後、抽出終了

ネギとしょうがを取り出して約2分。

部屋じゅうにふんわりとおいしいにおいが漂っています。

鶏皮を見ると、だいぶこんがりしてきて、完全に唐揚げのようなルックスになりました。

焼いているというより、完全に揚げている状態です。

このままだと焦げそうなので、たまに火を止めて様子を見つつ、もうちょっと加熱してみます。

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30分経ったところで、香りの香ばしさが増してきたのを感じ、ここで加熱をストップ。

ちょうどぴったり30分でした!

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できあがった鶏油がこちら!

お玉1杯分くらいありそうです。

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鶏皮を入れたまま放置すると油が鶏皮に吸収されてしまいそうなので、すみやかにこし取りましょう。

ボウルの上に金属製のザルを置き、その上にクッキングペーパーを敷きます。

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クッキングペーパーの上から、できあがった鶏油を注ぎ入れます。

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余った鶏皮は、のちほどおつまみにするためとっておきます。

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できあがった鶏油がこちら!

ごま油のような黄金色です。

コレを、瓶などの耐熱性のある容器に注ぎます。

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重さを測ってみたら、40gでした。

思ったより少なかったな〜という印象です。

うまく作ればもっと効率よくとれると思うんですが、ジャムの小瓶いっぱいにするには、鶏胸肉30枚分くらいの鶏皮が必要になりそう。

作る手間は量が多少増えても大差ないので、たっぷり鶏皮が貯まってから作るのがよさそうですね。

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なにはともあれ、鶏油の完成を祝して、乾杯ー!

そのお供は、さっき副産物として生まれた鶏皮の唐揚げです。

油を切った鶏皮を食べやすい大きさにザクザクカットして、塩こしょうを振ります。

ガラムマサラなどを使ってもおいしいかも。ビールに合いまくります!

さて、ここからが本題。

メインディッシュの、鶏油がけカップラーメンを作ってみましょう。

カップラーメンに鶏油を投入!

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といっても、カップラーメンにお湯を注いで、

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鶏油を好きな分入れるだけです。

確かにいつものカップラーメンが、とろっとコク増しした感じがします!

……ですが正直なところ、もともとそこそこ味が濃いせいなのか、あまり鶏油の存在を感じることができませんでした。ほんのり格上げされたかな、という程度です。

そこで、活躍の場を開発すべく、ほかの料理にも使ってみることに。

まずは確実に合うに違いない、チャーハンからいってみます。

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さっきの余った鶏皮のかけらも具として活かしつつ、刻んだネギと卵を加えて炒めます。

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味付けは塩こしょうだけにしたのですが、鶏油の風味でチキンスープのようなうま味が加わります。

これはかなりアリです!

普通のキャノーラ油+中華だしを使ったような味になりました。

野菜炒めとか、卵をふんわり炒めるのに使ってもおいしそう。

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ほかに油が主役になる料理といえば、ペペロンチーノではないでしょうか。

オリーブオイルの代わりに鶏油を使えば、中華風ペペロンチーノができるのでは? と思い、輪切りにした鷹の爪を投入しました。

ほかに加えるのは、塩のみ。

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これをゆでたパスタに絡めて白髪ねぎを乗せ、黒こしょうを少し振りました。

これはかなりイケる味です!

チャーハンのとき同様、鶏のうま味がほんのり加わります。

醤油系のパスタにも合いそう。

鶏油が役立つのって、なにもラーメンや中華だけじゃないんですね。

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ほかには、深夜にお腹がすいてどうしようもないとき、醤油とそうめんがあれば、ラーメンっぽいものを作ることもできます。

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鶏油を器にスプーン1杯程度入れて、

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お好みの量の醤油を注ぎ(けっこう多めに使います)、

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お湯を注げば、

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醤油ラーメンのスープっぽいものが完成!

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ちょこっと砂糖を入れて甘みをほんのり加えると、それらしさが増します。

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そうめんは1分ちょっとでゆで上がる最強のインスタント主食なので、夜食に最適。

余裕があればネギなど加えると、見た目は意識高い系ラーメンっぽいものが完成します!

カップラーメンよりも早い!

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味は本物のラーメンに比べるとかなり薄めですが、口寂しいときにぜひ。

風邪をひいたときにもおすすめです。

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そんなわけで、ネットで定番のカップラーメンに加える方法より、基礎調味量として使用することに意義があることがわかりました。

鶏油は動物性の油なので低温で固まるため、使うときはこうしてスプーンなどで取り出します。

いままで捨てていた鶏皮が便利な調味料に変わる裏ワザ、ぜひお試しくださいませー!

※作り置きされる場合は、ご自身の責任のもと保存・使い切るようお願いいたします。

※鶏油を入れる瓶は、消毒をするなどして清潔なものをご使用下さい。

※この記事は2017年9月の情報です。

書いた人:増山かおり

増山かおり

1984年、青森県七戸町生まれ。東京都江東区で育ち、百貨店勤務を経てフリーライターに。『散歩の達人』(交通新聞社)にて『町中華探検隊がゆく!』連載中。『LDK』(晋遊舎)『ヴィレッジヴァンガードマガジン』などで執筆。著書に『JR中央線あるある』(TOブックス)、『高円寺エトアール物語~天狗ガールズ』(HOT WIRE GROOP)。 Twitter:@ishikaki28

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