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「これは何かな?」定点カメラが捉えたウツボの意外な姿

「これは何かな?」定点カメラが捉えたウツボの意外な姿

ネット上で話題の動画「定点カメラが気になって見に来るウツボ」。後ろの岩陰から体をグーンとうねらせて向かってくる様子が迫力満点です。みなさんの中には「ヘビみたいで苦手……」「どう猛で怖い!」という方もいるかもしれませんが、意外にも、ウツボは非常に臆病な生き物。魚の中でも珍しく手で触れることのできる魚なんですって。そこで、こちらの動画を撮影した東京海洋大学大学院に、ウツボの貴重な生態についてお話を伺いました。

【さらに詳しい元の記事はこちら】

-今回、定点カメラをどこの海に設置したのでしょうか?

「千葉県館山市坂田の沖の深さ15~20mほどの海域です。雄と雌がペアリングを行っている目の前にカメラを設置しています」

-どのような目的で定点カメラを設置したのでしょうか?

「雄と雌の動きの違いを記録するために定点カメラによる観察を行います(雄と雌のどちらが闘争を行うか等)。また、ウツボ類で今まで全く記録のない産卵行動の撮影を目指しました(とても貴重な映像で、魚類学会では非常に反響があり、優秀賞をいただきました)」

-ウツボのどのような生態について研究されているのでしょうか?

「ウツボの繁殖生態についての研究です。繁殖期はいつか?どのように雄と雌が出会い、産卵するのか?なぜそのような仕組みになったか……といった研究です。結果として一言で言うと『雄による雌訪問型の配偶システム』になります。雌が一定の場所に居着き、雄が複数の雌を転々と訪問し、ペアリングを行い産卵をします」

-なんだか『源氏物語』とかに出てくる、昔の「通い婚」みたいな感じですね。一緒にいる姿は平和そのものといった感じで、なんだかかわいく見えてきます。

-来年から未記載種のウツボ種を研究されるということを伺ったのですが、ウツボの種類によって生態はどのような違いがあるのでしょうか?

「そもそもウツボは、最大の大きさにかなり差があります。大きい種類だと数メートルにもなりますが、小さい種類だと30cmに満たないものもいます」

-ウツボの生態について教えてください。どのぐらいの深さの海に生息しているのでしょうか?

「水深は0m~約100mまで確認されています」

-どのように眠るのでしょうか?一日何時間ぐらい眠るのですか?

「ウツボは他の魚のように『明確に寝ている』という時間がありません。昼夜問わず行動をしています」

-どのようなものを主に食べて生活をしているのですか?

「館山のウツボに関しては、タコの足をよく食べています。体が他の魚に比べて細く、獲物を吸い込む力が弱いため、咽頭顎(いんとうがく)という口の中のもう1つの口を使って、食道へと引きずり込みます」

-特定の繁殖地域などはありますか?

「ウツボが沢山いる地域であればどこでも繁殖していると思われます。強いて言うなら鹿児島~千葉、鹿児島~長崎あたりです。特に集まって集団産卵を行う訳ではないので、ウナギのような個体が集まる産卵海域はありません」

-ウツボの仲間は、いつ頃から地球に存在しているのですか?

「いつから存在したかわかりませんが、ウツボの仲間自体は硬骨魚類(サメやエイ以外の魚)のなかではかなり原始的なグループになります」

-今まで研究してきた中で、意外だったウツボの生態を教えてください。

「非常に臆病であり、おとなしいということです。よって魚のなかでも珍しく、手で触ることができます」

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