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老舗食品製造企業の新ロゴができるまで。産学連携プロジェクト×埼玉工業大学の取り組み

先日、埼玉県深谷市で開かれた麺製造の老舗、株式会社「新吉」の創業100周年感謝の会にて新しい企業ロゴが発表されました。

 ※新ロゴマークが、埼玉工業大学の皆さんによってお披露目された。

 

ロゴマークを制作したのは、「新吉」と同じく深谷市にある埼玉工業大学の人間社会学部、情報社会学科の学生達。大学などの教育機関・研究機関と民間企業が、新技術の研究開発や新事業の創出を図ることを目的とした、いわゆる「産学連携」の一環としての取り組みです。埼玉工業大学でもさまざまな産学連携で成果をあげています。

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Fujisan.co.jpより

 

このような取り組みにおいて、学生達は、授業で学んだ知識や技術を生かし、実践的な経験を積むことができ、なによりも、自分の考案したアイディアが実際に採用され市場に流通した時の感動は得難いものです。

 ※スーパーマーケットで見つけた新しいロゴ入りの商品。秋冬のラインナップから本格的に導入される。

 

果たして、どのような過程をへて新しいロゴは出来上がったのか? ロゴ制作を担った学生をはじめ企業経営が専門の林教授、デザイン・CGが専門の檀上准教授にお話しを伺いました。

 

老舗製造企業のロゴができるまで

埼玉県深谷市で大正7年からうどん・蕎麦・中華麺などの麺を製造する「新吉」(しんよし)は、埼玉県では知らぬ人はいない有名企業。給食には「新吉」のソフト麺が採用されるなど県民にとって身近な存在です。また、深谷市には“煮ぼうとう”というご当地グルメがあり、「新吉」の“煮ぼうとう”は、長年愛されている地元のソールフードでもあります。

 

ロゴマーク制作を依頼した小内睦夫社長は、「深谷という土地で生活する埼玉工業大学の学生さんならば、愛情をもって取り組んでいただけるのではないかと思った」と、長年ふるさとの味を届けてきた老舗ならではの“地元への想い”を託す気持ちがあったそうです。

 

制作するのは「新吉」の新しいブランドロゴマーク。想いを託されたメンバーは、人間社会学部、情報社会学科メディア文化専攻の4年生の山口さんを筆頭に立候補した3年生(昨年11月の時点)3人。そこから学生4人によるプロジェクトチームの約半年にわたる奮闘がスタートしました。

 ※左から、デザイン指導の檀上准教授(メディアデザイン研究室)。佐藤さん。プロジェクトリーダーの栗原さん。田口さん。林教授(ビジネスモデル研究室)。

 

まずは質より量!大変だった生みの苦しみ

2016年11月頃から動きはじめたプロジェクトは、まず林先生が小内社長とディスカッションをし、社長や先代の社長の想いなどを反映した経営理念を制作。メンバー全員で共有したところで、小内社長から3つのキーワードを提示されたそうです。

 

「「おいしさ」「100年」「伝統」の3つのキーワードをヒントに、ラフを4人で描きはじめました。全部で120案くらい考え、小内社長と相談しながら7案に絞り込んでゆき、その7案をもとに、新吉さんの社員の方にアンケート調査をおこない、最終的に3案のデザインに絞り込みました。でも…そこからが大変で…」とチームリーダーの栗原さんは話します。

 ※ラフ案の一部。「なかなかデザインが浮かばなくて、がむしゃらに描きまくりました」と栗原さん。
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