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砕氷船「しらせ」×「SHIRASE」、そこには南極へのロマンがありました。

まずはこれを見ていただきたい。

砕氷艦「しらせ」である。

TIME & SPACEの連載「南極が勤務地です! 2017」で南極からのリポートを送っているKDDIの笹栗隆司も、この船で南極に入った。(というかこれ、笹栗が撮った写真です)

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こちらは昭和基地から直線距離で1万4,000km離れた千葉県・船橋港。8月下旬の風景である。

昨年11月に東京を出発し、物資と観測隊員を南極に送り届けて、前年の観測隊員を回収、今年3月に日本に帰ってきた。所属は海上自衛隊、横須賀が母港である。そんな「しらせ」がなぜ、船橋港までやってきたのか? それは……

この「SHIRASE」と会うためなのである。

写真をよく見ていただきたい。南極から帰ってきた「しらせ」より角張ってて、面構えがちょっとイカツイ。で、現役「しらせ」が「5003」なのに対してこちらは「5002」。そう、こちらは先代「しらせ」。1982年11月から、2008年7月末まで、砕氷船として南極に観測隊を送り届けてきたパイセンなのである。現在の正しい船の名前は「SHIRASE」(ちなみに艦長の表記も「KANCHO」だ!)。

実は退役後、再利用に関して様々な案が出されたが断念、一度はスクラップになることが決定していたという。翌2009年になって、この船に関わってきた人々と、民間の気象情報会社「ウェザーニューズ」が熱意を持って「やっぱり潰すのはやめよう」と声を挙げ、南極地域観測統合推進本部は後利用に関して再公募。

最終的に引き渡し先は「ウェザーニューズ」に決定し、2010年から地球環境の様々なデータを取り発信する場として現役船として活用されきたが、現在は同社の創業者が設立した一般財団法人WNI気象文化創造センターに所有権を移転し、地域の人々や縁のある方々の協力を得て運用されている。年5回「チャレンジングSHIRASE」と題して、艦内で南極観測の成果や気象、環境にまつわる各種イベントを開き、子どもたちの南極への、地球全体への、興味喚起を図っている。

そしてこの日開催された、「チャレンジングSHIRASE 2017第3回 〜再会 『SHIRASE』×『しらせ』〜」で、新旧2隻が6年ぶりに再会したのである。


撮影/(一財)WNI気象文化創造センター

「しらせ」と「SHIRASE」、どう違うのか。

上でも触れたように、見た目の大きな違いは船首の丸みだ。

現役しらせが丸みを帯びているのに対し、先代「SHIRASE」のほうが先端がナイフみたいに尖っていて、氷を砕くのに向いてそうな気がするのだが、実はこの丸っこい曲面構造だからこそ、氷にツルッと乗り上げやすく、自重で割ることができるのだという。

あと、先端にポツポツ空いた「穴」。

これも先代「SHIRASE」にはないもので、「融雪用散水装置」という。文字通り、ここから水をまいて氷上に積もってクッション状になった雪を融かしながら、ツルッと乗っかって割り進むのだという。この装置のおかげで、砕氷の効率が約15%アップしたらしい。

いざ、乗船!

今回のイベントでは新旧「しらせ」に乗船することができた。現役「しらせ」は基本的には、常にどこかを航海しているので、乗船は超レアなチャンス。まずはデッキから見ていこう。

満面の笑みで「しらせ」を案内してくれたのは、船務長の上野裕二さん。まず目につくのはデッキに鎮座している大きなコンテナだ。南極へは、全部自分たちで調達して持っていかねばならない。「しらせ」ネーム入りコンテナサイズは国際規格の12フィート(約3.6メートル)で、積載数は左舷と右舷で56個。積載能力は10%ほどアップしているとか。

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