【Interview】動きが速いくカスタマイズ可能と評判のVivaldi、新しくなってどうなったか広報さんに聞いてみた

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Webブラウザは毎日頻繁に使うものだけに、プロダクティビティを高めてくれるものを選びたい。Chromeを使い続けるうちに拡張機能を入れすぎて重くなっていた、という方も多いだろう。

Operaの創設者のひとりが開発したヴィヴァルディ(Vivaldi)は、豊富な機能を自分好みにカスタマイズできることから、快適なブラウジング体験を追求する人たちのあいだで人気上昇中の新興ブラウザだ。

8月10日にリリースされたバージョン1.11では、リーダーモードが強化され、ユーザーはさらに記事にフォーカスできるようになった。また、9月20には早くもバージョン1.12がリリースされ、画像のメタ情報を表示するイメージプロパティなどの新機能が追加された。

今回は日本向け広報を担当する壽かおりさんに、Vivaldiの魅力やバージョンアップでなにが新しくなったかを伺った。

・ひとりひとりの手に馴染み必要な情報にアクセスしやすいブラウザ

撮影:フェンリル株式会社Q1:Vivaldiの魅力とはどういった所でしょうか?

「小気味良く操作できる、マウスジェスチャー・クイックコマンド・キーボードショートカット」「ブラウザ内の情報量を最大化できるサイドパネルやタブのタイル化表示」「閲覧しているページや時間帯でUIの色が変わる(さらに、Hue電球の色とも連携)遊び心」、の3点がVivaldiブラウザの特徴です。

様々な機能がビルトインされていて細かくカスタマイズできるため、ひとりひとりの手に馴染み、必要な情報にアクセスしやすい、気持ちよく使えるブラウザです。

機能と違う観点では、テストや翻訳を手伝ってくれる世界中にいるボランティアメンバー「Soprano」チームとともにブラウザを作っている、というのもVivaldiの特徴の一つです。ユーザーコミュニティでの活発な情報交換の中で出てきたアイデアを参考に開発を進めています。

Q2:他社ブラウザとの違いは何でしょう。

Vivaldiには「迷ったらオプションとして追加する」というポリシーがあります。他社のブラウザの多くは、本体はシンプルにしてサードパーティー製のアドオンで様々な機能を拡張できる仕様ですが、Vivaldiはその反対です。コマンド操作、マウスジェスチャー、スクリーンショット撮影、メモ機能、Webパネル、詳細な履歴情報など、さまざまな機能を本体機能のみで実現出来ます。

そこに、Vivaldiと他ブラウザとの思想の違いが大きくあらわれています。Vivaldi は「最重要な機能を誰でもが迷わず使えるよう、すっきりまとめました」ではなく、こだわり派のユーザーに必須な機能はビルトインし、多くの情報を画面内に表示し、さらにそれらを細かく設定できます。ユーザーそれぞれが自分にとって便利な設定変更を行うため、Vivaldi の画面は十人十色です。ユーザーの手でカスタマイズされ、その人にとって一番使いやすい形になる、それが Vivaldi です。

・バージョン1.12では画像のメタ情報表示など3つの新機能を追加

Q3:バージョン1.11および1.12での改善ポイントを教えてください。

表示中のページ内に記事らしきエリアを見つけたとき、自動でリーダーモードへの切り替えボタンがアドレスバーに表示されます。ボタンを押すと、記事部分だけを見やすく表示するリーダーモードに切り替わります。

とはいえ、その「見やすさ」は人によって異なります。1.11 からはリーダーモード閲覧時、右上の歯車アイコンからすぐにフォントタイプ、サイズや行間、色あいなど、自分に合わせた見やすさに設定できるようになりました。

さらに、リーダーモードでじっくり記事を読みたいシチュエーションがいつも同じとは限りません。部屋の明るさや、メガネを外している時など、その時々の状況でも見やすさは変わります。すぐ変えたい設定が使う場所のすぐ近くにある、地味ながら気の利いた新機能です。

今回リリースのバージョン1.12は、ユーザーから寄せられたリクエストを即座に実装したものになります。イメージプロパティでは、撮影したカメラのモデルや被写界深度・感度(ISO)といった画像の詳細情報が閲覧できます。ダウンロードパネルでは、ダウンロードしたファイルのリンク先や時間などが表示され、これらの情報を使って並べ替えることができます。

また、Vivaldi には閲覧中のサイトに合わせてメニューやタブの色が変わる機能がありますが、サイトのカラーによっては彩度が高すぎることもありました。1.12では、彩度をスライダで調整して抑えられるようになりました。

Q4:Vivaldiを使えば、いまより良質なブラウジング体験が得られるのはどんな人たちでしょう。

クリエイターや研究者やゲーマーの方など、ネットをヘビーに使いこなす方たちがVivaldiを愛用してくださっているのを多く見ます。速度や先進性、カスタマイズ性を評価いただきとてもありがたいです。

これから使って欲しい方達には、スクリーンショット撮影機能が使えるとか、複数ページを一画面内に表示できて便利とか、ページ毎にUIの色が変わってかわいいとか、個別の機能をきっかけに気軽に使い始めていただきたいなと思っています。

撮影:フェンリル株式会社

Q5おすすめの使い方や設定を教えてください。

サイドパネルにお気に入りのWebページを入れる機能は、慣れるとVivaldiを手放せなくなります。TwitterやマストドンといったSNS、天気やニュースやスポーツなどの情報サイト、ソーシャルゲーム、翻訳や辞書サイトなどが、メイン画面の傍らにぴったり常駐しているのはとても便利です。

ユーザーの活用事例が多数載っているまとめ記事がありますので、ぜひご覧ください。

Vivaldi

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