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【バンドハラスメント】 大人になる彼女に宛てた、 実際の手紙をもとに曲を書いた

名古屋発、平均年齢20歳の若きバンド、バンドハラスメントが2ndシングル「解剖傑作」を発表。“エモーショナルギターバンド”の名に相応しい、感情を大爆発させた本作は間違いなく傑作だ!
L→R 斉本佳朗(Dr)、はっこー(Ba)、井深(Vo)、ワタさん(Gu) (okmusic UP's)
──2ndシングル「解剖傑作」はカップリング「一人隠れんぼ」を含めて、“問題作”と呼ばれるような作品になっていると思います。「解剖傑作」からして、これをシングルタイトル曲とすることに少しも躊躇はなかったのかと余計な勘ぐりをしたくなるほどで。
斉本
「躊躇はありませんでした。その躊躇のなさに自分自身を嫌いになりそうですね。芸術に触れすぎることで認識者を減らす作品を今後も描いてしまうのではないかとも思いますけど、僕自身はなぜか認識者が欲しいんですよ。理解者、共感者、曲解者、不可解者…そういった人はどうでもいいし、良いほうにも悪いほうにも先入観を持つ知識者には触れてほしくないんですけど、“認識者が欲しい”の一心でこのタイトルにしました。自分と同じ脳みそのかたち、同じ皺の数、同じ色の人間とひとつになりたい。慰め合いたい。笑い合いたい。一緒に生きたい。そういった人間をあぶり出すために必要ですので。それは僕の夢でもあるんですよ。」
──ネガティブな言い方に聞こえたかもしれませんが、決してそうはとらえてなくて。これを躊躇なく発表できること自体、すごくロックだと思います。
斉本
「ありがとうございます。タイトルはこの曲が傑作だからというわけではなくて、“内臓は服を着ていない”という意味合いを持たせました。本来の自分、本心ということですね。誰かの好みに合わせる人が余りにも多いので。」
──歌詞は情念たっぷりの内容なのですが、井深さんはヴォーカリストとしてどう租借して歌っているのですか?
井深
「僕らは歳が近いこともあり、何かが身に降りかかった時に感じることや、それによって生まれる感情が近いことが多くあります。性格や感性が違っても人間の感じる根本的な喜怒哀楽はある程度分かり合えるものだとも感じていますし、さらに歳が近いとなればなおさらですよね。斉本の書く歌詞は素直で人生が見えてくるものが多いと思っていて、だからこそそれに自分を重ねてみたり…役者に近いと言えば近い感覚かもしれません。自分がこれまで感じてきた感情をもとにそのストーリーに自分自身を投じてみて、初めて自分の声が、歌が、生まれると思っています。」
斉本
「今回、実際の手紙をもとに曲を書いたんですよ。前作アルバム『エンドロール』のファイナルトラック「9月4日」と登場人物が一緒で、法律上、今日で大人になる彼女に宛てた手紙です。なので、ミュージックビデオの公開を9月4日にしました。《誰かの好みというなら、何も読まなくていいよ。これからはオーダーメイドです。》という部分は、未成年者が自分を守るために誰かの好みに合わせたり、何かを読んで影響され、内臓に服を着させるようなことはもうしなくてもいいし、今日からは気にしなくていい。自由に生きてください。…ということを伝えたい歌詞になってます。手紙を送っているのに、《何も読まなくていいよ。》と書いていますけど、この矛盾は恋愛における独占欲、支配欲を表現しています。」
──サウンドも素晴らしいです。前半こそ比較的落ち着いた印象ですが、バンドサウンドが徐々にテンションが上がっていき、ギターもベースもドラムも全部前のめりになる様子は楽曲自体の感情の高ぶりを感じます。
井深
「ヴォーカル的に今作がこれまでの作品と大きく変わった点がサビでもメインのヴォーカル一本で勝負していることで、コーラスを入れていません。だからこそ、自分の声が活きるとともに飾りのない感情を届けることができる。そこを意識して、一番から最後に向けて感情の高ぶりを歌で表現できた作品になったと思います。」
ワタさん
「ギターはフルピッキングしかないと思いましたし、迷いなくファズを踏みました。ジミ・ヘンドリックスの音が好きですし。」
はっこー
「ベースはギターとドラムのアレンジがほぼ完成した状態から入れたので、ドラムフレーズの隙間を見つけたり、ギターとの関係性を意識しながらフレーズを考えましたね。確かに、今までの僕らの曲の中でも個人的に攻めの気持ちで弾いた部分が多くて、「一人隠れんぼ」も含めてベースが目立つ部分が増えたと感じています。」
──そのカップリング「一人隠れんぼ」はファンキーでポップでダンサブルでソウルフルもあるという、景気のいいナンバーに仕上がってますね。
斉本
「これは自宅でひとりで暴れながら書きました。楽器隊のイメージもすぐに固まりましたし、「解剖傑作」は考えたことが多すぎて理論型になっていたんですけど、「一人隠れんぼ」は感情型の曲となっております。」
はっこー
「ベースならではの演奏方法やフレーズを詰め込んだ曲にしたいと思って、スラップやウォーキングベース風のフレーズ、オクターブ奏法などとにかく詰め込みました(笑)。初めてのベースソロもありますし、演奏していて楽しい曲になったと思います。」
ワタさん
「はっこーが持ってきたフレーズが抜群で悔しかったので、自分はユニゾンスラップをしてみました。」
井深
「歌う上で意識したのは“チャラさ”ですかね。「解剖傑作」との違いを楽しんでもらいたいという気持ちもあり、結構攻めた歌い方しています。自分自身、新たな一面を曝け出すことのできた曲ということもあり、こちらもぜひ聴いてほしい一曲ですね。説明するよりも聴いてもらうほうが早いと思うんで、曲聴いて、ライヴに来て楽しんじゃってください!」
──はい。『僕と少女の解剖ツアー』は10月からスタートしますね。
井深
「今作は僕らバンドハラスメントにとって間違いなく新たな挑戦を詰め込みましたし、ツアーでも新たなバンドハラスメントを見せられるように、何かを感じてもらえるように、メンバー一同、今からワクワクしながら準備しております。バンドサウンドを意識して制作した今作だからこそ鳴らせる音や勢いは、実際の耳と目、身体で確かめてもらうしかないと思いますし、“ライヴハウスで一緒に楽しみましょう! お待ちしています!”ということですね。」
取材:帆苅智之
シングル「解剖傑作」
2017年10月4日発売

SANTA IS PAPA

SANPA-0002 ¥1,080(税込)
『僕と少女の解剖ツアー』
10/13(金) 鹿児島・SR HALL

10/14(土) 大分・club SPOT

10/17(火) 福岡・Queblick

11/05(日) 兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎

11/15(水) 東京・Shibuya Milkyway

12/04(月) 大阪・LIVE HOUSE Pangea

12/15(金) 愛知・名古屋市内
バンドハラスメント
バンドハラスメント:2015年10月、名古屋にて結成。その後、わずか1年足らずで大型フェスへの出演を果たすなど業界大注目の4ピースバンド。17年5月3日にミニアルバム『エンドロール』を全国リリース。同年10月4日にシングル「解剖傑作」を発表する。

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