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演出家・高山明が「ヒップホップと近い」感じたこと

演出家・高山明が「ヒップホップと近い」感じたこと
J-WAVEで9月18日(月・祝)に放送した番組「J-WAVE HOLIDAY SPECIAL MY TOKYO STORY」(ナビゲーター: 藤田 琢己)。「東京」にスポットを当てたプログラムの中、10時台のゲストには演出家の高山明さんをお迎えしました。

高山さんは1994年よりドイツを中心にヨーロッパで演劇活動を行い、帰国後、2002年より創作ユニット「Port B(ポルト・ビー)」を結成。東京の街や世界各国の街を使ったインスタレーション、ツアーパフォーマンス、社会実験的プロジェクト、言論イベント、観光ツアーを行うなど、既存の演劇の枠を超えた活動をしています。

そんな高山さんは1969年生まれ、埼玉県の浦和市出身。「東京」の最初のイメージというものはどんなものだったのでしょうか。

「小学校2〜3年生のときに「日本一高いビルが池袋に建つ」というのが話題になった。浦和からも遠くのビルが少しづつ高くなっていく姿が見えて。それが東京の最初の思い出です」(高山さん、以下同)

この日は、高山さんの創作ユニット「Port B」の原点についてお聞きしました。

「僕はドイツから日本に戻ってきたときに何を素材にするか、今ひとつわからなくて…。ブレヒトとかビューヒナーみたいな憧れの劇作家とか、演劇を書く人を対象にしていたんですけど、ある時ドイツの演出家が来て、東京を素材に舞台を作っていたんです。それが悔しくてしょうがなくて。『なんで僕がやらなくちゃいけないことを、ドイツの演出家がやってるんだろう』とショックを受けて。だったら、東京とか自分の住んでいる街を主人公にして、素材にする活動をもう少ししっかりやっていくべきだなと。それ以来、街が僕にとっての素材になりました」

高山さんは最近「ヒップホップを真面目に聴くようになった」と言います。

「オペラの演出助手みたいなことをやってたんですけど、(ヒップホップと)全く真反対と思いきや、僕にとっては近い世界だった。劇場から外にでて街で活動するようになり、そこで出会う彼らの振る舞いや生活に接し、“目の前の現実を言葉にしていく”という意味においては、とても近いと思った。

ヨーロッパの街には広場があるけれど、東京にはそういう場所がない。でも、ストリート(=道)がその役割を果たしていると思います。たまり場というものに、人だけじゃなく、記憶とか生活とか、振る舞いがそこにたまっていると考えると、ちょっとだけ東京の景色が変わって見えてくるというか。僕はそういうものをすくい上げる作業をしたい。なくなってしまったもの、見えなくなったもの可視化することで“メタな広場”のようなものを生み出す、というのが僕の一個の活動の中心になります」

来月には、そんな活動を体現したような新作の公演“『ワーグナー・プロジェクト』―「ニュルンベルクのマイスタージンガー」”を行います。

「日本の劇場に戻るのは8年ぶり。劇場という場を広場に変えることができるんじゃないか? と考えました。劇場という閉じられた場所で、どういうコミュニティーができるだろうかという実験をやろうと思います」

この公演は、オペラ作品「マイスタージンガー」を、ヒップホップの若者を招いて劇場でオーディションから見せるというユニークなプロジェクト。「人がこなければそれで終わり」という本当の意味で実験的な作品になるそうです。講師は豪華なラッパー陣や詩人などで、レクチャー、ライブ、MCバトルなどをしながら、人を集め、成長していきます。神奈川芸術劇場で10月20日(金)より、9日間に渡り開催。ぜひ、足をお運びください。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:特別番組「J-WAVE HOLIDAY SPECIAL MY TOKYO STORY」

放送日時:9月18日(月・祝)9時−17時55分

オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/holiday/20170918/

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