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てんかんとASD(アスペルガー症候群)との関連性について

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てんかん

「てんかん」というものは取り扱いが難しいようで,ほとんどメディアで取り上げられることはありません。そのためほとんどの方は「てんかん」という病名を聞いたことはあっても,実際どういうものなのかご存じないのではないでしょうか。また,てんかんとASDは相関があるといわれておりますが,このあたりのことも知られていないと思いましたので,今回はてんかんとASDについてお話ししようと思います。

てんかんって?

てんかんがメディアで取り上げられる機会が少ないため,身近にてんかんの方がいない人は「てんかん発作」をちょっと聞いたことあるくらいだと思います。大雑把に言えば,確かにてんかんはこのてんかん発作が一番目につきやすい症状です。

てんかん発作には様々な種類があり,見た目ではわからない物もあります。例えばウェスト症候群という疾病では脱力発作といわれる瞬間的な発作を一日数百回起こす人もいます。また,てんかんというと大発作をご存知の方もいらっしゃるとおもいます。いわゆる急に意識がなくなって倒れる発作です。泡を吹いたり失禁したりするので,目の当たりにするとかなりショッキングな発作です。また,体の一部や全体がけいれんする発作もあります。

発作の原因はまだはっきりわかっていません。脳の一部が以上に興奮して起こるといわれており,脳波を測定すると,棘波(しゅうは)と言われる形の脳波が見られる場合があります。これはてんかん患者にしか見られない脳波のため「てんかん波」とも言われることがありますが,てんかん患者全員,全症例に見られる脳波の形ではないため,棘波は一部の特徴と言える程度のものです。

ASDとの関連

てんかんのすべてがASDと関連があるわけではありません。また,実はASDだけでなく発達障害全般にてんかんとの併発性があるという調査もあります。これは,発達障害もてんかんも脳に何らかの原因がある障害・症候であるためと考えられています。実際に特別支援学校に通う発達障害児がてんかん発作を起こし,当初は元気に走りまわっていたのが,発作を重ねていくうちに歩けなくなったりぼーっとして活動性が低下する姿が見られることがあります。しかし,すべての発達障害児者がてんかん発作を起こすわけでも棘波が出るわけでも,まして歩けなくなるわけでもありません。

てんかん発作への対応

先に記しましたが,てんかん発作はいろんな形があります。大昔は「舌をかまないように割りばしなどを噛ませるとよい」といわれたりしましたが,今はそのような対応は不要といわれています。大発作やけいれん発作の場合は衣服を緩め呼吸がしやすいようにしましょう。泡を吹くことがあり,嘔吐を伴う場合もありますので,可能な場合は横向きにすると吐しゃ物がのどに詰まるのを防げます。

てんかん発作の中には呼吸が停止するものがあります。その際にはどの程度無呼吸状態が続いているか,腕時計などで確認できるとよいでしょう。無呼吸でチアノーゼを起こす場合があり,唇や指先,爪等が酸欠で変色することもありますが,ゆすったり叩いたりせず秒数を確認してください。発作が止まると呼吸が再開されます。普段から発作のことを知っている人以外は救急車を呼ぶことが一番でしょう。チアノーゼの時間が長いと脳へのダメージが心配されます。

脳は通常微弱電流を発しています。思考の際には必ずこの微弱電流が起きます。脳波はこの微弱電流を測定しているのです。この微弱電流がてんかんの原因部位から徐々に強い電流になり,それが脳全体に広がって発作になるのですが,その原因はわかっていません。しかし,発作の瞬間の目の動きで発作部位の特定につながる場合があります。「左上に黒目が上がった」「真上だった」等です。目の動きは脳とつながっている部分があるようで,発作時の目の動きでおおよその発作部位の検討がつけやすくなるといわれています。

てんかんの治療

医学の進歩によっててんかんも不治の病ではなくなりつつあります。投薬や手術等でおよそ7割から8割は完治するとも言われています。乱暴に聞こえるかもしれませんが,発作部位が脳内で特定できると,その部位によっては手術で取り除くだけで完治することもあります。また投薬も発作状況を見ながら血中濃度を徐々に下げていく方法もあります。投薬停止後5年発作がなければ完治と言えることもあります。また幼児の場合は熱性けいれんとてんかん発作が似ているため,保護者が不安になって病院に行かないケースもあるため,幼児と関わるお仕事の方は注意が必要です。

てんかんとASD(アスペルガー症候群) まとめ

発達障害とてんかんの関連は言われているものの原因や明確な相関等はわかっていません。幼児期だけに見られるわけでもありませんし,35歳までに発作が起きなかったらてんかんにはならないなどというのも証明されていません。実際そんなこともありませんし。

今回言いたかったのは発達障害とてんかんの関連性のこと,というより,てんかんは治る病気って知っている?ってことでした。

(執筆 平泉(たいらいずみ))

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