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「突然」の英語電話は“これで”乗り切れる、初心者向け応対マニュアル(前半)

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『頑張らない英語』シリーズ(あさ出版)『英語を「続ける」技術』(かんき出版)など数々の英語学習に関する著書を出されている西澤ロイさん。英語の“お医者さん”として、英語学習の改善指導なども行っている西澤さんに「正しい英語学習の方法」についてお話しいただくこのコーナー。第9回目の今回は、「【保存版】英語の電話が突然来ても大丈夫、初心者向け電話英語応対マニュアル(前半)」です。

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英語が苦手だという方にとって、できるだけ避けたいものの1つが英語の電話対応です。実際に英語の電話がかかってきてしまった(取ってしまった)時に、一体どのように対応すればよいのでしょうか? 英語に全く自信のない方向けの電話の対応方法を2回に渡ってお届けします。

英語が公用語の会社でなくても、外資系企業に勤めていなくても、英語の電話が突然かかってくることが避けられない時代になってきています。インターネットでも「電話対応 英語」などと検索するとたくさんの使えそうなフレーズが出てきますね。しかし、英語が苦手な方、全然しゃべれない方にとっては、たくさんのフレーズを覚えること自体に、既に無理があると言えます。

ですから、英語に全く自信のない方でも、英語での電話対応がこなせるための方法をお伝えします。

電話はとても難易度が高い

まず最初に心構えとしてお伝えしたいのは、英語での電話対応は非常に難易度が高いという事実です。身振り手振りはお互いに使えず、耳だけで英語を聞き取って理解し、言葉で伝えなければなりません。ですから、できなくても仕方のないものです(正直言って私自身、TOEIC満点を持っており英会話は全く問題ありませんが、電話は嫌ですね。まあ、日本語であっても電話が苦手なのですが……)。

しかし、だからと言って「できません」「やりません」は通用しません。仕事ですからやらないといけませんよね。また、電話を取ってみたら英語だった・・・ということがありますから、最低限の対応は誰でもできる必要があるというのが現実です。

「英語での電話対応なんて無理」、「全く自信がない」などと思われるかもしれません。

しかし、まず知っておいていただきたいのは、もしうまく対応ができなくても、恥ずかしがったり、自分を責めたりする必要は全くないということです。英語での電話はそれだけ難しいものなのですから。

最低限「プリーズ、ホールド」を覚えておこう

会社として、英語ができない社員に対して最低限求めることは、「英語ができる社員につなぐ」ことです。ステップ1として、まずはその点を押さえておきましょう。

ここで使うフレーズはただ1つ。

Please hold.(プリーズ ホールド)

お待ちください。

そして、電話を保留にして、英語ができる人に替わってもらってください。

なお、発音が気になる人もいるかもしれませんが、最低限のレベルとしては、全く気にしなくて大丈夫。カタカナ英語で堂々と「プリーズ ホールド」と言ってOKです。そうすることで、電話口の相手にも「この人は英語があまりできないんだな」と伝わりますから、失礼だと思われることもないでしょう。

なお、英語に自信のない方は、声が小さくなってしまいがちです。堂々とはっきりと言うことが大切ですよ。

以上が、最低限の対応方法です。これなら、誰でもできるはずですから、新しい時代の社会常識としてしっかりと押さえておきましょう。

この先は、途中でいつでもギブアップしてOK

しかし、ずっと「プリーズ ホールド」で済むとは限りません。そのうち「担当者につなぐところまでは頼む」などという指示が入る可能性も高いでしょう。ですからステップ2として「担当者につなぐ」ための対応方法をお教えします。

これからお伝えする「3つの心構え」をぜひ忘れないようにしてください。

・シンプルにする

たくさんのフレーズはなかなか覚えられませんし、覚えたところでパッと言えるとは限りません。複雑なことはやらないようにするのが一番です。

それはつまり、英語の電話に“ちゃんと”応対しようと思わないようにするということです。こういうケースはどうする…? どう言えば失礼にならないか…? などと細かいことを言い出したらキリがありません。それは、英語を本格的に勉強してから考えましょう。

・自分の土俵に持ってくる

もう1つ大切なのは「相手に合わせない」ということ。相手に合わせてしまうと、タスクがどんどん複雑になってしまいます。

ちょっと乱暴なことを言いますと、相手の言っていることが理解できなくても、自分の言いたいことが伝えられさえすれば、コミュニケーションは成立します。

ですから、相手に合わせてしまうのではなく、自分の土俵で相撲を取ることが大切です。自分の英語レベルを超えるタスクは、英語ができないことを盾にして、拒否してしまってOKなのです。(※永遠に拒否し続けることは決してオススメしていません。英語での電話対応に慣れてきたら、より上を目指して、ぜひ勉強してくださいね)

・キツくなったらギブアップする

例えば、想定していたのとは違った流れになってしまって、話がさっぱり分からない。英語が早すぎて、もしくは相手の訛りが強くて、全然聞き取れない……。

そういった場合には、すぐに白旗を上げましょう。それ以上の対応を頑張ったところで、良い結果は期待できませんから、さっさと見切った方が相手のためにもなります。

ギブアップする方法としては、以下の一言を言いましょう。

I’m sorry. Please hold.(アイム ソーリー。プリーズ ホールド)

すみません。ちょっとお待ちください。

もちろん、カタカナ読みでOKです。これをしっかりと伝えた上で保留にして、英語ができる人に回しましょう。

なおこのときに大切なことが1つあります。そこまで頑張った自分をしっかりと褒めてあげてください。

分からなかったら遠慮なく聞き返そう

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日本人に多いのは、よく理解できていなくても「分かったふりをしてしまう」ことや、何度も聞き返すことを「相手に悪い」と思ってしまうことです。特に英語での、外国の方とのコミュニケーションであれば、それは非常に危険な考え方です。ぜひ遠慮することなく、何度も喰らいつきましょう(もちろん、無理であればギブアップができますので)。

・早すぎる/声が小さい時は

相手の英語が聞き取れない原因として、相手が話すスピードが早すぎることもあるでしょう。そのような場合には、以下のように言ってみると良いでしょう。

Please speak slowly.(プリーズ スピーク スローリー)

ゆっくりとしゃべってください。

ただし、特にネイティブの場合には、ゆっくりしゃべることができない人も多いことをぜひ知っておいてください。そもそも英語にはリズムがあり、日本人に合わせたゆっくりな速度でしゃべることは、日本人相手に慣れている人でないと困難です(ゆっくりしゃべるという文化がないのです)。お願いした後、5秒か10秒程度は少しゆっくりでも、その後は元の早さに戻ってしまうケースが少なくありません。

また、電話が遠くて聞き取れないような場合には、以下のように言うと良いでしょう。

I can’t hear you. Please speak louder.

(アイ キャント ヒアユー。プリーズ スピーク ラウダー)

聞こえません。大きな声でしゃべってください。

・分からない時に聞き返す表現

相手が言っていることが分からなかった時に聞き返す表現としては、

Pardon?(パードン?)

が有名です。ただ、初心者の方にありがちなのは「Pardon? Pardon?」と何度も繰り返してしまうケースです。もちろん、聞き取れないものは仕方がありませんから、しっかりと聞き返す必要があります。

ただし、そこで「Pardon?」をただ繰り返すだけでは、印象があまりよくありません。工夫をする余地が2箇所ありますので、ぜひ知っておいてください。

1.別の表現と入れ替えて使う

「馬鹿の一つ覚え」という言葉がありますように、1つのフレーズだけを繰り返し使っていては、あまり教養を感じさせません。ここで、それ以外の表現と入れ替えて使うことにより、ほんの少しかもしれませんが印象が良くなることでしょう。

I’m sorry?(アイム ソーリー?)

Excuse me?(エクスキューズ ミー?)

どちらも、謝ったりする時に使う表現ですが、ポイントは「語尾を上げる」ことです。これで「え? 何と仰いました?」という意味合いになります。ぜひこれらの表現を入れ替えながら聞き返してみてください(もちろん、別途リスニング力を鍛える必要もありますね)。

2.ピンポイントで聞き返す

上の「Pardon?」「I’m sorry?」「Excuse me?」はいずれも、相手の発言を丸ごと聞き返す(繰り返してもらう)ための表現です。もし、特定の単語だけが聞き取れなかったような場合には、以下のように尋ねることができます。

A: This is Kevin Carter from ………

(・・・のケヴィン・カーターと申します)

B: from what?

(fromの後、なんと仰いました?)

このように、相手が言ったことの中から、必要なところだけを抜き出し、尋ねたい箇所にwhatを入れればOKです。

厳密に言えば、人であればwho、時であればwhen、場所であればwhereなどを使うのが正しいですが、万能に使えるwhatをまずは使えるようにしておきましょう。

A: May I speak to….

(・・・とお話できますか?)

B: speak to what(who)?

(相手は誰と仰いましたか?)

A: May I speak to someone in charge of…..

(・・・の担当の方とお話できますか?)

B: In charge of what?

(何の担当と仰いましたか?)

このように、ピンポイントで聞き返すことができると、相手も喜びます。日本語でもそうですが「え、何だって?」などと何度も言われて、全部を何度も繰り返さなければならなくなると気分が萎えてしまいやすいですよね。

前半のまとめ

以上が、英語で電話応対をする際の心構えに当たる部分です。こういったことをきちんと押さえていないと、いきなりたくさんのフレーズを覚えようとして挫折したり、いつまで経ってもうまく応対できない自分をダメだと思ったりしてしまいます。それでは非常にもったいないですからね。

次回(後半)は、英語での具体的な電話応対の手順について解説します。どうぞお楽しみに。

西澤ロイ(にしざわ・ろい)

イングリッシュ・ドクター

英語の“お医者さん”として、英語に対する誤った思い込みや英語嫌いを治療し、心理面のケアや、学習体質の改善指導を行なっている。

TOEIC満点(990点)、英検4級。

獨協大学英語学科で学んだ言語学に、脳科学や心理学も取り入れ、英語流の「発想」や「考え方」を研究、実践することで、大人だからこそ上達する独自のメソッドを確立する。

暗記の要らない英会話教材「Just In Case」、正しいリスニング方法が身につくトレーニング教材「リアル・リスニング」も好評を博している。ベストセラーとなっている『頑張らない英語』シリーズ(あさ出版)や『英語を「続ける」技術』(かんき出版)他、著書多数。

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