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原田知世、ベストアルバム発売記念して オフィシャルインタビュー公開

1982年のデビュー以来、女優と歌手の両方で活躍を続ける原田知世。デビュー35周年を迎えた今年、7月に記念アルバム『音楽と私』をリリース。8月にはヒューマントラストシネマ渋谷で『原田知世映画祭 映画と私』と題する原田の出演映画の特集上映が催されるなど、歌手と女優の両面でまた改めて注目を集めている。
原田知世 (c)Hideaki Hamada (okmusic UP's)

8月23日(水)には35周年記念企画の一環で、最新ベスト・アルバム『私の音楽 2007-2016』がリリースされた。この作品は、2007年のデビュー25周年記念盤『music&me』以降のソロキャリアの歩みをまとめたもので、『eyja』『noon moon』『恋愛小説』『恋愛小説2~若葉のころ』という自身のアルバムに加えて、さまざまな企画アルバムに録音したカヴァー曲が、レコード会社の枠を超えて年代順に収められている。ギタリスト/作曲家の伊藤ゴローをメインプロデューサーに迎えて制作してきたここ10年の、ナチュラルかつ深みを感じさせるヴォーカルの魅力が存分に味わえる作品となっている。

原田のオフィシャルサイトでは、アルバムの発売を記念して、原田知世と伊藤ゴローが10年を振り返るスペシャル・インタビューが公開された。お互いの出会いから現在に至るまでの音楽制作について語った、興味深い内容となっている。

また、ベスト盤と同日には『音楽と私』がLPレコードでリリース。さらにディスクユニオンの新レーベルCRAFTMAN RECORDSの第一弾新譜として『music&me』『noon moon』がLPで再発された。いずれもファンにはマストアイテムと言えるだろう。

9月1日(金)には、35周年アニバーサリーツアー『音楽と私』がスタート。千秋楽のBunkamuraオーチャードホール公演は、原田知世のバースデーにあたる11月28日に開催される。
【『私の音楽 2007-2016』オフィシャル・インタビュー (原田知世&伊藤ゴロー) 】
25周年という節目に発表された『music & me』から10年。原田知世はミュージシャンとして新たな魅力を開花させた。ギタリスト/作曲家の伊藤ゴローとのコラボレーション、アイスランドへの旅、〈on-doc.(オンドク)〉、カヴァー・アルバムなど様々な挑戦を通じて、彼女は自分の歌を大切に育ててきた。その軌跡を追ったアンソロジー『私の音楽 2007-2016』は、10年という時の流れをまとめた音楽日記。そこにはオリジナル・アルバム収録曲を中心に、様々なコンピレーションに収録された曲もレーベルを越えて集められている。彼女にとって、一体どんな10年だったのか。共に歩んだ伊藤ゴローと一緒に、アルバムを通じて振り返ってもらった。(聞き手:村尾泰郎)

――『私の音楽 2007-2016』は、『music & me』以降、すべてのアルバムのプロデュースを手掛けたゴローさんと原田さんのコラボレートの歴史ともいえます。今回、二人が初共演したmoose hill「ノスタルジア」(05)がボーナス・トラックとして収録されていますが、どういう経緯でコラボレートすることになったのでしょうか。

伊藤:当時、〈もし、自分の曲を歌ってもらうなら誰がいい?〉という話を仲間内で話していた時に、〈原田知世が良いな〉って言ったことがあるんですよ。といっても、ずっと追いかけていたわけではなく、テレビのCMで「空と糸 -talking on air-」を聴いて、〈誰が歌っているんだろう?〉と気になって調べたら知世ちゃんだったんです。そんななかで、お会いする機会があって。歌ってほしいと思っていた人に出会ったんだから、これはもうお願いしたほうがいいかなと。

原田:当時は女優業が忙しかった頃で、あまり歌っていませんでした。ゴローさんとまわりのミュージシャンの方々が、生活と近い環境で、自然体で音楽作りをしている姿を見て、〈こういうやり方だったらまた音楽を始められるかな〉って思ったんです。あと、これまでのプロデューサーの方々は歳上が多かったんですけど、ゴローさんは私と歳が近いので、ざっくばらんに話ができたというのも良かったですね。

――このmoose hillでの共演が『music & me』(07)へと繋がったわけですね。

原田:そうですね。『music & me』は25周年記念作品だったので、それまで縁があった方々に参加してもらって、いろんなカラーの曲が集まりました。それをプロデューサーとしてひとつの世界にまとめたゴローさんは大変だったんじゃないかと思います。

伊藤:大変だったかな。もう覚えてない(笑)。でも、久し振りの新作だったし、〈どんなアルバムなんだろう〉っていう世間の期待はあったと思いますね。

――このアルバムで久し振りに「時をかける少女」を歌ったことは大きかったのでは? 時をかける少女」は最新作『音楽と私』でもカヴァーされていて、この10年を象徴する曲になりました。

原田:「時をかける少女」をまた歌うことができたのは、ゴローさんと出会ったからだと思います。14歳でデビューした時から私はどんどん変化してきたので、この曲はしばらく封印していました。だから、ゴローさんに〈歌ってみない?〉って言われるまで歌うつもりは全然なかったんですけど、歌ってみたらファンの皆さんがとても喜んでくれて、〈こんなに愛されている曲なんだ〉って改めて感じました。

伊藤:この時はアレンジをどうしたらいいのか、いろいろ悩みました。〈弦を入れてみようか〉とか、最初は違った感じで考えていたんですけど、楽に歌ってもらったほうが新たな気持ちで歌に向き合ってもらえるんじゃないかと思って、こういう形になりました。

――続く『eyja』(09)は、アイスランドで現地のミュージシャンを交えてレコーディングしたこともあって、独特の空気感を感じさせるアルバムになりましたね。

原田:90年代にスウェーデンに行った時と同じように、〈どんなところなんだろう?〉ってワクワクしながらアイスランドに行きました。当時は、新しい自分を見つけようと思って冒険心に満ちていたというか。自分ができることの少し上を目指して、いろんな挑戦をしていました。そうすることが、すごく新鮮だったんです。

伊藤:このアルバムは、アイスランドと東京と2か所でレコーディングしたんです。例えば「FINE」はアイスランドでピアノを録って、歌も吹き込んでいて、アイスランドの空気というかムードが出ていると思いますね。

原田:やっぱり、環境って音楽に影響すると思います。アイスランドはとにかく自然が素晴らしかったです。きれいな苔が辺り一面に生えていたり、〈妖精がいるかもしれない〉と思わせてくれるような場所でした。

――『music & me』『eyja』は多彩なゲストを迎えての作品でしたが、『noon moon』(14)は原田さんとゴローさんのコラボレート・アルバムという感じがします。

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