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【祝】埼玉のおふろcaféで、はじめて音楽フェスが行われた日ーーOTOTOYライヴレポ

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【祝】埼玉のおふろcaféで、はじめて音楽フェスが行われた日ーーOTOTOYライヴレポ

8月26日、おふろcafé utatane(埼玉県さいたま市)にて、音楽フェス〈おふろcafé MUSIC SHOWER〉が開催された。

このフェスは、埼玉県でおふろcaféを運営する株式会社温泉道場と、同じく埼玉のレーベル・kilk reocordsが運営するライヴハウス「ヒソミネ」がタッグを組み、26日と27日の2日間にわたり開催されている初の試み。

26日は、おふろcafé utataneを舞台に、ヒソミネが厳選したアーティスト7組が出演。青木ロビン(downy,zezeco)、成山剛(sleepy.ab)、櫻井響、エンヤサン、小原綾斗(Tempalay)、marucoporoporoが登場し、約30分ずつライヴを行なった。また、松本誠治がDJとして出演。転換DJ含め、クロージングDJまで心地いい音楽を鳴らし続けた。

本記事では、8月26日に開催された同フェスの様子をレポートする。

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▪️初めての音楽フェスが開幕!

おふろcafé utataneは、お風呂に入るだけでなく、漫画を読みながらくつろぎにくる人、家のソファのようにゴロゴロしている人、友達やカップルでのんびり時間を過ごす人など、1人から家族連れまで老若男女が訪れる憩いの場となっている。

そんな場所で音楽フェスを開催することになったのは、「おふろcafé utatane」副支配人・新谷竹朗さんが音楽フェスに行ったとき、お酒を飲みながら芝生に寝っ転がって音楽を楽しんでいたことがきっかけだったという。

たしかに、おふろcafé utataneにはリラックスして横になっている人が多い。とはいえ、あくまで音楽フェスは音楽を聴きにきたお客さんたちがメイン。それに対して今回のイベントには音楽を聴きにきた人は圧倒的に少ない。そうしたなか、どのような化学反応が生まれるのか。そこが注目ポイントとなった。

▪️ フェス前半ーー櫻井響、marucoporoporo、エンヤサン登場

土曜日ということもあり、たくさんのお客さんが集い、各々がリラックスした時間を過ごすなか、フェス開演時間の20時になると、副支配人・新谷竹朗さんがこの日のためにスペースをとったステージに立ち、マイクを持ち挨拶をする。

「ゆっくり楽しんでいってください」

そんな言葉とともに一番手として櫻井響が登場。ヒューマンビートボックスとはなにかを丁寧にサンプリングとともに説明し、お手本を見せながらわかりやすく音を奏でていく櫻井。声だけを使って波の音を作ってみたり、ジャズのスタンダード楽曲「All Blues」を歌うなど、小さな子供も興味深そうに眺める瞬間が見て取れた。初めてその音楽に触れる人たちにも興味を持ってもらうための試みがありつつ、音楽好きにも刺さるパフォーマンスは流石であった。

松本誠治による10分のDJを挟み、2番手として登場したのはmarucoporoporo。アーティスト画像を見るとバンドを想像するが、1人の女性シンガー・ソングライターである。「30分ノンストップでやるので」と小さくつぶやき、アコースティックギターで歌い出すと、オルタナティヴなフォーキーなサウンドで少し低い声のブルージーな英語詞が乗っていく。アシッド・フォークさながらのドープな歌声には新たな才能の息吹が感じられた。凛とした芯のある空間が特異な磁場を生んだ瞬間だった。

続けて、エンヤサンが登場。ヴォーカルを務める兄、Y-クルーズ・エンヤとギター・トラックメイクを務める弟、Jr.TEAからなる実の兄弟ユニット。10月25日には新アルバム『大メインクライマックス』が術ノ穴よりリリースされる。いつものライヴ会場と雰囲気が違うこともあり、Y-クルーズ・エンヤは瓶ビールを飲みながら少し赤い顔。「リラックスしよう」といいつつ、「いつも通りやっている」と宣言し、パフォーマンスを披露していく。ビートトラックとエレキギターのサウンドが心地よく会場に鳴り響いた。

▪️フェス後半ーー小原綾斗、青木ロビン、成山剛、登場

スタートから約2時間経った22時頃に登場したのは、注目の3ピース・ロック・バンド、Tempalayのギター・ヴォーカル、小原綾斗。この日はアコースティック・ギター1本での弾き語りを行なった。久しぶりの弾き語りということもあり、ステージをみつめるお客さんの数も多い。バンドではサイケデリックなサウンドも、弾き語りでは楽曲の骨格部分が鮮明になる。そのシンプルなサウンドと小原のヴォーカルはやはりどこかサイケデリックで、脳内トリップしたような感触を受けた。8月30日リリースの2ndアルバム『from JAPAN2』から新曲を披露するなど充実の30分間だった。

5番手として現れたのは、downyの青木ロビン。アコースティックギター1本での弾き語り。そのコード進行があまりに心地よく、弾き語りということも忘れるようなサウンドなのが圧巻だ。RCサクセションの楽曲「スローバラード」を弾き語りで歌ったり、あえて眠りにつけるような楽曲ではなくオルタナティヴで強めのギターストロークの楽曲を演奏するなど、青木らしい挑戦的なライヴであった。

そしてライヴのトリを務めたのは、成山剛。札幌在住の3ピース・バンドsleepy.abのギター・ヴォーカルを務める成山がアコースティックギター1本で弦を奏でると、その柔らかい歌声で、ソファーで横になっている人たちは、子守唄を聴くかのようにその歌声に耳をすませていた。23時20分過ぎにはじまったとはいえ、もっとも会場とマッチしたライヴであった。甘く素敵な30分はあっという間だった。

すべてのライヴパフォーマンスが終了すると、転換DJとしても活躍した松本誠治がDJを行なった。残念ながら筆者は終電で帰らねばならず、そのプレイを堪能することはできなかったが、会場の様子をずっと眺めていた松本ならではのDJがお客さんたちをチルアウトさせたことだろう。

▪️アーティストにとっても、おふろcaféにとってもチャレンジングな夜

以上、駆け足でこの日のライヴをレポートしてきたが、音楽を聴くことを目的にした人以外の前でパフォーマンスをすることは、アーティストたちにとっては特異な体験だったに違いない。例えば、ステージ脇にはカウンターがあり、お店にチェックインするお客さんもチェックアウトするお客さんもひっきりなしに目に入る。また、お客さんたちは自分たちの時間を満喫しているため、寝転がって漫画を読みながら聴いたりしている。演者のことをしっかり見ているライヴハウスとはかなり環境が違う。そんななかで、各々がいかに自分の音楽を伝えるかを考え、パフォーマンスしている様子は、とても刺激的だったのではないかと思う。

そしてなにより、今回のフェスを音楽関係者ではなく、音楽を好きなおふろcaféのスタッフたちが作り上げたというのは非常に意義のあることだったと思う。出演者のブッキングも、心地いい音楽、良質な音楽という基準で選ばれているのがわかるラインナップで、普段から音楽の仕事をしている筆者からしても、非常にチャレンジングなフェスだったと思う。帰り際、副支配人・新谷竹朗さんに話を聞くと、次はどのように開催しようかとアイデアを語っており、その姿勢にも感動を受けた。

▪️8月27日(日)は熊谷市「おふろcafé bivouac」にて開催!

なお、明日27日は、熊谷市にある「おふろcafé bivouac」に場所を移し、本イベントが開催される。もちろん各店舗の入館料のみで楽しめるので、音楽を楽しむだけではなく、お風呂も、漫画も、おいしいご飯も楽しむことができる。まだはじまったばかりで手探りな部分は多いものの、非常に満足できる空間であることは間違いないので、ぜひ足を運んでみてはいかがだろう。(西澤裕郎)

・【特集記事】松本誠治と巡る「おふろcafé」
http://ototoy.jp/feature/2017081905

・おふろcafé utataneオフィシャル・ウェブサイト
https://ofurocafe-utatane.com/

・ヒソミネ オフィシャル・ウェブサイト
http://hisomine.com/

〈おふろcafé MUSIC SHOWER〉
2017年8月27日(日)@おふろcafé bivouac(熊谷市)
料金:無料(各店舗の入館料のみでお楽しみいただけます。詳細は各店舗にご確認ください。)
出演 : 青木ロビン(downy,zezeco) / 成山剛(sleepy.ab) / marucoporoporo /
DJ : 松本誠治

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