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どうしても皿をなめたくなる?千葉名物「なめろう」をフカボリしてみた

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「フカボリ! 美味なるご当地グルメ」というコーナーが今月から始まりました!

毎月1県を決めて、その地ならではの食べものを紹介するコーナー。これ、メシ通と連動企画なんですよ。メシ通では誌面で伝えきれなかった部分も含めて、より深ーく紹介します。第1回目は千葉の名物料理「なめろう」をフカボリします。

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「なめろう」といえば居酒屋さん好き、日本酒好きならご存知でしょうか。アジなどの魚を細かくたたき、味噌やショウガで味つけしたもの。千葉県南部の名物料理で、もともとは漁師の料理と伝わります。

語源としてよく言われるのは、「皿をなめたくなるほどうまいから」というもの。たたくと粘り気が出て皿に残るので、どうしても皿をなめたくなっちゃうんですよ(笑)。実際なめる人も多かったんだろうな。

ただ『たべもの起源事典 日本編』(岡田哲、ちくま学芸文庫)をひもとくと、「なめみそ:酒の肴や副食物とする味噌の総称」という項があります。漢字で書くと「嘗味噌」で、嘗(なめ)は「すぐ食べるもの」が語義とか。

元来、味噌にさまざまな具材を加えたものを「なめみそ」と言っていたようですから、ここから派生した言葉とも思えますね。

簡単「なめろう」レシピ

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さて口上が長くなりました。この「なめろう」、けっこう簡単なんですよ。アジの刺身が安いときなど、ぜひ手づくりなめろうにチャレンジしてみてほしいです。

※ちなみにこの日、我が近所のスーパーでは写真の1パックで380円でした!

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【材料】2人分 アジの刺身 130g
味噌 大さじ1 ネギ 1/2本 おろしショウガ 小さじ1 酒 大さじ1

※味噌は仙台味噌系がよく合います。キリッとした塩からさのある味噌を選んでください。

今回は料理ビギナーズに向けて、ごくごく簡単なやり方を紹介しますね。

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1:まず、刺身を細かく切っていきます。

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2:こんな感じ。さらにここからたたいていくんですが、私はつぶだった感じを残したいのであまり細かくはしません。しばらくたたいて、適度に粘り気が出ればOKです。

※便宜上「たたく」という表現を使っていますが、玉ネギなどを粗みじんにするような感じで切ってください。実際にたたく場合は、出刃包丁のようにしっかり重みのある包丁じゃないとやりにくいです。あせらず、細かく切ってはまとめてを繰り返していくといいですよ。

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3:味噌と酒を合わせてよく溶きます。

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4:おろしショウガも一緒に混ぜてください。

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5:粗みじんに切ったネギ、4の調味料、アジを一緒によーく混ぜれば完成。できればラップして冷蔵庫で15分ぐらい置くと、全体がよくなじんでおいしくなりますよ。

まな板の上で、アジも調味料も一緒にしてたたくのが本来のやり方ですが、慣れていないと全体に均一の味つけにするのがちょい手間で、難しいんですね。なので調味料を合わせておいて、ボウルなどで全体を混ぜあえるようにしてみました。

これ、「なめろう」の本場である千葉だと「ミンチ手前」ぐらいにしっかりたたきあえるのが本流なんです。手間じゃなければ、ぜひぜひどんどんたたいてみてください。

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ちなみに、かなりたたいたものがこんな感じ。

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蛇足ですが、こんなふうに包丁を使って木の葉のようにするお店がわりにありますね。

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さあ、いただきましょう。日本酒との相性は最高ですよ!

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熱々ごはんにのっけて、ミョウガなどを散らしてもおいしい。

今回は簡単にネギだけにしましたが、シソを一緒にたたき入れてもうまいです。またアジではなく、イワシ、トビウオ、サンマでやる人もいます

酸味をプラスでまたうまい

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「なめろう」、酢をつけてもまたうまいんです。「酢なめろう」なんて言いますが、蒸し暑い日なんか絶品で、さっぱりしますよー。酢と味噌を一緒にたたきあえるやりかたもあります。

千葉のかたに聞き込みしてみたんですが、

レモンや夏みかんの果汁を味噌といっしょにたたきあえる

とか、

梅酢をちょっと加える

なんて声も聞かれました。なんにせよ酸味をプラスするの、好相性。ただこれ、用いる魚の脂のノリ具合によってもちょっと加減が必要。脂のノリがいまいちなときは酸味を強くするとサッパリしすぎるので要注意。サッパリさせたい人はそれでもいいんですけどね。

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また「なめろう」を焼いたものは「さんが焼き」といって、これまた千葉の名物料理。いわば魚の「みそ味ハンバーグ」ですな。その昔はアワビやホタテなどの貝にのせて焼いたのだとか。

「漁師は山へ仕事に行くときには、アワビのからに『なめろう』を入れて持っていき、山小屋で蒸したり焼いたりして食べた」ので「さんが(=山家)焼き」の名がついた……なんて言われるんですが、ちょっと無理があると私は思います。そもそも腐っちゃうんじゃないかなあ……。焼いて持って行ったのなら分かるんですけどね。

安藤百福・編著の『日本の味探訪 食足世平(続)』によると、「寒川(現在の千葉市内)の漁師が始めたもので、地名がなまったもの」とあります。これは当時の千葉大学教授・松下幸子さんの説。ある地域で特に流行ったものが広域に広がっていったのかもしれませんね。

いろんなバリエーションがある「なめろう」、ぜひ一度作ってみてください。これからのシーズン、秋の刺身用サンマでつくる「なめろう」はまた格別ですよ!

※本記事は2017年8月の情報です。

執筆・撮影:白央篤司

白央篤司

フードライター。郷土料理をメインテーマに執筆。著書に「にっぽんのおにぎり」(理論社)「ジャパめし。」(集英社)など。これから年末にかけて毎年恒例・各地のお雑煮を調査がんばりますー。 facebook:atsushi.hakuo ブログ:独酌日記

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