30秒の振動でストレス軽減や集中力向上に効果が!PTSDの治療から生まれたウェアラブルデバイス「TouchPoints」

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集中力の持続や不健全な習慣の克服に課題を抱えている方は、物理的な刺激により、脳の状態を変更することが有効かもしれない。

PTSD患者の治療で一般的に用いられるEMDR(眼球運動による脱感作および再処理法)という心理療法では、眼球運動やその他の両側性の刺激により、安全かつ短時間で精神的症状や身体的症状の改善が起こることが知られている。

最近、EMDRの手法の1つとして用いられる穏やかな振動が、リアルタイムでストレスを軽減し一般の人の集中力の向上や不健全な衝動の軽減にも役立つことがわかってきた。

今回はEMDRの理論に基づいて開発されたウェアラブルデバイス「TouchPoints」をご紹介する。

・セリン博士開発のBLASTは30秒で71%のストレスが減少

神経心理学者のエイミー・セリン博士は、過去10年間におよぶ研究および治療活動から、EMDRが脳に変化をもたらし、これが一般的な人にも応用できることを見出した。

EMDRに関する研究データと脳波データから、振動デバイスによる交互の触覚刺激が、わずか数秒間で脳に変化を引き起こすことが定量的に確認されている。

セリン博士らは、ストレスと不安に苦しむ何百万人もの人々を救済するというミッションのもと、2015年後半にThe Touchpoint Solutionを設立。

ストレスや不安を直接軽減するといった使い方以外にも、一般の人が、集中力やパフォーマンスの向上、入眠補助といった用途でも活用できるTouchPointsを開発した。

TouchPointsに用いられる、BLAST(Bi-Lateral Alternating Stimulation by Tactile)と呼ばれる特許申請技術では、わずか30秒でストレスが71%減少するという。

・両手に着用するだけでさまざまな効果が

TouchPointsは、基本3機能(睡眠の質向上、ストレスの緩和、怒りの緩和)がプリセットされた「Basic」と、これに3機能(集中力向上、パフォーマンス向上、衝動の軽減)が追加された「Original」の2モデルがある。

Originalでは、スマートフォンのアプリによりカスタム設定の作成といった細かいコントロールが可能となっている。

使用方法は簡単。TouchPointsを両手首や両足首など左右対称に着用し、用途に応じて各モードによる振動を発動させると、わずか30秒で効果が表れるようだ。

ADHDの症状である注意持続困難の治療や、自閉症の症状である感覚過敏の緩和、パーキンソン病の症状である振戦の軽減にも活用されているとのこと。

価格は、Basicが119ドル(約1万3000円)Originalが240ドル(約2万6000円)となっている。なお、衣服に着けられるクリップは付属しているが、腕時計のように着用して使用する場合は別にバンドを購入する必要がある。

公式ホームページから注文すれば、Basicに関しては9月に出荷開始。Originalに関してはすぐに発送される。

The Touchpoint Solution

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ウェブサイト: https://techable.jp/

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