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【chelmico】 ふたりの役割ができたことで、 お互いにやりやすくなった

エンタメ

数々のCMや映像作品に楽曲が起用されるなど、クリエイターの間でにわかに話題を呼んでるヒップホップユニットchelmicoがEP『EP』をリリースする。
L→R RACHEL(MC)、MAMIKO(MC) (okmusic UP's)
──まずはchelmico結成のきっかけについて教えてもらえますか?
RACHEL
「きっかけは私が“ラップやれば?”と言われたことなんですけど、ひとりでやるのも心細いと思い…たまたま知人のカメラマンの撮影でモデルとして出会ったMAMIKOちゃんとRIP SLYMEの話しで盛り上がったので、誘ってやりはじめました。」
──昨年10月にアルバム『chelmico』をリリースしましたが、改めて振り返ってみてどういった作品でしたか?
MAMIKO
「初期衝動というか、思い出の詰め合わせだと思ってます。聴いてくれた方の多くは“ふざけてていい”“ナメてていい”という感想をくれたので、これがchelmicoなんだなぁと思います。本当に名刺代わりにみなさんに聴いてほしいです。」
RACHEL
「最初はリリースをするっていう発想もなく、ただただラップがしたくて知人のトラックメーカーの人たちにトラックをもらって、それに合わせてラップをしたものだったんです。どんなトラックでもふたりでやっていくことによってchelmicoになるのが面白いなと思いました。」
──今年の夏は『SUMMER SONIC 2017』への出演が決定していたり、雑誌などでファッションアイコンとしても注目されていますね。そんなchelmicoのラップとリリックは、自由奔放さと鋭い部分のフットワークの軽さを感じました。
RACHEL
「そんなふうに聴いてくれて嬉しいです。好きでやってるけど、やっぱりやるからには伝わるものを作りたいし、自己満足になりすぎないよう気を付けています。でも一番大切なのは“今を楽しむこと”だと思っています!」
──そして、EP『EP』が前作から約11カ月振りに発表されますね。
MAMIKO
「お仕事で作ったり、すでに発表している作品も多くて、2017年のchelmicoまとめというイメージです。前作と比べるとしたら、今作はRACHELと私の分担が分かりやすくなりました。RACHELは硬いラップで私はメロディアス…みたいに。前作と聴き比べて楽しんでほしいですね。」
──1曲目の「Drive」はドライブを描いた楽曲ですが、イメージはスムーズでしたか?
MAMIKO
「トラックをいただいた時、車に乗っているイメージが浮かんできたので、すぐにテーマが決まりました。ふたりともドライブが好きなのでリリックも早めに書けましたね。好きな人と一緒に乗っている時のわくわく感や、車に乗っている時の近いけど触れられない距離感などちょっとした気持ちを書けたらな〜と思って作りました。」
RACHEL
「ふたりともドライブは好きだけど、免許を持ってないんですよね…そのことは歌詞に入れました(笑)。」
──今作はCMや映像作品に起用されている楽曲も多く収録されていますが、『レオパレス』とコラボした「Countdown」はとてもリズミカルで、新生活に希望を抱いているリリックが企画とぴったりな曲になりましたね。
RACHEL
「新生活がテーマだったので、ひとり暮らしを始めたタイミングを思い出して書きました。不安な気持ちも大きいと思うので、そんな気持ちをポジティブな方向に持っていく一曲になりました!」
MAMIKO
「私はひとり暮らしをしたことがないので最初は書けるか不安でしたが、想像したらすぐ書けました。たぶん、EPの曲の中で一番早く書けたかも。いつかひとり暮らしをする時がきたら、この曲を聴きながら引っ越したいですね。」
──実際に『レオパレス』の部屋で楽曲を制作をする様子がWebにて公開されていますが、初めての環境での制作はいかがでしたか?
RACHEL
「意外とスルスル! 不安要素もなく楽しくできました。」
MAMIKO
「特に何事もなく楽しく撮影できたので、いつも通りのchelmicoが映ってます。」
──「Highlight」は三越伊勢丹 夏のクリアランスセールのCMに起用されていますね。
RACHEL
「これは EPに入れることも前提に作ったものでした。EPが夏に出るということもあり、暑い夏をカラッと乗り切れる明るい楽曲にしたかったので、その目標は達成できたと思います。chelmicoがどういう感じなのか、幅を示すためにどポップな曲をあえて置いてみました!」
──90’sを意識した「Timeless」はファッションブランドXLARGE(R)、X-girlと芸術家・草間彌生のコラボレーションコレクションに合わせて作られたとのことですが、まずどういったイメージから作り始めましたか?
MAMIKO
「私が今までに影響を受けたことや、XLARGE(R)のイメージ、草間彌生さんの印象をひたすらリリックに書きました。自分が影響を受けたことを書いたリリックとしては、1975年に作られたシュガー・ベイブの「DOWN TOWN」という曲と『水曜日のダウンタウン』という番組が好きなので、《ダウンタウン繰り出す水曜日》というフレーズが出来上がりました。XLARGE(R)は年の離れた兄の服のおさがりに紛れ込んでいたこともありました。草間彌生さんは特徴的な赤い髪について書いたりしました。chelmicoでは珍しくラップっぽいフックなのでお気に入りです。」
RACHEL
「既製品の服を着るということは、どうしても誰かと被ってしまうということだと思うのですが、それでも自分の意思やレゾンデートルはどういったところにあるのか?という問いかけを盛り込んだ内容にもなってると思います。」
──タイアップされた3曲とは一転、「ずるいね」はとつとつと呟くようなリリックでchelmicoの多面性を感じました、
RACHEL
「これは先ほどの3曲とは違って発表する予定もなくできた曲なので、いろんな意味で純真な曲だと思います。三毛猫さんからもらったトラックでは珍しく切ない感じになりました。」
MAMIKO
「普段私がイメージしているポップなchelmicoとはまたひと味違っていて、今までのchelmicoにはない切ない一曲ですね。めちゃくちゃ切なくなりたい時に聴いてほしい。落ち着いた曲になったので個人的に気に入っています。これまでは切ない曲もポップに歌うのがchelmicoだったので、トラックもリリックも切なくて直球でいいなと思います。」
──リリックは普段から溜めているそうですが、それぞれどういった物事やテーマから書き溜めることが多いですか?
RACHEL
「本や映画からそのまま台詞を引用したり、そこから得た着想をメモしているので、比較的スムーズにイメージが固まりますね。トラックによってはどうしても乗らないこともあるので、その時はあっさり諦めます。」
MAMIKO
「私はショックなことが起こると曲に反映されますね。ほぼ日記です。あとは人の話を聞いてリリックにしたり、カッコ良い曲を聴いて“こういうの作りたいなー”と思うことが多いです。テーマはRACHELが案を出すことが多いので、それに合わせて書いてます。リリックを書き溜めたものにフロウを付けますが、あまりしっくりこないことが多いので出来上がりはだいぶ変わってることが多いです。すぐできる曲とできない曲の差がすごいですね。」
──今作の制作で改めて発見したことは何かありましたか?
MAMIKO
「私とRACHELの好きなラップの仕方がよりはっきりしたかなと思います。RACHELは必ず韻を踏んでリズムに乗ったラップをするんですけど、私は歌っぽいラップで。これからの伸び代を見つけることができました。振り幅が大きい一枚になったので、“いろんな曲作れるんじゃーん”と思ってほしいです(笑)。」
RACHEL
「ふたりの役割ができたことで、お互いにやりやすいですね。次回はふたりとも歌わずラップだけ、みたいな可能性もあるなと思いました。“chelmicoってこういう感じ!”っていうのを要約した前作『chelmico』と比べると、より入りやすい一枚になったと思います。“とりあえずこれ聴いてみ!”的な(笑)。」
──9月10日には『EPでたよパーティー』を渋谷SOUND MUSEUM VISIONにて開催しますね。
RACHEL
「他のイベントでも共演したこともあるJABBA DA HUTT FOOTBALL CLUBやTempalayをゲストとして呼んでいるので、より今のシーンを確実なものにする布陣になりました。絶対笑顔になれるライヴにします。私が一番楽しみかもしれません!!」
MAMIKO
「全力で楽しむし、楽しませます。最高。」
取材:高良美咲
EP『EP』
2017年9月6日発売

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