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真島昌利が『夏のぬけがら』で見せた、 バンドとは異なる深淵なる世界観

各地で野外音楽フェスが盛り上がりを見せ、甲子園球場ではまだまだ熱戦が続いているが、お盆休みのUターンラッシュが始まった…なんてニュースを耳にすると、そろそろ夏もピーク。お隣の『ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!』では、いろいろと夏にまつわる楽曲を紹介しているようだが、彼のコーナーよろしく、当方でも夏っぽい邦楽名盤を取り上げてみたいと思う。
『これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!』 (okmusic UP's)
こんな“夏のアルバム”はいかがですか?

7月上旬から気温30度超え連発で、どこからともなく「3年後、こんな灼熱の東京で本当にオリンピックができるのか!?」なんて声も聞こえていた昨今。ほんと暑くて暑くてどう仕様もなく、8月9日に最高気温37度を記録した辺りには、したり顔で「こりゃ、マジで日本は亜熱帯になったのね」とか思っていたのだが、しかし、そこから一転、翌日から30度以下、ここ数日、25度、26度という気温が続くと、「…何か暑くないのはやっぱり夏っぽくないね」とか思ってしまうから人間とは勝手なものである。ラジオの天気予報を聴いていたら、先日までお天気お姉さんに「この暑さはいつまで続くんですか?」と呆れた口調で訊いていたパーソナリティーが、後日、その同じ口で「スカッと晴れないもんですかね?」と尋ねていたから、みんな同じことを考えるようだ。♪夏が来れば思い出す♪じゃないが、暑い暑いと文句を言っても、やっぱり夏はジリジリと暑いくらいじゃないと違和感がある。季節というのはそれだけ我々にとって身近なものであり、その感覚はまさに肌に染み込んでいるといったところだろう。
季節にフォーカスを絞った作品はたくさんある。それこそ“夏に聴きたいアルバム”なんてテーマを掲げたら、The Beach Boysに始まり、レゲエやハワイアン、ボサノヴァの名作があれこれ出て来るだろう。当コーナー的に邦楽作品を挙げるとするなら、まず大滝詠一、山下達郎、サザンオールスターズ辺りの名前が出て来るだろうか。あと、ORANGE RANGE、湘南乃風、やっぱりTUBEも忘れちゃいけないし、ゆずも初期作もそこに加わるかもしれない。個々に思い入れのあるアーティスト、作品があるだろう。独断専行を旨とする(?)『邦楽名盤列伝!』では、真島昌利の初のソロアルバム『夏のぬけがら』をそこに入れてみたい。この季節に誰もが聴きたくなる定番…というわけではないが、これを聴くといつでも夏を思い出せる傑作である。
バンド絶頂期に送り出したソロ作品

作者の真島昌利に関しては説明不要だとも思われるが、念のため、簡単にプロフィールを以下に記す。1987年にTHE BLUE HEARTSのギタリストとしてメジャーデビュー。1995年のバンド解散後には甲本ヒロト(Vo)と共に↑THE HIGH-LOWS↓を結成し、約10年間に渡って活動した後、2006年からはザ・クロマニヨンズに活動の場所を移した他、2015年にはヒックスヴィルの真城めぐみ(Vo)とましまろとしても活動を開始。この30年間、音楽シーンで精力的に動き続けてきたアーティストである。愛称はマーシー。ギタリストとしてはもちろんのこと、コンポーザー、作詞家としても高い評価を受けていることは言うまでもなかろう。
彼の初ソロアルバム『夏のぬけがら』は、THE BLUE HEARTSの3rdアルバム『TRAIN-TRAIN』がリリースされた1988年、その1年後に発表された作品である。『TRAIN-TRAIN』のタイトルチューンでもあるシングル「TRAIN-TRAIN」は発売時にチャート5位とバンド最高位を記録しているので、もともと世評の高かったTHE BLUE HEARTSが本格的にブレイクしたのは1988年と見てもよかろう。バンドやグループが一般層にまで浸透した後、そのメンバーがソロ作品を発表するのはわりとよくあることで、マーシーの場合もそれと同じようなものだったと言える。また、メンバーがソロ作品を発表する時、バンドやグループとは印象が異なる作品を出すこともよくあるケースだが、『夏のぬけがら』もまさしくそれだった。アルバム『TRAIN-TRAIN』にはブルースやフォーク、カントリーも収録されていたので、それとは真逆と言わないまでも、THE BLUE HEARTSのロック、パンクとは雰囲気の違う作品であった。
歌詞とヴォーカリゼーションとの親和性の高さ

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