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伝わる英語が「誰でも書ける」テクニック――英文メールの書き方(中級編)

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『頑張らない英語』シリーズ(あさ出版)『英語を「続ける」技術』(かんき出版)など数々の英語学習に関する著書を出されている西澤ロイさん。英語の“お医者さん”として、英語学習の改善指導なども行っている西澤さんに「正しい英語学習の方法」についてお話しいただくこのコーナー。第8回目の今回は、「英文メールの書き方(中級編)」についてです。

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多くのビジネスマンにとっての鬼門と言える「英文メール」。英語がデキる人たちが、英文を書く時に密かに使っている「Google検索」の活用方法について解説します。

前々回の超初級編、前回の初級編では、翻訳ツールの上手な活用方法についてお伝えしてきました。今回の中級編でお伝えするのは、翻訳ツールに頼るのではなく、自力で英文を書く際に使える技術です。

世の中で使われている英語が「正しい」

まず基本的な考え方として知っておいていただきたいことは、「正しい」英語とは何か、です。日本の英語教育では、特に文法に関する正しさが強調されてきました。

例えば、

He don’t like it.

のような英文は間違いで、

He doesn’t like it.

が正しい、という風に習います。しかし、don’tを使っても、意味は伝わります。英語は「コミュニケーションのツール」です。コミュニケーションの観点では、「文法が合っている」ことよりも「通じる」「伝わる」ことの方が重要です。

つまり、「正しい英語」とは「現在の世の中で実際に使われている英語」だと考えるべきなのです。

もちろん、TOEICなどの試験となると、「He don’t…」のような英文は登場しません。話したり、書いたりする試験であれば、そういう使い方では減点されてしまうかもしれません。ですから私も、「使われている英語が“絶対的に”正しい」などと主張するつもりはありません。

ただ、会話やメールで重要なのは、コミュニケーションとして内容がきちんと(できるだけ正確に)伝わることです。文法的に正しいに越したことはありませんが、そこにとらわれ過ぎてしまうと、コミュニケーション自体が取れなくなってしまいます。ですから、ノンネイティブである立場として英語を使う時には、文法にこだわりすぎずに、実際に使われている英語を真似するところから始めるのが良いでしょう。

実際に使われている英語をGoogleで検索しよう

では、世の中で実際に使われている英語を知るにはどうしたら良いでしょうか? そこで非常に役立つのが、Google検索です。Googleを通じて、世界中にある英語のウェブサイトなどで実際に使われている英語を調べられるからです。

例えば、先ほどの「He don’t like it」で検索をしてみると、ゆうに100万件以上がヒットします。

中でも、「Bar Rescue」というテレビドラマのエピソードタイトル「Jon T, He Don’t Like It」の中でも使われていることや、NBA(バスケットボール)に関するニュースで取り上げられているコメントにも登場していることが分かります。

このように、実際に使われているかどうかをGoogleで検索して調べるのも一つの方法です。

※ちなみに「He doesn’t like it」でGoogle検索をすると、2,000万件以上がヒットします。ですから、より文法的にも正しいこちらの表現の方がベターであることは言うまでもありません。

Google検索の基本テクニック

自分が知りたい英語表現をうまく検索するためには、Google検索のオプションを使いこなす必要があります。

・基本はキーワードのAND検索

キーワードをいくつか入力してGoogle検索をした場合に、基本的にはそれらのキーワードのAND検索(全てが含まれるという条件での検索)になります。検索窓に

He don’t like it

とただ入力したならば、キーワードとして「he」「don’t」「like」「it」の4つが含まれるページが全てヒットしてしまいます。試してみたところ、10億以上のページが出てきますが、それでは何の意味もありませんね。

・ダブルクォート(“)でフレーズ検索

そこで、「フレーズ検索」というテクニックを使いこなす必要があります。ダブルクォート(”)で括った場合には、そのフレーズ(単語の連続)がまるまる含まれるページのみが表示されるのです。

つまり、本記事での最初の検索は「He don’t like it」というフレーズ検索をしていたのです。

“He don’t like it”

検索方法の応用テクニック

フレーズ検索をより効果的に行なえるように、さらにもう2つのテクニックを押さえておくと良いでしょう。

・マイナス(-)で除去できる

含めたくない単語、もしくはフレーズの前にマイナス(-)をつけることで、その語句が含まれないページに限定することができます。

例えば、先ほどの例ですとテレビドラマのエピソードタイトル「Jon T, He Don’t Like It」が含まれてしまっています。このように、何かのタイトルや歌の歌詞、繰り返し引用される発言などが引っ掛かってしまうと、自然なデータではなくなってしまいます。ですので、それらを除くために例えば以下のように指定します。

<単語を含めないようにする例>

“he don’t like it” -jon

<フレーズを含めないようにする例>

“he don’t like it” -“jon t”

これで検索結果が40万件程度に減りました。

・アスタリスク(*)でワイルドカード検索

ワイルドカードというのは、どんな単語の代わりにもなれる「(トランプ)のジョーカー」のようなものです。例えばlike以外の動詞で使われる例を表示させたい時には、以下のように指定できます。

“He don’t * it”

その結果、例えばkeep up(続ける)やdeserve(値する、受け取る価値がある)を使った用例が表示されます。

※注意:Google検索のバグにより、アスタリスクを使って検索すると異常にヒット件数が減ってしまう現象が発生することがありますのでご注意ください。

実際にGoogle検索を使って英作文をしてみよう

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それでは、英語でメールを書く際に、Google検索をどのように活用できるのかを、もう少し具体的に見ていきましょう。例えば「上司を説得する必要がある」と言いたいとします。

まずは「説得する」を和英辞書で調べてみましょう。ちなみに

「weblio和英辞典」

「goo和英辞書」

などが有名ですし、便利でしょう。

そうすると、例えば以下のような表現が出てきます。

・persuade(説得する)

・persuade somebody to do(説得して…させる)

・talk ~ into doing(説得して…させる)

ではまず「persuade my boss」でフレーズ検索してみましょう。

“persuade my boss”

そうすると、10,000件以上がヒットしますので、「persuade my boss」という言い方がよく使われることが分かります。ですから、以下のように言えば良いのだと判断がつきます。

I need to persuade my boss.

上司を説得する必要があります

またさらに、例えば以下のような使えそうな表現も出てきます。

How can I persuade my boss it’s safe?

(どうやったら、それが安全だと上司を説得できるだろうか?)

persuade my boss to buy an expresso machine

(エスプレッソマシーンを買うように上司を説得する)

all I’ve got to do is persuade my boss to let me take the holidays

(私がやるべきなのは、上司を説得して休みを取らせてもらうことだけだ)

こういった表現も、うまく取り入れたり、真似して使えたりすると良いですね。

ではもう1つ、talk ~ intoでも調べてみましょう。今度は「talk my boss into」でフレーズ検索してみましょう。

“talk my boss into”

検索結果を見ると、intoの後にing形で様々な動詞が使われていることが分かります。例えば、giving(与えること)、letting(やりたいようにさせること)、hiring(雇うこと)などなど……。また、「talk my boss into it」という用例も出てきますね。

ですから、具体的に何に関して説得するのかには触れず、ただ「上司を説得する必要がある」とだけ言いたい場合には、以下のように言えば良いことが分かりますね。

I need to talk my boss into it.

上司を説得する必要があります。

このようにGoogle検索を活用することができると、ネイティブが実際に使った、切れ味の良い英語表現を真似できるようになります。特に、単語や表現の使い方が分からない時や、使い方に自信がない時には、活用してみてはいかがでしょうか?

西澤ロイ(にしざわ・ろい)

イングリッシュ・ドクター

英語の“お医者さん”として、英語に対する誤った思い込みや英語嫌いを治療し、心理面のケアや、学習体質の改善指導を行なっている。

TOEIC満点(990点)、英検4級。

獨協大学英語学科で学んだ言語学に、脳科学や心理学も取り入れ、英語流の「発想」や「考え方」を研究、実践することで、大人だからこそ上達する独自のメソッドを確立する。

暗記の要らない英会話教材「Just In Case」、正しいリスニング方法が身につくトレーニング教材「リアル・リスニング」も好評を博している。ベストセラーとなっている『頑張らない英語』シリーズ(あさ出版)や『英語を「続ける」技術』(かんき出版)他、著書多数。

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