ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方

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夏の食事といえば、やっぱりそうめん! 暑さのせいでいまいち食欲がないときでも、さっぱりしたのどごしのおかげでお腹を満たしてくれますよね。

そんなそうめんの研究家として活躍しているのが、その名も「ソーメン二郎」さん。40年以上そうめんを愛し続け、日本の伝統食としての“復権活動”に尽力するソーメン二郎さんに、あくなきそうめん愛の原点や10倍おいしく食べるための一工夫をお聞きしました。

 

ソーメン二郎って何モノ!? そうめん発祥の地生まれ、実家は製麺所

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方

――そうめん研究家として具体的にどのような活動をされているのでしょうか?

一言で表すと、そうめんの“復権活動”です。諸説ありますが、そうめんは古来中国から伝来した約1200年もの歴史がある麺で、国民食といっても過言ではありません。平安時代の宇多天皇の時代より宮中に献上されているほど高貴な食材でしたが、近年はお中元文化の衰退などから、徐々に日本人のそうめん離れが進んでいます。

「このままでは20年後にはそうめんが絶滅してしまう!」と危機感を抱き、4年ほど前から“そうめん研究家”を名乗り始めました。企業とのコラボメニューの開発やイベントの出演などを通し、広くそうめんについて普及活動を行っています。ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方「テリー植田」名義でのイベントプロデューサーとしての活動も。

――ソーメン二郎さんのそうめん好きのルーツを教えてください。

僕は奈良県桜井市の三輪そうめん製麺所(植田製麺所)の家系に生まれました。本家の義理姉夫婦が5代目を継いでいます。小学生のころは、お中元の時期になると宛名書きや発送作業を手伝っていましたよ。

桜井市は日本のそうめん発祥の地。幼いころからおいしい手延べそうめんを食べて育ったので、上京後のそうめん文化の違いに驚きましたね。お中元の余りものや機械で製麺された安物のそうめんばかりをいやいや食べている人の多さといったら……。

――たしかに、そうめんは身近な食べ物ですが、いわゆるごちそうというイメージはありませんね。食費を節約したいときによく食べているという学生も多い印象です。

そうめんは日本の職人さんが大事に伝承してきた伝統食。仕方なく食べるのではなく、もっとポジティブに楽しめるようになってほしいと願っています。とはいえ、安価な面も捨てたものではありません。ちょっと一手間加えるだけでさまざまなレシピを楽しむことができるので、一人暮らしの方にももっと魅力を知ってもらいたいです。

――今日はそんな方々に向けて、ちょっとした手間で驚くほどおいしくなるそうめんの美味しい食べ方を教えてもらえるとのことで、よろしくお願いします!

 

ソーメン二郎さん直伝! おいしく食べるコツ&簡単アレンジ3選

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方アレンジレシピに使用するのは100円ショップやスーパーにて100円台で購入できる食材ばかり。

お金はないけど、もっとそうめんをおいしく食べたい! そんな読者のみなさんのために、ソーメン二郎さんにお手軽かんたん&お手頃価格で簡単に作れるそうめんのアレンジレシピ3選を教えていただきました。

 

①ネバネバ食材と合わせて健康的に

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方 <作り方>

1. そうめんをゆで、冷水でもみ洗いした後に水気をよくきる。

2. 1を器に盛り、納豆やめかぶ、温泉卵などを載せ、めんつゆをかけて完成。

 

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方

暑くて目が覚めた朝など、いちまいち食欲がなくても納豆やめかぶといったネバネバ食材ならつるりと喉を通ります。味付けもめんつゆをかけるだけなので、時間がなくてもあっという間に完成するのでおすすめです。

 

②ボリューミーなランチは缶詰でたっぷり

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方 <作り方>

1. そうめんをゆで、冷水でもみ洗いした後に水気をよくきる。

2. そうめんを器に盛り、イワシのかば焼きやツナ、ガパオチキンバジルなど3種類ほどの缶詰ときざみパクチーなどの薬味を載せる。

3. 別の器に注いだめんつゆにつけていただく。

 

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方

いちばん栄養を取りたいお昼は、缶詰をちょい足ししてボリューミーなメニューを。缶詰は王道の魚系はもちろん、ガパオチキンバジルなどの変わり種もよく合うんですよ。薬味には現在流行中の食材でもあるパクチーは清涼感があって◎。

 

③夜はちょっぴり手間をかけてチャンプルー風に

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方 <作り方>

1. ランチョンミート(スパム)、キャベツや玉ねぎなどの野菜を食べやすい大きさに切る。

2. そうめんをゆで、冷水でもみ洗いした後に水気をよくきる。

3. フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、2を炒める。火が通ったら1の具材を加え、ガーリックソルトなどの調味料で味を調える。

 

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方

そうめんのもう一つの代表的な食べ方がチャンプルー。ランチョンミート(スパム)を使って沖縄風味に挑戦してみましょう。好みの野菜を加えて、味を調えればひと手間加えたソーミンチャンプルーの完成です!

  <そうめんをおいしく食べるポイント>

1. 吹きこぼれを押さえる「びっくり水」はNG!

湯の温度が急激に下がって、そうめんの表面を傷つける原因に。吹きこぼれは火加減で調節しよう。

2. 氷水に長時間つけない

氷水に入れて食卓に出すと涼し気だが、カルキ臭が移って小麦の風味を損なう原因に。ゆであがりにサッと締める程度でOK。

3. 薬味はなるべく生のものを

チューブも便利だが、生の薬味を使ったほうが100倍美味しく味わえる。おすすめはショウガ、オオバ、ミョウガ。

 

そうめんを愛し続けて40年以上、ようやく夢が叶いはじめてきた

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方監修した「簡単! 極旨! そうめんレシピ」(扶桑社)では自身が考案した64レシピを紹介。

――ありがとうございます! どれもおいしそうな食べ方ですね。さっそく参考にさせていただきます! レシピの考案など多岐にわたり活躍されていますが、そうめん研究家としてのやりがいや手応え、また今後の展望などを教えてください。

“ソーメン二郎”を名乗り始めてから「レシピ」「流通」「意識」の3つの面での意識改革を進めるべく活動してきましたが、ようやく成果が実り始めたことを実感しています。特に今年は6月に出版したレシピ本の監修を通し、そうめんの多様性を伝えられたのではないでしょうか。

また、流通面ではローソンストア100や東急ハンズとのコラボレーションにより、全国各地の店舗にそうめん特設売り場を設置してもらうことができました。夏はもちろん、そうめんは通年楽しめるメニューだということをもっと広めていきたいですね。

――そんなソーメン二郎さんにとって、ずばりそうめんとは。

人と人をつなぐ白い糸。特に手延べそうめんは、古来より「長く付き合えますように」という意味を込めて贈られていた縁起物です。現代でもその素敵な意味は変わっていないと思います。若い方だと、流しそうめんを仲間内でわいわいやりますよね。そうめんの味はもちろん、コミュニケーションツールとしての魅力も伝えていけたらいいなと考えています。

 

まとめ

ソーメン二郎さん(そうめん研究家)に聞く! そうめんを10倍おいしくする食べ方

身近すぎるあまり、見落としてしまいがちなそうめんの魅力。ちょっとした一工夫で、10倍も100倍もおいしく食べることができるんです。同じ食べ方を惰性で続けるのではなく、自分に合った食べ方をぜひ見つけてみてはいかがでしょうか。

 

取材・構成・文:麻林由(verb)

撮影:高橋里美

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